旅レポ

「OMO5金沢片町 by 星野リゾート」に泊まってみた。片町で街歩きやグルメ、親子で楽しめるご当地ワークショップ!

OMO5金沢片町 by 星野リゾートに泊まってみました

 星野リゾートが2022年5月20日に開業した「OMO5金沢片町 by 星野リゾート」(石川県金沢市片町1-4-23)。金沢のグルメタウン・片町に位置し、観光や金沢の味を楽しむのにぴったりの拠点だ。今回は全国旅行支援を使って秋に宿泊した体験をお届けする。

 そもそも「OMO(おも)」とは、星野リゾートが「テンションあがる『街ナカ』ホテル」をコンセプトに全国で展開する都市ホテルブランドのこと。このうちOMO5金沢片町は「あっぱれ! 味のかたまち」をコンセプトにしたブティックホテルで、客室数は6タイプ・全101室となっている。

コースターや加賀水引で作ったオブジェなど、ホテル内に「OMO」の文字があちこちにあるので探すのも楽しい

 ホテルまでは金沢駅からバス10分程度で、ホテルからは金沢21世紀美術館や金沢城、兼六園など主要な観光地が徒歩圏内だ。また、片町といえば多くの飲食店が集中するナイトタウンとしても有名。裏通りに入るとミシュランガイドで紹介された名店から気軽に楽しめる居酒屋まで、さまざまな店が軒を連ねている。

近くには昔ながらの飲み屋街も

「金沢らしさ」がいっぱい詰まったホテル

ホテルのエントランスに入るとすぐ目に入るのがダルマをかたどった九谷焼のアート。1階エリアの「OMOベース」には九谷焼や、水引など金沢の伝統工芸品などが飾られており、金沢感あふれるホテルとなっている。ホテルが厳選した金沢ゆかりの土産物もあり、ついつい手を伸ばしてしまう。

落ち着いた雰囲気のエントランス
OMOベース。椅子の形も和風
土産物の展示スペースは色とりどりで見ているだけでワクワクする

 OMOベースの壁面には縦横約2mにもおよぶ巨大マップ「ご近所マップ」があり、ホテルから半径800m以内にあるお勧めの土産物屋や飲食店などがジャンルごとに分かるようになっている。特に飲食店は金沢の伝統的な和食を楽しむ店からカフェ、はしご酒にお勧めの飲み屋までたくさん掲載されている。

 たくさんの店がマップに掲載されているので、迷った場合はスタッフに相談するのもお勧め。筆者は今回子連れだったため「子供と一緒に金沢料理が楽しめる店」を選んでもらい訪問したが、親子ともどもリラックスしながら絶品料理を楽しめた。

店舗情報はマグネット形式になっており、季節に合わせてお勧めの店をスタッフが選んで張り替えているそう
お勧めされた「和ダイニングしろべえ」で旬ののどぐろの煮つけをいただく。絶品だった

 ホテルのチェックインは自動チェックイン機を利用する。案内に従って事前にメールで届いていたQRコードを端末にかざし、自分でカードキーを所定の位置においてチェックインすると終了だ。チェックアウトも自動チェックイン機で簡単にできる。説明が丁寧なので迷いにくい。

自動チェックイン機
チェックイン情報はQRコードに加え、名前や予約番号からも検索できる

 なお、1階にはOMOカフェに加え、ランドリールームやコインロッカーがある。ランドリールームにはスマートフォンで利用できる洗濯機、乾燥機を完備。洗濯機は洗剤や柔軟剤を使わずにアルカリイオン電解水のみで洗うもので、星野リゾートの進める「勝手にSDGs」の取り組みの1つだ。コインロッカーはチェックイン前・アウト後も利用できる無料のものなので気軽に利用したい。

洗濯機を試しに使ってみたが、しっかり汚れが落ちた
コインロッカーは暗証番号式なのでカギをなくす心配がない

落ち着いた和風の客室でのんびり滞在

 今回滞在したのはツインルーム(23m2~24m2)。客室は「より非日常感とくつろぎの空間を楽しんでもらいたい」とのスタンスにより、下足場で靴を脱いで入る形をとっている。

 なかに入ると金沢の冬の風物詩「雪つり」がデザインされたカーテンが目を引く。ソファや小さなテーブルもあり、しっかりくつろげる。収納場所もばっちりで、大きなトランクはベッドの下の隙間に入れることができるので便利だ。トイレ、バス、洗面台はすべて独立しているので利用しやすい。

 なお、アメニティは必要なものを取る形式なので、事前にエレベーターホール前のスペースでゲットしておこう。

部屋のプレートは九谷焼風
入り口から奥に進むとベッド。手前の洗面スペースとは扉で区切ることが可能
ソファに小さなテーブルといったくつろぎスペースもある。テレビや加湿器も完備
枕元にはコンセントとUSBポート
冷蔵庫内には水のペットボトルの代わりにウォーターボトルを用意。カフェにあるウォータージャグから水を汲んで利用する
オリジナルデザインの九谷焼のそばちょこ
浴槽付きのお風呂にはボトルポンプ式のアメニティを置き、環境に配慮した
アメニティと一緒にあるのが有料のルームウェア。サイズごとに色が違っておしゃれ

 このほかにもOMOにはさまざまな客室を用意している。例えばひとり旅やカップル、ビジネスユースには「ダブルルーム(23m2~24m2)」もある。女子旅には大きなソファベッドや2つの洗面台を備えた「スーペリアルーム(32m2)」が、ファミリーやグループには「OMOハウス(46m2~48m2)」がお勧めだ。

シンプルなダブルルーム
広々としたスーペリアルームは3名利用も可能
最大5名まで宿泊できる「OMOハウス」
キッチンに冷蔵庫、食事ができるリビングスペースもあるのでテイクアウトメニューを楽しむのも手だ

カフェで朝食やスイーツを楽しむ

 OMO5金沢片町はOMOカフェを併設しており、朝食とカフェ&バータイムが楽しめる。朝食は5種類の「OMOrning(オモーニング)リゾット」とクロックムッシュからメインを1品選択し、サラダやスープ、ヨーグルトにドリンクをセルフサービスで選ぶ形式だ。リゾットのうち4種類はほかのOMO5などで食べることができるが、棒茶を出汁に使った「棒茶と生麩リゾット」はOMO5金沢片町オリジナルの一品となっており、一番人気のメニューだ。

 カフェタイムの名物は「五郎島金時(サツマイモ)モンブラン」(1000円)。外のサツマイモクリームを自分で絞ってケーキを仕上げるのはなかなか楽しい。このほかにも「棒茶あんみつ」などのスイーツや水出し棒茶、甘酒棒茶チャイなどのさまざまなカフェメニューが楽しめる。22時30分がラストオーダーなので、ビジネスユースの人は夜の仕事場としても活用できる。

OMOカフェでは1階に点在するライブラリーの本を読める
目で見ても味わえる朝食コーナー
花のように美しいサラダ。崩すのがもったいない
棒茶と生麩のリゾット。揚げ生麩のもちもち感としょうゆベースのタレのコラボがたまらない
モンブランのなかにはバニラアイスに生クリーム、メレンゲが入っている。夜の〆のスイーツとしてもお勧め
スイーツやご当地ビールなども販売

金沢に根差したアクティビティを楽しもう!

 OMOではその土地ならではの体験ができる「ご当地ワークショップ」が人気を博している。OMO5金沢片町では5種類の体験を用意しているが、今回はそのうち4種類を体験した。

 OMOレンジャーと散策を楽しむ「金沢片町味わいまっし散歩」は夕方に片町を歩いてのんびり散策する無料のツアー。OMOレンジャーがお勧めのお店を教えてくれるので夕食のお店選びにもぴったりだ。長町武家屋敷跡も訪れるので、歴史ある金沢の街並みを体験できる。途中、お菓子の試食を楽しみながら一休みすることもできる。およそ1時間のツアーだが飽きることなく楽しめた。

OMOレンジャーの「ゆきんこ」さんと一緒に片町を散策
夕暮れのロマンチックな街並みにうっとり
休憩は「茶菓工房たろう 鬼川店」で。おしゃれな和菓子とともに一休み

 このほかOMOレンジャーとの街歩き無料ツアーとしては「金沢21世紀美術館お散歩ツアー」がある。金沢21世紀美術館に関するいろいろなトリビアや、穴場スポット情報など、OMOレンジャーが美術館を深堀してくれるので興味がある人はぜひ参加してもらいたい。

「いいじな棒茶の飲み比べ体験」は金沢市の老舗茶店「野田屋茶店」の協力のもと、加賀棒茶の浅煎り、深煎り、煎茶の3種類のお茶を飲み比べることができる。それぞれの味や風味を楽しみ、お気に入りの一杯を見つけてほしい。

飲み比べ体験ではスタッフがクイズ形式で豆知識を披露してくれる
色合いが美しい3種類のお茶。実際に茶葉に触れる機会も

「生らくがん作り体験」は、江戸時代から続く伝統的な「生らくがん」作りが楽しめる有料のアクティビティだ(1人1000円、要事前予約)。金沢で有名な老舗和菓子店「落雁 諸江屋」協力のもと、らくがん作りをゆっくり進めていく。和三盆糖をふるいにかけたあと寒梅粉と混ぜ合わせ、型に入れてあんこを挟み、上から押し固めて型を抜くと完成だ。体験後は作りたての生らくがんを加賀棒茶とのんびりいただくことができる。

専門の道具で作る本格的な体験
簡単な作業なので子供でも十分楽しめる
型を抜くのがなかなか難しいが、割ときれいに作ることができた

このほか、OMO5金沢片町にはプライベートオフィス「OMOワークルーム」があり、ワーケーションなどに利用できる。チェックイン前・チェックアウト後でも利用できるのは便利だ。こちらも事前予約が必要なので注意しよう。

定員は4名。1時間500円で利用できる
会議用マイクスピーカーも完備
栗本奈央子