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JAL、成田~シアトル線就航セレモニー。イメージキャラクターの阿部寛さんが乗客をお見送り

2019年3月31日 就航

JALは成田国際空港~米シアトル・タコマ国際空港線を就航。記念セレモニーでは俳優の阿部寛さんが登場した

 JAL(日本航空)は3月31日、成田国際空港~米シアトル・タコマ国際空港線の直行便を就航した。JALのシアトル線は60年前の1959年に週2往復、アンカレッジで一度給油するというルートからスタート。その後、1992年に運休。今回の就航は27年ぶりの再開ということになる。

 これまでJALで東京~シアトル間を利用する場合は、バンクーバー、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サンディエゴでの乗り継ぎが必要だったので、直行便の就航再開によって利便性が大きく向上する。

JALの成田国際空港~米シアトル・タコマ国際空港線(2019年3月31日~)

JL068便: 成田(18時05分)発~シアトル(11時05分)着、毎日運航
JL067便: シアトル(14時15分)発~成田(翌16時25分)着、毎日運航

 成田~シアトル線の使用機材は、「JAL SKY SUITE」仕様のボーイング 787-8型機(SS8)。ビジネスクラス30席、エコノミークラス156席の2クラスで計186席。シアトルをハブ空港とするアラスカ航空とのコードシェアを同日から拡大し、従来のロサンゼルスやサンフランシスコからの18地点に加えて、シアトルからさらに38地点を追加、計56地点を結ぶネットワークを形成している。

 成田~シアトル線再開の初便となったJL068便が出発する、第2旅客ターミナル 62番搭乗ゲート前では、就航記念セレモニー開かれ、JAL 代表取締役社長の赤坂祐二氏や、JAL国際線イメージキャラクターを務める俳優の阿部寛さんらが登場した。

JALのCA(客室乗務員)が挟んで、左から成田国際空港株式会社 取締役営業部門長 荒川武氏、国土交通省 東京航空局 成田国際空港長 石井靖男氏、日本航空株式会社 代表取締役社長 赤坂祐二氏、JAL国際線イメージキャラクターを務める俳優の阿部寛さん、成田市長 小泉一成氏
成田国際空港 第2旅客ターミナル 62番搭乗ゲート前でセレモニーを開いた

就航記念セレモニーに俳優・阿部寛さんが登場

 JALの赤坂社長は、「成田~シアトル線はシアトルからの乗り換えにも非常に便利なダイヤ構成になっています。あわせてアジアの各拠点への乗り継ぎにも非常に便利な路線になります。今回、アラスカ航空とのコードシェアを拡大し、北米各地への移動には便利な路線です」と、乗り継ぎの利便性を紹介。

 また、「シアトルは風光明媚な都市で、エメラルドシティとも呼ばれています。日本人にとっては『シアトル・マリナーズ』ですが、私どもにとってシアトルといえばボーイング社。今日の機材もボーイング 787ですので、故郷に錦を飾るというふうに思います。

 シアトルはボーイングの街という印象がありますが、最近はいろいろなIT企業がシアトルに本社を構えていまして、非常に活気のある、本当に賑やかな街になっていますので、シアトルを存分に楽しんでいただければと思います」と語った。

日本航空株式会社 代表取締役社長 赤坂祐二氏

 来賓からは、国土交通省 東京航空局 成田国際空港長の石井靖男氏があいさつに立ち、「今回の路線は、ここ成田とシアトルを結ぶ路線で、シアトル・タコマやワシントン州はアメリカ東部にあるワシントンと紛らわしいところですが、このワシントン州に在住する日本人はほぼ1万人を超えていて、日系人も7万人を超えていると言われています。

 最初に日本人がアメリカに渡った(漂着した)のが今のワシントン州オリンピック半島の海岸で、3人の船乗りの名前に『吉』がついていたことから三吉と呼ばれています。

 シアトルの経済圏は人口60万人を超える周辺の市で構成されていて、ボーイング、アマゾン、マイクロソフト、エクスペディア、スターバックス、コストコなど日本でも馴染みの企業が、この経済圏に構えています。また関東大震災では被災地に大量の木材を提供して復興を支援したという、米国最大の木材製品取扱企業もシアトルに本社を置いています。

 かつて日本航空は内陸のモーゼスレイク(グラント郡国際空港)も利用していましたが、最近になり我が国で開発が進んでいる国産のジェット機『MRJ』の試験飛行の拠点として使われています。そのような点でも日本の産業とのつながりが非常に強いところです。

 今回の日本航空シアトル線復活により、経済交流がいっそう盛んになるのは間違いないと思っています。さらにシアトルから先へは、ここを本拠地とするアラスカ航空とのコネクションも開始されます。太平洋北米路線というのは非常に競争が厳しい路線ですが、シアトルとの人、経済での強い結びつきがあるなかで、今回の路線が安全に運航され成功されることを願います」と話した。

国土交通省 東京航空局 成田国際空港長 石井靖男氏

 続いて成田市長の小泉一成氏は、「成田空港の運用状況につきましては、2018年の航空機発着回数が7年連続で世界最高を更新し、航空旅客数が過去最高を記録しています。国際線旅客数につきましても初めて3500万人を超えるなど、まさに日本の空の玄関の名にふさわしい国際空港として数多くの航空機を迎え、また送り出しています。

 この状況を追い風に本日の日本航空、成田~シアトル線の就航により成田空港の国際線ネットワークが、さらに充実していくことは、空港所在地として、日本航空の取り組みに敬意と感謝を申し上げます。

 アメリカのワシントン州最大の街であるシアトルは、日本から最も近いアメリカの大都市で、世界中で知られる数々の大企業を生み出した街です。またシアトル周辺は緑豊かで大小の湖も点在し、エメラルドシティと呼ばれる美しい街とうかがっています。

 そしてシアトルといえばメジャーリーグのシアトル・マリナーズの本拠地でもあります。先日、数々の大記録を残したイチロー選手の引退は記憶に新しいところですが、今シーズンからは菊池雄星選手が入団し活躍が期待されています。成田空港からシアトルに、菊池雄星選手を見に行かれる方も多いかと思います。このような都市と都市が結ばれ就航本数が増えることは、成田市としてもたいへん喜ばしいことであります。本市におきましてもシアトルからいらっしゃる方をはじめ、世界中のたくさんの人が成田を訪れていただけるよう取り組み、成田空港の発展につなげていきたいと考えています」と、期待を述べた。

成田市長 小泉一成氏

 そして、JALの国際線イメージキャラクターを務める俳優の阿部寛さんが、就航記念セレモニーの特別ゲストとして登場し、「仕事でもプライベートでもJALを使わせさていただいています。僕の友達もシアトルに住んでいて、シアトルはすごく綺麗な街だと聞いています。ぜひ行きたいと思います」とあいさつした。

JALの国際線イメージキャラクターを務める俳優の阿部寛さんがゲストで登場
初便の乗客に配った記念品
就航記念セレモニーで上映したシアトル線のCM「JAL シアトル解説準備室長 阿部寛」
赤坂社長や阿部寛さんらによるテープカット
赤坂社長やJALスタッフに加え、阿部寛さんが一緒に搭乗口に立ち、乗客からも歓声が上がっていた
ブロックアウトでは、JALスタッフが横断幕やペンライトでお見送り
ブロックアウトでは、JALスタッフが横断幕やペンライトでお見送り