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OMO3札幌すすきの by 星野リゾートに行ってみた。北海道の食を楽しむ「幸せな夜更かし」
2022年2月2日 08:00
- 2022年1月28日 開業
星野リゾートは1月28日、「OMO3札幌すすきの by 星野リゾート」を開業した。
OMO(おも)とは、星野リゾートが手掛ける旅のテンションを上げ、街を楽しみ尽くす都市観光のためのホテルブランドで、その街のランドマークとなるフルサービスホテルの「OMO7」、カフェレストランを備えるブティックホテルの「OMO5」、気軽な旅に合わせたサービスのベーシックホテルの「OMO3」、カプセルホテルの「OMO1」という具合に7、5、3、1、と数字によって4つに分類されている。
2018年に開業したOMO7旭川、2022年1月7日開業のOMO5小樽に続き、OMOブランドのホテルとしては北海道3施設目となる「OMO3札幌すすきの by 星野リゾート」は、3のナンバリングを冠したベーシックホテルという位置づけだ。
札幌滞在中の目的や楽しみのなかで一番満足度が高く、一番期待されているのが「美味しいもの」。約3500店の飲食店が立ち並ぶ食のコンテンツが豊富なすすきのエリアを思いっきり、つい夜更かししてしまいたくなってしまうくらい楽しんでほしいという思いで、「幸せな夜更かし」というコンセプトのホテルにしたという。
すすきので夜更かしを楽しむための設備と客室
ホテルに入るとまっ先ににぎやかな繁華街のすすきのをイメージした電飾看板のオブジェが目に飛び込んでくる。これは架空の飲食店の店舗26店舗が掲載されている。
その電飾看板の右側にはシンプルなデザインのフロント。アクリルボードや検温、アルコール消毒など新型コロナ対策もしっかりなされていて安心してチェックインできる。
フロントのある1階のフロアは「OMOベース」と呼ばれていて、すすきのエリアの飲食店を紹介する「Go-KINJO MAP(ご近所マップ)」を掲示するほか、一番奥のスペースは食べ物やドリンクを購入できる「OMO Food&Drink Station」を設置している。
ご近所マップには色の付いたパーカーを着たホテルスタッフ「OMOレンジャー」が実際にご近所の飲食店を食べて回り集めた情報をカードにして並べている。カードにはホテルから徒歩5分圏内のご近所にある約600店舗のなかから、ただ美味しいだけではなくフレンドリーなお店、おもしろい店主が運営しているなど、個性豊かな約50店舗の飲食店の情報が書かれており、マップと照らし合わせて場所を確認できるほか、カード右下のQRコードをスマートフォンなどで読み取ることにより、すぐにGoogleの店舗情報にアクセスできるようになっている。
また宿泊プランとセットで販売する「元祖さっぽろラーメン横丁 ハーフラーメンチケット」は、ご近所マップに書かれている元祖さっぽろラーメン横丁の17店舗で使える、通常だと販売されていないハーフサイズのラーメンを3杯分頼めるというチケットで、ラーメンの食べ比べをする際にとても便利なプランとなっている。チケットの期限は5か月と長く、使い切れずに一度旅から帰ったとしても、期限内に再びすすきのに訪れたときにも使えるという親切な期限設定だ。
ご近所マップの横の大きなテーブルでは、宿泊客なら参加費無料で毎日16時と17時の2回、フランスの文化「アペロ」のように夕食前にお酒を飲みながらおしゃべりを楽しみつつ、OMOレンジャーが雑誌やインターネットでは知りえない情報をプロジェクターを使い紹介する「すすきのアペロミーティング」が開催される。1回約10分~15分となっており、担当するOMOレンジャーによって内容が変わるとのことだ。
「OMO Food&Drink Station」ではセルフレジにより、24時間キャッシュレスで気軽にドリンクやおつまみ、軽食などを購入することができる。
宿泊客の気分次第で部屋でゆっくり晩酌や朝食を楽しんだり、先ほど紹介した「すすきのアペロミーティング」に持ち込んでお話をしながら飲んだり食べたりすることも可能だ。
商品ラインアップはホテルスタッフが足で探し回った北海道の定番商品からめずらしいお菓子、ソフトドリンクから量り売りのコーヒーやワイン、ビールなど、アルコール・ノンアルコールともに揃っている。
また朝にはおにぎりやサンドイッチなどの軽食、夜はチーズケーキやスコーンバーなどのおつまみという具合に時間帯やシチュエーションによっても商品が入れ替わる。
温めても冷えたままでも美味しいコーンポタージュパンや、ツブツブの粒あんとバターがしっかり見えるアンバターサンドなど、見た目から味まで北海道を感じるようなOMOオリジナル開発の商品も合わせ、約100種類の商品を用意している。
客室の種類は、スーペリアツインルーム・ダブルルーム・ユニバーサルがあり、内覧会ではスーペリアツインルームを見学することができた。
街で遊ぶことを前提にしたベーシックホテルという位置づけにより、部屋の設備も最小限にしているようだが、テレビや冷蔵庫、トイレ別のシャワー室など、基本的なものは備えられている。
テーブルや2つの椅子などが置かれた部屋飲みに使うスペースも確保しており、「OMO Food&Drink Station」で購入した飲食物でゆっくり夜更かしを楽しむこともできそうだ。
OMOレンジャーの「Go-KINJO」ツアー
OMO3札幌すすきのでは「Go-KINJO」というOMOレンジャーによるツアーを2つ用意している。
「すすきのはしご酒ツアー」
このツアーでOMOレンジャーが案内する1軒目は、すすきのの老舗料亭の「きょうど料理亭 杉ノ目」。
料理長が季節の海鮮を使った一品の仕込みをするところを見学、その一品と北海道のお米で作ったオリジナルの日本酒「神威岬」1合を提供する。季節によって変わる一品は現在、さっとお湯に通したマダラの白子を自家製のポン酢で食べる「たちポン」になっていた。
2軒目に案内されるのは昭和29年(1954年)創業、札幌最古の炉ばた焼きの店「炉ばた焼 ウタリ」で、ホッケやイカなどの海鮮焼き(別料金)を楽しんだのち、再び1軒目の「杉ノ目」に戻り、OMO3札幌すすきのと杉ノ目とのコラボスイーツ、「料亭〆パフェ」でツアーを締めくくるという内容だ。
パフェとしてはめずらしく、お椀で提供されるという和風パフェで、果物本来の優しい味に加え季節で素材を変える素揚げにした野菜とアイスクリームを使用。現在、季節のアイスクリームはヨーグルトとニンジンになっていて、今回の内覧会ではニンジンのアイスクリームを試食させてもらったが、かすかにニンジンの風味を感じつつ甘さも上品な仕上がりのアイスとなっていた。
料理長の芦沢氏によれば今後柚子を使ったアイスを予定しており、ジャガイモやサツマイモなども素材になる予定だという。またパフェに添えられた熊の形をした最中の中身は、手作りの小豆で作ったこしあんにトラ豆と自家製の求肥を混ぜたこだわりのある一品となっており、どちらもこのツアーに参加しないと食べることのできないここだけの和風スイーツだ。
期間: 通年
料金: 1名5300円
含まれるもの: 仕込みの見学・季節の一品と日本酒1合、料亭〆パフェ、OMOレンジャーのガイド料(※ウタリでの飲食料金は含まない)
時間: 16時50分~(約3時間)
予約: 5日前までに公式サイトで要予約
「はじめてのBAR体験」
全国で唯一「THE」が付くNIKKA BARの旗艦店「THE NIKKA BAR」で、6種類の多種多様な特徴を持ったウィスキーをかけ合わせて、自分好みのウィスキーを作るという内容のツアー。
ウィスキー初心者でも楽しめるようにOMOレンジャーが同行し、バーテンダーからウィスキーの楽しみ方や深い知識を教えてもらいながらのブレンド体験となっており、最後には自らブレンドしたウィスキーとウィスキーを使ったチョコレートのペアリングを楽しむことができる。
内覧会では、「THE NIKKA BAR」を運営するAPRグループ代表取締役の青木康明氏が、NIKKAの多種多様な特徴を持ったウィスキーをかけ合わせて作る竹鶴ブランドを例に挙げ、「なかなか竹鶴のような味にはならないというおもしろさだったり奥深さを体験できる」と、このツアーを宣伝した。
期間: 2022年6月30日まで
料金: 1名7000円
含まれるもの: ウィスキーのブレンド体験、チョコプレート、バーテンダーのレクチャー、OMOレンジャーのガイド料
時間: 17時30分~(約2時間)
定員: 1日1組(1~4名)
予約: 5日前までに公式サイトで要予約