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京急の列車内がANA一色。機内食や管弦楽団演奏を楽しめるイベント列車「ANA×KEIKYU 空の旅号」運行
ANAの羽田~ウィーン線就航と京急120周年を記念
2019年3月24日 17:01
- 2019年3月23日 運行
ANA(全日本空輸)と京急(京浜急行電鉄)は3月23日、4両編成の列車内でANAの機内食や、ANAフィルハーモニー管弦楽団による生演奏などを楽しむイベント列車「ANA×KEIKYU 空の旅号」を運行した。
このイベント列車は、ANAと京急がコラボレーションして展開しているANAの羽田~ウィーン線就航と京急120周年を記念したキャンペーンの一環。ANAマイレージ会員限定で1月21日~2月24日に参加者を募集したところ、募集人数60名(2名一組で30組)に対して、4713名の応募があったとのことで、80倍近い倍率から選ばれた強運の参加者が乗車。
車内は中吊り広告スペースへのANAロゴ掲出、ボーイング 787型機のビニールプレーン、羽田~ウィーン線を利用して訪れることができるオーストリアの観光スポットや欧州の都市を紹介するパネルを使ってジャック。機内食の提供や航空教室はANAのCA(客室乗務員)が務めるなど、車内をANA一色に染めて運行した。
飛行機とは違う揺れにCAも動揺!? ANAフィルハーモニー管弦楽団はドレミファインバーターを再現
イベント列車は京急大師線(京急川崎駅~小島新田駅)間を2往復。4両編成の列車をANAが貸し切り、1両目をANAフィルハーモニー管弦楽団による生演奏を行なう「管弦楽団車」、2両目と3両目を機内食や航空教室を楽しむ「機内食車に分けた。2往復したのは、参加者30組を15組ずつの2班に分けて乗車するようにしたためで、生演奏を楽しんだ人は2往復目で機内食、1往復目で機内食を楽しんだ人は2往復目で生演奏と、各往復で内容を入れ替えて楽しめるようにした。
車内のアナウンスは車掌ではなくCAが担当。使用された1469編成にちなんだフライトナンバー「NH1469便」が出発すると、飛行機内のように「運転手は酒井、車掌は上野、チーフパーサーは荒牧でございます」など、ユーモアも交えつつ飛行機さながらのアナウンスが流れた。
機内食は、羽田~ウィーン線で3月に提供しているビジネスクラスのアミューズとアペタイザー、そしてピエール・エルメ・パリとコラボレーションしているスイーツを提供。またCAによるドリンクサービスも実施し、ソフトドリンクからビール、シャンパンまで各種ドリンクを用意していた。
普段は空を飛ぶ飛行機でサービスをしているCAだが、この日は地上を走る電車でのサービス。電車ならではの揺れに戸惑いつつも、参加者と笑顔で言葉を交わすシーンも。また、小島新田駅から京急川崎駅への復路では、CAの仕事などを紹介する航空教室も開かれた。
管弦楽団車では、ANAグループ有志が2012年に結成したANAフィルハーモニー管弦楽団により、ヨハン・シュトラウス作曲の「ジプシー男爵入場行進曲」「南国のバラ」といったウィンナーワルツ、オーストリア南部鉄道の開通式に着想を受けたヨハン・シュトラウス作曲の「観光列車」、満天の星空を感じられるヨーゼフ・シュトラウス作曲の「天体の音楽」の4曲を演奏。
3曲目に演奏した「観光列車」は、京急蒲田駅の駅メロディに使われている「夢で逢えたら」、扉を閉めるアナウンス、京急の電車でおなじみの「ドレミファインバーター」をイントロに加えて楽しませた。
また、1往復目が終わり、2往復目が出発するまでの待ち時間には、京急川崎駅で管弦楽団が車内でミニコンサートを実施。飛行機のなかで使用しているカートを利用して、2往復目のための機内食も搬入した。
ちなみに、今回のイベント列車で提供した機内食は、ANAの機内食を製造しているANAケータリングサービスの川崎工場で製造されたものとのことで、このあたりにもイベント列車が走行した京急大師線とANAとの縁を感じることができる。
イベント列車を終え、イベント列車の企画から携わったというANA CAの荒牧さんは「忙しい往復便だったが、お客さまも笑顔で帰られていらっしゃったので、このような機会を設けていただいたことをお客さまと京急さまに感謝したい」とコメント。京急の担当者も「応募者数が約4700名と、全国各地から応募いただけて、たくさんの方に京急を知っていただける機会になったと思う。お越しになったお客さまにも楽しんでいただけた様子だったのでうれしく思う」と話した。