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ANAや京急らが産学官共同プロジェクト「Universal MaaS」開始。2019年秋に羽田空港から横須賀市への移動に関する実証実験
2019年6月27日 14:48
- 2019年6月27日 発表
ANA(全日本空輸)、京急電鉄(京浜急行電鉄)、神奈川県横須賀市、横浜国立大学は6月27日、ユニバーサルデザインに基づく総合的な移動サービス「Universal MaaS」の産学官共同プロジェクトを開始することを発表した。
ANAでは7月1日付けでMaaS推進の専門組織「MaaS推進部」の新設を発表(関連記事「ANA、『MaaS推進部』新設。幅広い交通機関と連携したシームレスな移動体験の創出目指す」)しており、さらに新たなコンセプトとして「Universal MaaS ~移動をあきらめない世界へ~」を打ち出した。これは、なんらかの理由で移動を躊躇している層に向けて、出発地から目的地までの各事業者が連携して、諦めずに不安なく移動できる社会を産学官連携で創出することを目指すもの。
その第一弾の取り組みとなるのが今回の4者連携で、これまで個別にサービスを提供してきた各事業者が垣根を越えて連携し、ユニバーサルデザインの発想で包括的な移動サービスを提供。新たな移動体験の創出を目指す。事業者間での情報の連携と共有を行なうことで、旅客の移動・活動を支援する人員の動きを最適化するなどのメリットを作る。
2019年秋には、羽田空港から横須賀市内への目的地までの移動について、「乗り物」「人材」「情報」をつなぐという観点でサービスを検討。各事業者の従業員が求める情報の内容や共有方法の検討、旅客特性に合った移動サービスの提案などを実施する。この実証実験では、移動の交通手段や目的地に地盤を持つANA、京急電鉄、横須賀市が協力し、交通の専門的見地から横浜国大が助言する。
横浜国大では、本プロジェクトについて同大学の「持続可能なモビリティシステム研究拠点」による、「住み続けられるまちづくりを(SDGs No.11)」の実現に向けた研究活動の一環としており、本プロジェクトでのシステム開発と実装を通じて得られる新たなモビリティ・データの活用により、都市交通分野の研究の進展を目指す。