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スクート、関空~ホノルル線と関空~シンガポール線を12月19日開設

10月4日からのセールで往復1万8800円~でハワイやシンガポールへ

2017年10月3日 発表

ホノルル線とシンガポール直行便の開設と、セールを発表するスクート 日本・韓国支社長 坪川成樹氏(中央)とハワイ州観光局 局次長ミツエ・ヴァーレイ氏(左)、日本貿易振興機構 対日投資部長 高島大浩氏(右)

圧倒的価格とボーイング 787-8型機で差別化。1年後にはデイリー運航を目標に調整

 シンガポール航空が100%出資し、中長距路線運航を行なうLCC(格安航空会社)のスクートは、関空~ホノルル線、関空~シンガポール線を12月19日に新規開設すると発表した。シンガポール~関空~ホノルルを週4便で運航し、同社初のアメリカ路線、そしてLCCで初めての関空~シンガポール直行便となる。

 開設を記念して、10月4日11時から8日23時59分までの5日間に限り、往復航空券を1万8800円から(エコノミークラス)で販売するセールを実施する。詳細は関連記事「スクート、往復1万8800円からの関空~シンガポール/ホノルル線就航記念セール」を参照のこと。

関空~シンガポール線

TR701便:関空(15時10分)発~シンガポール(21時10分)着、火・水・土・日曜運航
TR700便:シンガポール(10時45分)発~関空(17時30分)着、月・火・土曜運航
TR700便:シンガポール(09時55分)発~関空(16時55分)着、金曜運航

関空~ホノルル線

TR700便:関空(19時25分)発~ホノルル(07時30分)着、月・火・土曜運航
TR700便:関空(18時50分)発~ホノルル(07時00分)着、金曜運航
TR701便:ホノルル(09時35分)発~関空(翌14時00分)着、月・火・金・土曜運航

 記者会見では同社 日本・韓国支社長の坪川成樹氏が「当初は2018年6月をめどに開設を進めていたが、社内では2017年12月を努力目標に掲げていた。今回大幅な前倒しで発表できとてもうれしい」と冒頭で挨拶。「最初の1年は週4便での運航だが、1年後にはデイリーで運航できるよう調整を行ないたい。ハワイやシンガポールの経済を活性化するとともに、お客さまが自由に旅を楽しむお手伝いができれば。ホノルル線に関しては創業当時から構想があり、他社の就航は承知のうえで現状お客さまがリーズナブルな価格を求めていることに対し、特にハワイに関しては供給が追い付いていないと感じて就航を決めた」と話した。

 今後、激戦が予想されるホノルル線の今のタイミングでの開設に関しては「3年、5年、10年と耐えうる市場なのかを社内でシビアに検討し、路線開設を行なっている。圧倒的にリピーターの多いハワイの旅で、まずはスクートをご利用いただき、その価格と快適さに納得していただいたうえでぜひまた乗っていただけたら」と語った。

ホノルル線の開設について紹介するスクートの日本・韓国支社長の坪川成樹氏

 価格については、いつ購入しても買いやすい価格であることが、今後勝ち残るための一つのポイントであるとし、セールについては「今回は特にインパクトがある価格を出したく思い1万8800円に設定。座席数も十分に用意しているため、ぜひ予約しスクートを体験してほしい」と自信を見せた。

 さらにシンガポール~アテネ便を例に「関西からシンガポールをハブとしてLCCでワンストップでヨーロッパに行くことが可能になったが、今後もヨーロッパエリアへの就航を拡大する予定で、時期は未定ながら現在最終調整中。今後、本格的に長距離路線のスペシャリストとして展開していくため、“第2のステージが始まったスクート”に期待してほしい」と今後の動きについても示唆。

 なお、今回の就航における利用者の比率は、日本からの利用者が8割、1割がシンガポールからホノルルへ向かう利用者、そして1割が東南アジア、特にASEAN諸国の利用者を見込んでいる。ホノルルからの利用者は主にFIT(海外個人旅行者)とし、ピーク時約10~20%としている。

 なお、LCCアライアンス“バリューアライアンス”に加盟するバニラエアとの一括予約に関しては、そこまでの段階にいたっていないとしながらも今後新しい事業展開の可能性もちらり。使用機材については、ボーイング 787-8型機(スクートビズ18席/エコノミー311席)をメインに、ボーイング 787-9型機の導入についても十分あり得るとした。

スクートのホノルル線の就航について祝辞を述べるハワイ州観光局 局次長ミツエ・ヴァーレイ氏

 会見ではハワイ州観光局 局次長のミツエ・ヴァーレイ氏も開設を祝った。「ハワイは世界中から年間約900万人が訪れます。そのなかでも日本のマーケットは約17%で、アメリカマーケットに次ぐ2位。国際マーケットでは、ダントツです。2018年は日系移民150周年の節目の年であり、観光とともにビジネス、文化交流などさらに活発な活動が期待されています。

 関西エリアからのハワイへの訪問が多くなることで、ステークホルダー、パートナー一同、今回の就航を楽しみにしていました。ハワイ州観光局としても旅行会社とのコラボレーションとともに、FITが近年多くなってきていますので、ダイレクト・トゥ・コンシューマのマーケティングを含めしっかりと注力していきたいと思います。

 特に関西エリアに関しては、ファーストタイマーの誘致、パスポート所持率をより上げていくことは、注力していきたい部分です。新しいスクートの路線が稼働率も高く、しっかりと利益を出しながら、相乗効果を上げる形になるよう、ハワイ州観光局として応援したい」と語った。

日本貿易振興機構 対日投資部長 高島大浩氏も就航に対しての期待を話した

 さらにシンガポール直行便についてJETRO(日本貿易振興機構)対日投資部長の高島大浩氏がコメント。「2013年のシンガポールからの訪日観光客が約18万人だったところ、2016年には約36万人と倍増している。地方への就航をはじめ、都市部とともに集客に多大な貢献をしていただいていると実感している」とスクートに対し感謝するとともに、新たな需要の開拓に期待しているとした。また、ホノルル線に対してもハワイを観光先としてだけではなく、マーケットの対象としても注目しており、2路線就航により交流やビジネスの活性化を願っていると話した。