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ANA、空と地上の交通手段、観光施設の検索から決済までを統合した「観光型MaaS」の実証実験。宮崎県、大分県での取り組みに参画

2019年12月25日 発表

ANAは飛行機、鉄道やバスなどの地上交通、ホテルや観光スポットなどの施設検索・予約・決済を統合した「観光型MaaS」の実証実験に参画する

 ANA(全日本空輸)は12月25日、宮崎県と大分県(由布院)で2020年6月ごろから行なわれる「観光型MaaS」サービスの実証実験に参画することを発表した。

 宮崎県で行なわれる実証実験は、12月18日に設立された「宮崎県における観光型MaaS実証実験実行委員会」によるもの。宮崎県内のシームレスな移動の実現による利便性の向上や、周辺エリアへの旅行者の滞在/周遊を促進する目的に、宮崎市や日南市とその周辺を対象に、2020年6月ごろから半年程度行なわれる。

 実行委員会の事務局はJR九州(九州旅客鉄道)、宮交ホールディングスが務め、下記の自治体、機関、企業らが参画している。

・宮交ホールディングス株式会社
・九州旅客鉄道株式会社
・西日本鉄道株式会社
・全日本空輸株式会社
・トヨタ自動車株式会社
・宮崎トヨタ自動車株式会社
・宮崎交通株式会社
・宮交タクシー株式会社
・東急株式会社
・宮崎県
・宮崎県観光協会
・宮崎市
・宮崎市観光協会
・日南市
・日南市観光協会
・国土交通省 九州運輸局
・国土交通省 九州地方整備局 宮崎河川国道事務所
・国土交通省 九州運輸局 宮崎運輸支局
・宮崎大学

 実証実験では、トヨタ自動車が開発したアプリ「my route(マイルート)」を使用し、参画企業に関わるデジタル乗車券予約やアプリ内決済といった地域交通への対応を検討するほか、観光施設の入場券などのデジタルチケット販売を併せて検討する。

 大分県の由布院地区で行なわれる実証実験は、12月13日に設立された「由布院地区における観光型MaaS実証実験実行委員会」によるもの。事務局はJR九州が務め、下記の企業らが参画している。

・九州旅客鉄道株式会社
・亀の井バス株式会社
・西日本鉄道株式会社
・みなとタクシーグループ
・第一交通産業株式会社
・全日本空輸株式会社
・一般社団法人由布院温泉観光協会
・由布院温泉旅館組合

 大分県由布市とその近郊を対象に、2020年6月ごろから半年程度実施の予定。こちらは小田急電鉄が開発するアプリ「EMot」を利用する。

 ANAでは、プロモーション活動を通じて国内旅行や訪日旅行などの九州域内外の観光客受け入れ促進をはかるとともに、航空券予約者に空港から観光エリアまでのアクセス情報を提供するMaaSアプリを紹介し、利用促進を促す。

観光型MaaSでのANAの連携イメージ