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シアトル観光局、トム・ノーウォークCEOインタビュー。3月31日のJAL線就航などで「成田~シアトル間の提供座席数はほぼ倍に」

2019年3月20日 開催

ビジット・シアトル 代表取締役&CEO トム・ノーウォーク氏

 ビジット・シアトル(シアトル観光局)とシアトル・タコマ国際空港を運営するポート・オブ・シアトルは3月20日、東京ドームシティ内にあるMLB(メジャーリーグベースボール)公認ライセンスコーヒーショップレストラン「MLB café TOKYO」において、日本の旅行業者向けにレセプションを開き、その後は東京ドームへ移動して2019年のMLB開幕戦であるシアトル・マリナーズ対オークランド・アスレチックス戦の観戦イベントを実施した。

 このイベントに合わせて来日した、ビジット・シアトル 代表取締役&CEOのトム・ノーウォーク氏に話を聞いた。

成田~シアトル間の提供座席数はほぼ倍に

――シアトルへの空路やホテル事情について教えてください。

ノーウォーク氏:シアトルは長年日本からの旅行者を歓迎してきており、大きな市場の一つとなっています。1990年代に日本企業がマリナーズに投資し、野球がシアトルに残りました。イチロー選手が2001年にマリナーズに入り、有名になりました。そして菊池雄星投手がマリナーズに加わりました。シアトルの街並みも人々も、日本の皆さんになじみやすいものだと思います。ぜひシアトルにいらして、菊池雄星投手のピッチングを見ていただけたらと思っています。

 シアトルへは成田国際空港からデルタ航空とANA(全日本空輸)が直行便を運航してくださっています。そして3月31日からはJAL(日本航空)が成田~シアトル線を就航します。さらにデルタ航空はこの3月に機材の大型化を行なっており、JALの就航とともに、成田~シアトル間の提供座席数はほぼ倍になります。それに加えて、関西国際空港からのシアトル路線が4月から復活(2013年11月に運休)します。こんなすばらしい状況は今までないことです。

ANAの成田国際空港~シアトル・タコマ国際空港線

NH178便: 成田18時15分発~シアトル11時20分着
NH177便: シアトル13時20分発~成田翌15時40分着

デルタ航空の成田国際空港~シアトル・タコマ国際空港線

DL166便: 成田17時00分発~シアトル09時45分着
DL167便: シアトル12時42分発~成田翌14時55分着

JALの成田国際空港~シアトル・タコマ国際空港線(3月31日就航)

JL068便: 成田18時00分発~シアトル11時00分着
JL067便: シアトル14時20分発~成田翌16時30分着

デルタ航空の関西国際空港~シアトル・タコマ国際空港線(4月2日就航)

DL182便: 関空16時00分発~シアトル09時55分着
DL183便: シアトル11時55分発~関空翌15時25分着
※いずれも直行便。毎日運航

ノーウォーク氏:ホテルは2018年12月に新しくハイアット・リージェンシー・シアトルがオープンし、これが1260室あります。そのほかに新しく約3000室分の新しいホテルがオープンしました。夏などピークのシーズンは行きたい人がホテルを予約できない問題がありましたが、それが解消されています。提供座席数も宿泊室数も増え、とても楽にシアトルへお越しいただけるようになりました。

大都会ながらコンパクトな街。有名スポットが徒歩圏内

――お勧めの観光スポットを教えてください。

ノーウォーク氏:シアトルはAmazonなど大手企業が入り、たくさんの人たちがダウンタウンを中心に住むようになってきていますが、大都会ながらコンパクトな街なのが特徴です。ダウンタウンのホテルから徒歩10分ほどで簡単にパイク・プレイス・マーケットやウォータフロントまで行くことができます。買い物をしたいと思えば徒歩で簡単にショッピングエリア、デパートなどへ行くことができるのは、日本の皆さんにも好まれているようです。

 観光スポットとしてもっとも有名なパイク・プレイス・マーケットは、実は日本からの移民が100年以上前に作ったファーマーズマーケットで、とても歴史のある場所です。また、ダウンタウンとマリナーズの球場の間にあるイオニア・スクエアにはアートギャラリーやコーヒーショップなどがあり、レンガの建物が多くて雰囲気がとてもチャーミングで、夜はナイトクラブやライブなど音楽を楽しめるところが多いです。

 これまでは街とウォーターフロントの間には高速道路が走っていましたが、その地下化が進んでいまして、高速道路があった場所は公園になり、これまで以上に気軽にお散歩気分でウォーターフロントまで行けるようになってきています。

 スペースニードルも有名なスポットですが、2018年に大規模なリノベーションを行ないました。レストランの床がガラス張りになり、眼下に広がる景色を高さとともに楽しめるようになり、今とても人気です。

 個人的にお気に入りなのはフリーモントです。いろいろなブティックや一風変わったレストランなど、散策すると必ず変わったものに出会えるエリアで、湖から海に水が流れる場所なので、水門を見られるのも特徴です。フリーモントには、美味しいコーヒーショップやチョコレート屋などいろいろなお店がありとても楽しく、友人がシアトルに来たらそこに連れて行くことが多いです。

シアトルの人たちにとって、コーヒーは命の一つ

――シアトルといえばスターバックスコーヒーに代表されるようにコーヒーショップが多い印象ですが。

 日本にも「スターバックス リザーブ ロースタリー東京」ができ、私も先日行ってみたのですが、あまりの行列に入店はあきらめました(笑)。世界に5軒ある「スターバックス リザーブ ロースタリー」の1号店がシアトルにありますが(関連記事「写真と動画で見る、世界の『スターバックス リザーブ ロースタリー』。東京・シアトル・上海・ミラノ・ニューヨークの“特別なスタバ”をおさらい」)、とても広い店舗なので、東京店よりも入りやすいと思います。ダウンタウンからも徒歩で10分ほどなので、気軽に立ち寄れますしね。

 スターバックスコーヒーに限らず、シアトルの人たちにとって、コーヒーは命の一つだと思えます。街ではみんながコーヒーを楽しんでいます。これまでは、夕方になったらコーヒーショップが閉店してしまうことが多かったのですが、Amazonなどが入ったことで住人が増えて、1日中コーヒーを楽しめるようになり、また、昼間はコーヒーを楽しみ、夕方からはビールやワインなどを提供して音楽を楽しむようなスタイルのお店も増え、コーヒーショップがコミュニティになっています。

レーニアチェリーやシーフードがお勧め

――お勧めのグルメはなんですか。

ノーウォーク氏:シアトルはシーフードが有名で、サーモンは1年中楽しめます。
ダンジネスクラブ(Dungeness Crab:アメリカイチョウガニ)はシアトルで楽しめる大変美味しいカニです。そのほかにホタテやカキも名物です。カキはシアトル周辺の海ではたくさんの種類のカキを育てています。

 富士山に似た形をしたマウントレーニアという山は日本の皆さんもご存じかもしれませんが、レーニアチェリーと呼ばれるサクランボがあり、日本のサクランボよりも大ぶりで少し白っぽいピンク色をしていて、素晴らしく美味しいです。6~7月にはたくさん出回るのでぜひ味わってください。

 飛行機が便利になり、待ちが日々新しくなり、シアトルにいらっしゃるには今がチャンスです。皆さんのお越しをお待ちしています。

レセプションであいさつする、ビジット・シアトル 代表取締役&CEOのトム・ノーウォーク氏(右)と、日本代表のマジョーリー・デューイ氏(左)
レセプションには元MLB選手のケン・グリフィー・ジュニア氏もゲストで登場