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NEXCO中日本、2月13日にオープンする新東名「長篠設楽原PA」内覧会実施
上りは武田軍、下りは織田・徳川連合軍をイメージし戦国武将を意識したデザイン
2016年2月12日 19:52
- 2016年2月10日 実施
- 2016年2月13日15時 開通
NEXCO中日本(中日本高速道路)は2月9日、13日15時に開通する新東名高速道路 豊田東JCT(ジャンクション)~浜松いさなJCT間に設置する「長篠設楽原PA(ながしのしたらがはら・パーキングエリア)」を報道関係者向けに公開した。
長篠設楽原PAは、開通する新東名高速道路 豊田東JCT~浜松いさなJCT間では、浜松いさなJCTから15kmの近い側に位置する。なお、先に公開された岡崎SAは豊田東JCT側に近い。
長篠設楽原PAの近辺は、上下線ともに歴史的に有名な「長篠・設楽原の戦い」の戦地が近い。織田・徳川連合軍が火縄銃を駆使して、武田軍の騎馬隊を打ち勝った戦いの舞台。上りと下りは別施設で、上りは武田軍、下りは織田・徳川連合軍をイメージしたデザインの施設になっている。上下線ともに24時間営業。
また、近隣の人が高速道路エリア外からの来場もできるように、「ぷらっとパーク」と呼ばれる一般道向けの駐車場を上下線ともに各30台分を確保している。
戦国のぼり旗が並び、下り側は織田・徳川連合軍をイメージ
下り線側の延床面積は800m 2 。戦国の織田・徳川連合軍をイメージし、建物周囲にのぼり旗が立てられている。下り側の施設には、特産品の販売や食事、軽食ができることはもちろん、周囲に織田信長戦地本陣跡近辺を散策できる施設や展望台、歴史資料展示コーナーなども備え、上り側よりもやや規模が大きめとなっている。
設置されている自動販売機は凝った作りで、さまざまな武将イメージがプリントされているだけでなく、硬貨を投入した際と商品選択ボタンを押した際に武将が台詞をしゃべる作りになっている。しかも自販機によって台詞が異なっている。
下り線の土産物売り場「東海道みちの市」では、武将とゆかりのある三河~尾張~駿河~甲斐の特産品を扱っている。さらに関の孫六の刃物などの特産品や戦国武将グッズ、刀剣や火縄銃のレプリカまで販売していて、一般のPAのお土産売り場とは一線を画している。
下り線には、特製のラーメンや丼が食べられる「長篠陣屋食堂」とテイクアウトの「長篠陣屋台」が入っている。戦国武将を、信長が味噌、家康が鯛、武田が塩と武将名と味を絡めたメニューになっていたりして楽しませてくれる。
トイレは別棟にあり、内部からもアクセスしやすくなっている。作りは上下線ともに同じ。ベビーチェア付きはもとより、ベビーベッド付きの多機能個室もある。男子側にキッズ用の個室も2つ用意されていた。
下り側の長篠陣屋食堂の一画には、「長篠・設楽原合戦の間」と称した歴史資料展示スペースが設けられ、新城市設楽原歴史資料館から貸与を受け火縄銃などの展示がされる。この展示物は、当初は火縄銃(種子島銃、堺筒、米沢筒、駿河筒)と指火式艦載砲だが、新城市と調整しながら甲冑などと入れ替えを行なっていくとのこと。
内覧会では、この長篠・設楽原合戦の間の除幕式が行なわれた。
最初に、主催者としてNEXCO中日本 執行役員 名古屋支社長 近藤清久氏が「新東名の開通では総延長が200kmを超え、並行する東名とダブルネットワークを形成し、東海地方と関東地方をつなぐ日本の大動脈として大きな役割を果たしていきます。このエリアは歴史上の一大イベント長篠・設楽原の戦いをモチーフにし、随所にご当地の歴史を醸し出す工夫をしています。みなさまに末永く愛される施設になることを希望します」と挨拶した。
続けて、中日本エクシス 代表取締役社長 勝美雄次氏から、「このエリアは当時の武将が覇権を争って戦を繰り広げた中心地となっていました。この戦国エリアをコンセプトにしました。館内随所に雰囲気を感じられるものを配置しています。上下線併せて当時を思いながら楽しんでいただければと思います。このような特徴のあるエリアは全国的にも珍しいものです。ぜひ楽しんでいただければと思います」と挨拶した。
そして、長篠・設楽原合戦の間のベールが、新城市教育長 和田守功氏とKRフードサービス 代表取締役社長 中川晃成氏を加えた4名で除幕された。
上りは武田軍をイメージした赤いデザイン
施設内には、コンビニエンスストア「ファミリーマート」が土産品も扱い「戦国マルシェ by ファミリーマート」として入り、麺類や丼、テイクアウトなどは「フード味蔵(みくら)」が入る。気軽に食べられる、戦国武将をイメージしたメニューに特徴がある。24時間営業する。
「長篠・設楽原の戦い」の舞台にほど近い長篠設楽原PAは、戦国武将ファンの聖地になるのではないかと思われるほど、上下線ともに見どころや、食事を含め楽しめる要素が多く仕上がっている。岡崎SAの方が大きくハデだが、歴史好きには、周辺散策も含めこちらの方がジックリ楽しめるかもしれない。春~夏にかけては、「長篠合戦のぼりまつり(5月5日)」や「設楽原決戦場まつり(7月上旬)」など、武将関連のイベントも多く開催される。ぜひ併せて楽しんでいただきたい。