旅レポ
LCCだけどボーイング 787。スクートの関空～ホノルル線で行くハワイ（その5）
復路はビジネスクラスにアップグレード
2018年1月26日 12:00
スクートは2017年12月19日、関空～ホノルル線を就航した。LCC（格安航空会社）が日本からホノルルに就航するのはこれで2社目だ。
今回、この初便に搭乗してスクートとハワイ州観光局が実施したプレスツアーに参加してきたので、その模様を数回に分けてお伝えする。最後は帰国便で利用したビジネスクラスのシートについて。
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復路は空港でビジネスクラスにアップグレードしてみた
往路の7時間に対して、復路はこの時期向かい風の影響で9時間30分もかかる。実はこのあとすんなり東京へ戻れない事情があったので、復路はビジネスクラス「スクートビズ」へアップグレードしてみようと考えた。
空港への道すがら、200ドル、いや300ドルまでなら出してもいいなどと考えつつ、ダニエル・K・イノウエ国際空港（ホノルル空港）へ。チェックインカウンターはエコノミークラスとビジネスクラスで分かれているので、「Scootbiz Priority Check-In」のパネルがあるレーンへ向かい、スクートビズへアップグレードしたい旨を申し出た。カウンターでは日本語は通じないので、ここは英語で言う必要がある。「Can I upgrade to business class？（ビジネスクラスにアップグレードできますか）」とでも言えば伝わるだろう。
すると奥のカウンターへ通され、記者のパスポートを見ながらなにやら話し合いをしている。スクートビズに空きがないのではどうしようもないし、アップグレード費が想定より高すぎてもダメだ。そこでそもそも席に空きがあるのか確認してみると（「Is the seat available？」）、空いているという。しかもアップグレード費用は1万5000円というので、迷わずアップグレードを頼んだ。
クレジットカード手数料が800円、カウンターでのサービス手数料が7ドル（約777円、1ドル＝約111円換算）発生したが、計1万6577円でビジネスクラスに乗れるなら安いもの。ついでに、保安検査を優先レーン（GOLD LANE）で通過できるスタンプも押してくれた。
いざ機内へ入ると、思っていた以上に広い。エコノミークラスとの間にクワイエットゾーンを挟んでいるので、一層静かだった。
シートはフルサービスキャリアのプレミアムエコノミー相当。シート幅は22インチ（約55.9cm）、シートピッチは38インチ（約96.5cm）で、リクライニングは6インチ（約15.2cm）倒せる。さらに可動式ヘッドレストとレッグレストも装備しており、シート脇に設けられた電源は無料で利用できる。エコノミークラス同様、個人用のモニターはない。アメニティとして、アイマスクがシートポケットに入っていた。スクートビズの配列は2-3-2の計18席。
テーブルはシートの脇から引き出すタイプで、展開するとかなり大きい。記者が使っている12.5型ディスプレイのノートPCを広げて使ってもドリンクスペースに影響しなかったので、一般的な11～13型のノートPCならゆったり使えるだろう。
（おそらくアップグレードしたため）料理は特に変わらなかったが、大きなチョコレートバーが付いていて、これが美味しい。飲み物はコーヒーやソフトドリンク、アルコールも選択できた。
膝掛けの貸し出しがないのはスクートビズでも同様で、エコノミークラスよりキャビンの人の密度が低いせいもあって、やや肌寒かった。シートは十分快適なので、膝にかけられる上着か膝掛けがあれば万全だと感じた。
なお、スクートビズへは機内でもアップグレードもできる。料金は一定ではないようなので、CA（客室乗務員）に直接問い合わせてほしい。ホノルルからの復路（約9時間）は往路（約7時間半）より時間がかかるけど、スクートには機内Wi-Fiがあり、スクートビズのテーブルならノートPCを広げても快適なので、仕事をしてもいいし、ハワイで撮った写真を早速整理してもいいし、BD/DVDドライブのあるノートなら映画を観るのもいいかもしれない。
スクートの関空～ホノルル線初便に乗ってハワイを訪れた今回のプレスツアー。LCCの圧倒的な価格インパクトで心理的なハワイの距離をぐっと縮めてくれただけでなく、浮いた予算で贅沢なホテル＆ディナーを楽しんだり、普段体験できないアクティビティに参加したりと、ハワイ旅行の新しい可能性を感じさせてくれた。往復便から宿泊先まで自分好みに旅をカスタマイズしたい、という人にはお勧めの選択肢だ。