国交省、2020年度の道路新規事業は豊岡道路（II期）など17件が候補。東埼玉道路に有料道路事業を導入へ

国土交通省は、2020年度予算で新規事業化する道路事業の候補を発表した

　国土交通省は3月16日、2020年度（令和2年度）予算に向けた道路事業の新規事業採択時評価の実施にあたって、学識経験者などの第三者から構成される委員会の意見を聴取し、審議を行なった結果を発表した。審議事項についてはいずれも「妥当」とされている。

　新規事業化の候補として挙げられたのは下記の17件。「（一般国道483号）北近畿豊岡自動車道 豊岡道路（II期）」「（一般国道191号）山陰自動車道 益田西道路」「（一般国道218号）九州横断自動車道延岡線 蘇陽五ヶ瀬道路」の3件は高規格幹線道路となる。

・（一般国道483号）北近畿豊岡自動車道 豊岡道路（II期）： 約5.1km、兵庫県
・（一般国道191号）山陰自動車道 益田西道路： 約9.1km、島根県
・（一般国道218号）九州横断自動車道 延岡線 蘇陽五ヶ瀬道路： 約7.9km、熊本県/宮崎県
・（一般国道4号）北上花巻道路： 約3.1km、岩手県
・（一般国道106号）宮古盛岡横断道路 田鎖蟇目道路： 約7.2km、岩手県
・（一般国道112号）山形中山道路： 約7.4km、山形県
・（一般国道50号）協和バイパス： 約6.3km、茨城県
・（一般国道4号）東埼玉道路 八潮～松伏： 約9.5km、埼玉県
・（一般国道116号）吉田バイパス： 約11.5km、新潟県
・（一般国道8号）金沢外環状道路 海側幹線 今町～鞍月： 約5.6km、石川県
・（一般国道153号）伊駒アルプスロード： 約11.6km、長野県
・（一般国道23号）鈴鹿四日市道路： 約7.5km、三重県
・（一般国道168号）五條新宮道路 十津川道路 Ⅱ期： 約5.6km、奈良県
・（一般国道180号）岡山環状道路 岡山西バイパス 西長瀬～楢津： 約3.5km、岡山県
・（一般国道188号）柳井・平生バイパス： 約2.2km、山口県
・（一般国道493号）阿南安芸自動車道 野根安倉道路： 約8.5km、高知県
・（一般国道57号）中九州横断道路 大津熊本道路 合志～熊本： 約9.1km、熊本県

新規事業化の候補17件

新規事業化の候補箇所

（一般国道483号）北近畿豊岡自動車道 豊岡道路（II期）

（一般国道191号）山陰自動車道 益田西道路

（一般国道218号）九州横断自動車道 延岡線 蘇陽五ヶ瀬道路

（一般国道4号）北上花巻道路

（一般国道106号）宮古盛岡横断道路 田鎖蟇目道路

（一般国道112号）山形中山道路

（一般国道50号）協和バイパス

（一般国道4号）東埼玉道路 八潮～松伏

（一般国道116号）吉田バイパス

（一般国道8号）金沢外環状道路 海側幹線 今町～鞍月

（一般国道153号）伊駒アルプスロード

（一般国道23号）鈴鹿四日市道路

（一般国道168号）五條新宮道路 十津川道路 Ⅱ期

（一般国道180号）岡山環状道路 岡山西バイパス 西長瀬～楢津

（一般国道188号）柳井・平生バイパス

（一般国道493号）阿南安芸自動車道 野根安倉道路

（一般国道57号）中九州横断道路 大津熊本道路 合志～熊本

有料道路事業化

　17件の新規事業候補のなかで「（一般国道4号）東埼玉道路 八潮～松伏」については、総事業費約2000億円のうち、NEXCO東日本（東日本高速道路）が舗装や設備工事の一部となる約170億円を負担する、公共事業と有料事業を組み合わせた合併施行方式の導入を進める。

　また、圏央道（首都圏中央連絡自動車道）の神奈川県内区間となる金沢～戸塚（横浜環状南線）間、横浜湘南道路については、2020年1月に行なわれた第2回神奈川県圏央道連絡調整会議において、横浜環状南線は2025年度、横浜湘南道路は2024年度の開通見込みが明らかにされている。

　今回の審議では、両事業において、財政投融資の活用により有料道路事業としての事業費を変更。安全対策などに伴って増加する両路線の事業費増加分に対応し、事業を加速する。

　2026年度の開通を予定する東海環状道 養老～北勢間については、中京圏の新たな高速道路料金の導入で確保する財源を利用し、有料道路事業の事業費を増額。事業を加速する。

・（一般国道4号）東埼玉道路 八潮～松伏： 約9.5km、埼玉県
・（一般国道468号）首都圏中央連絡自動車道 金沢～戸塚： 約8.9km、神奈川県
・（一般国道468号）首都圏中央連絡自動車道 横浜湘南道路： 約7.5km、神奈川県
・（一般国道475号）東海環状自動車道 養老～北勢： 約12.4km、岐阜県/三重県

「（一般国道4号）東埼玉道路 八潮～松伏」の有料事業化

「（一般国道468号）首都圏中央連絡自動車道 金沢～戸塚」「（一般国道468号）首都圏中央連絡自動車道 横浜湘南道路」の有料事業費変更

「（一般国道475号）東海環状自動車道 養老～北勢」の有料事業費変更

6車線化

　新名神高速道路の一部区間として2023年度の開通を予定している「近畿自動車道 名古屋神戸線 大津JCT～ 城陽」「近畿自動車道 名古屋神戸線 八幡京田辺JCT～高槻第一JCT」については、暫定4車線での整備計画を変更し、6車線化に着手。構造物などをあらかじめ6車線化対応とすることで、コスト抑制と、早期の6車線化を目指す。

・近畿自動車道 名古屋神戸線 大津JCT～ 城陽： 約25.1km、滋賀県/京都府
・近畿自動車道 名古屋神戸線 八幡京田辺JCT～高槻第一JCT： 約10.7km、京都府/大阪府

新名神高速の2023年度開通予定区間について、6車線化を見据えた整備計画に変更

4車線化

　4車線化の事業については、関連記事でお伝えしているとおり（関連記事「国交省、2020年度に4車線化に着手する高速道路の候補選定。15か所、約110km」）。

・道東自動車道 占冠IC～トマムIC： 、約19.9km、北海道
・秋田自動車道 湯田IC～横手IC： 、約7.7km、秋田県
・常磐自動車道 浪江IC～南相馬IC： 、約1.9km、福島県
・磐越自動車道 会津坂下IC～西会津IC： 、約7.1km、福島県
・磐越自動車道 西会津IC～津川IC： 、約8.8km、福島県・新潟県
・東海北陸自動車道 白川郷IC～五箇山IC： 、約10.1km、富山県・岐阜県
・東海北陸自動車道 五箇山IC～福光IC： 、約9.5km、富山県
・東海環状自動車道 土岐JCT～可児御嵩IC： 、約4.4km、岐阜県
・紀勢自動車道 大宮大台IC～紀勢大内山IC： 、約6.2km、三重県
・舞鶴若狭自動車道 大飯高浜IC～小浜西IC： 、約3.6km、福井県
・阪和自動車道 印南IC～みなべIC： 、約6.5km、和歌山県
・米子自動車道 蒜山IC～江府IC： 、約4.7km、鳥取県・岡山県
・徳島自動車道 土成IC～脇町IC： 、約7.7km、徳島県
・松山自動車道 伊予IC～内子五十崎IC： 、約9.7km、愛媛県
・鹿児島道路 美山IC～伊集院IC： 、約2.3km、鹿児島県

4車線化の候補15か所