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圏央道の神奈川県内未開通区間は「開通時期を見通すのは困難」。第1回連絡調整会議実施

2019年8月28日 実施

圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の神奈川県内未開通区間となる横浜湘南道路と高速横浜環状南線についての連絡調整会議が実施された

 圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の神奈川県内未開通区間となる横浜湘南道路 藤沢IC(インターチェンジ)~栄IC/JCT(ジャンクション)間と、高速横浜環状南線 戸塚IC~釜利谷JCT間について、神奈川県、横浜市、国土交通省、NEXCO東日本(東日本高速道路)で構成される第1回神奈川県圏央道連絡調整会議が8月28日に実施された。文中のIC/JCT名はいずれも仮称。

 圏央道の神奈川県未開通区間についての開通時期は未定で、2019年度内に開通予定時期を確定することとしている。公開された同会議の議事概要によると、同区間の用地取得率約99%で、トンネル掘削や橋梁下部工の施工が進められているが、今後の工事に課題があることから「現時点で開通時期を見通すことは困難状況である」としている。今後、施工方法などについて有識者委員会で技術的な確認を行ない、工程などを精査していく。

 横浜湘南道路については、上下線計10.8mのうち約30mが施工済みでトンネル掘進を引き続き進めるほか、藤沢ICの開削工事を実施。この本線トンネルでは、可燃性のメタンガスの濃度が高いなかで施工する必要がある地中接合の安全な施工方法を検討。

 また、2012年に岡山県倉敷市で発生した海底トンネルの崩落事故を受けて、トンネルの外壁となるセグメントの厚さの基準が見直されたことで上下各トンネルが近接。この施工区間を安全に工事するための施工管理などについても検討が必要となっている。

横浜湘南道路の工事進捗と課題

 高速横浜環状南線では、全124基の橋梁下部工のうち57基を施工。5か所あるトンネルのうち庄戸地区において地表への影響を低減するために工法を変更したことに伴い、より安全に施工するための検討と必要になっている。

高速横浜環状南線の工事進捗と課題