ニュース
NEXCO中日本、岡崎SAで実施した新東名 浜松いなさJCT~豊田東JCT間の開通式
国土交通大臣をはじめ多数の議員が参列。風船や祝砲、マーチングバンドなど華やかに
2016年2月15日 00:00
- 2016年2月13日 開催
- 2016年2月13日15時 開通
NEXCO中日本(中日本高速道路)は3月13日、新東名高速道路 浜松いなさJCT(ジャンクション)~豊田東JCT間(延長55.2km)を2016年2月13日15時に開通した。
同区間の開通で、御殿場JCT~豊田東JCTがすべてつながり、豊田東JCTから先は伊勢湾岸自動車道により東名高速と接続する豊田JCTまでつながることになる。
この開通により、東名高速道路 三ヶ日JCT~豊田JCT間の慢性的な渋滞を8割削減できる見通し。また、御殿場JCT~豊田JCT間は、東名高速が走行距離220km、所要時間180分に対し、新東名を利用した場合は、走行距離200km、所要時間120分と60分もの所要時間の短縮になる(所要時間は朝夕の平均速度から算出)。
9時30分より岡崎SAで行なわれた開通式典には、多数の関係者が列席した。
冒頭、主催者のNEXCO中日本 代表取締役社長 宮池克人氏が「本日、浜松いなさJCTから豊田東JCTの間、約55kmが開通しました。また2つのICと2カ所の休憩施設も新たに開業します。この区間については平成5年(1993年)に施工命令があって以来、鋭意建設を進めてきました。しかしながら、切土法面の大規模な崩落や重金属を含む土砂の大量発生などにより、開通が1年遅れてしまい、誠に申し訳ありませんでした。そして、本日の開通の日を迎えることができました。今回の開通により、すでに供用している御殿場JCTから三ヶ日JCTまでと合わせて、約200kmの東名と新東名のダブルネットワークが形成されます。これにより3大都市圏連携の強化、東名の慢性的な渋滞や事故、渋滞の緩和、交通事故の減少、奥三河や静岡県内の観光権益の拡大、沿線各地の工場立地の促進など、さまざまなストック効果が期待できます。大規模災害時においては、ダブルネットワークにより救援救護活動や早期の復旧など災害対応の迅速性、信頼性が高まることが見込まれています。一方、新たに開業した2カ所の休憩施設では、東海道五十三次の宿場である岡崎宿、長篠・設楽原の戦いなど歴史的な背景をイメージしたお店作りを行ないました。なお、新東名の残る区間は、海老名南JCTから御殿場JCT間となっています。平成32年度(2020年)の全線開通に向け、全力で事業を進めています。安全・安心して高速道路ネットワークを利用していただくことを第一義として、お客様に満足していただくようサービスの向上に努めていきたいと思っています」と挨拶した。
続けて来賓として、国土交通大臣 石井啓一氏が「新東名については、地域間交流の円滑化、東名の渋滞解消、災害時の代替ルート形成を目的として整備を進めています。新東名が通る愛知県、静岡県、神奈川県は、モノ作りが盛んな地域であり、3県の製造品出荷額の合計は国全体の約3割を占めています。本日の開通により東名と新東名のダブルネットワークが完成し、これらの地域が強固に結びつくことで、日本の経済成長が力強いものになると確信しています。三ヶ日JCTから豊田JCT間で発生していた慢性的な渋滞が緩和され、所要時間が大幅に短縮されることで経済活動全般にわたる生産性の向上も期待されます。さらには南海トラフ地震など災害時の迅速な救援、救護活動に欠かすことができない高速道路ネットワークを作り、緊急輸送路としての代替性を確保し信頼性高めます。これまで新東名の一部区間が開通した静岡県では、新東名沿線での土地利用が拡大し、高いストック効果も現れています。国土交通省としましては、日本の社会経済活動を力強く支える新東名をはじめ、接続する新名神、東海環状自動車道などの早期全線開通を目指します」と挨拶した。
さらに、愛知県知事 大村秀章氏が、「これだけ盛大な開通式は初めてです。改めて日本の大動脈の東名、新東名が開通する意義を感じました。国民の社会生活を支える新たな大動脈で、重要な道路です。愛知県におきましては、燃料電池車『FCV』や戦後初の旅客機『MRJ』など、日本の未来を担うプロジェクトが目白押しです。新東名にはこれら愛知発の成長革命をさらに引っ張っていっていただきたい」と祝辞を述べた。
続けて、静岡県知事 川勝平太氏が、「この日を心待ちにしていました。新東名の建設技術はまさに芸術といってもよい出来です。世界でもっとも美しく強靱な道路です。東名の静岡県での渋滞は90%なくなりました。リーマンショック以来低迷していました企業立地も、40件から120件にまで増えました。経済効果をより確実にするためにも、2020年までに海老名南まで延伸しなければなりません。縦の道も三遠南信自動車道、中部横断自動車道としっかりと整備していきます。経済発展は内陸に及んでいくということです。新東名はその要と言えます」と祝辞を述べた。
岡崎SA近くの高速道路上では開通セレモニーが行なわれ、テープカットおよびくす玉開披、風船放天(バルーンリリース)、それらに合わせた祝砲があった。会場の反対車線側には、ウォーキング参加者など、地域の方々も見守り、風船放天にも参加した。
白バイを先頭にパレードが行なわれ、開通よりひと足早く高速道路を走行した。パレード開始時には、大きな音とともにキャノン砲によるテープ打ちの演出も行なわれ、華やかさを加えていた。