旅レポ

ニュージーランドの北島で自然満喫ドライブ旅(その1)

ニュージーランド航空のボーイング 787-9型機で成田からオークランドへ

ニュージーランド航空の成田~オークランド便でニュージーランドへ

 レポートを3回にわたってお届けしたとおり、旅行商談会「TRENZ 2017」が5月にオークランドで行なわれ、記者はニュージーランド政府観光局が実施したTRENZ取材ツアーに参加した。このツアーではTRENZ 2017の会期終了後、5日間をかけてニュージーランド北島を巡る観光のプランも組まれていた。今回より数回にわたってこの北島巡りの内容をお届けする。第1回目は、実際に北島での観光を紹介するまえに、ニュージーランドへの渡航について触れておきたい。

 ニュージーランド旅行を目的とした移動で飛行機を前提とする場合、まず候補に挙がるのがニュージーランドへの直行便だ。ニュージーランド航空による北島のオークランドへ直行便があり、成田から毎日、羽田から週3便を運航している。直行で目的の国へ入れる安心は大きい。先述のとおり、今回は目的地が北島、それもオークランドが中心だったこともあり、このルートでの渡航となった。

 オークランド空港はニュージーランド航空のハブ空港ということもあり、ニュージーランド国内線の就航地が充実している。オークランドが最終目的地でない場合であっても、乗り継ぎを考慮したダイヤが組まれていたり、国内線の就航地や便数の多さで利便性が高く、第一候補に挙がるだろう。

 このほかには、第三国を経由する方法がある。例えば複数の航空会社が日本~オーストラリア間の直行便を運航しているのに加え、その就航地であるシドニー、ブリスベン、メルボルンの3空港からは、ニュージーランド航空や同地をハブとしているカンタス航空グループがニュージーランド主要都市への便を運航している。例えば、クイーンズタウンやクライストチャーチ、ウエリントンといった都市へ向かうのであれば、ワンストップで目的地に着けるのでシンプルな旅程が組める。

 今回の取材ツアーで利用したニュージーランド航空の成田~オークランド線は、1980年の定期便就航以来、35年以上にわたって継続している路線で、羽田~オークランド線ができた現在においても、週3便運航の羽田線に対して、成田線はデイリー運航という点で旅程に柔軟性を持たせることができる利便性がある。

成田~オークランド線のダイヤ(2017年10月29日~)

NZ90便:成田(18時30分)発~オークランド(翌09時05分)着、毎日運航
NZ99便:オークランド(09時55分)発~成田(16時45分)着、毎日運航

 上記は10月29日からスタートした冬期スケジュールの発着時刻だが、往路は日本を夕方に出発して、翌日の朝にオークランドに到着する10時間35分のフライトとなる。乗り継ぎがある場合にも朝到着するのは便利だし、オークランドやその近郊が目的地であれば、しっかり機内で寝ておくことで初日からアクティブに動くこともできる。

 復路は、日中まるまる10時間55分をかけてニュージーランドから日本へ向かう格好となるダイヤとなっている。乗り継ぎがある場合は出発時、到着時ともやや慌ただしくなりそうだが、関東圏の人にとっては機内エンタメなどを楽しみ、夕方から夜に自宅へ到着すれば、その夜にぐっすり眠って疲れを癒やせる。

 往復それぞれに特徴あるフライトだが、日本人ほか日本を起点に往復する旅客に便利なダイヤのように思う。

 ちなみに羽田便の冬ダイヤは下記のようなダイヤで運航されている。都心から近く、国内線の便数が多い羽田空港の特性に合ったもので、往路は国内線からの乗り継ぎに余裕があり、仕事帰りなどにも寄りやすい夜発。復路は帰国した足で出社でき、羽田から国内線へ乗り継ぐのに余裕がある早朝着となっている。復路はオークランド夜発ということで、現地で1日しっかり遊んでから帰りたい人にも便利そうだ。

羽田~オークランド線のダイヤ(2017年10月30日~)

NZ92便:羽田(22時05分)~オークランド(翌12時40分)、月・木・土曜運航
NZ91便:オークランド(23時05分)~羽田(翌05時55分)、水・金・日曜運航

機内エンタメの機能が充実。ボーイング 787-9型機でオークランドへ

 改めて、今回はニュージーランド航空の成田~オークランド線に乗ったわけだが、この路線には同社最新鋭機のボーイング 787-9型機が使われている。ビジネスクラス18席、プレミアムエコノミー21席、エコノミークラス263席の3クラス仕様で、今回の渡航では往復ともエコノミークラスに搭乗した。

 エコノミークラスは3-3-3の9アブレストと、ボーイング 787型機のエコノミークラスとしては標準的なレイアウト。シートピッチは78~83cm(30~32インチ)とされており、実際に乗ってもこの数字のイメージどおりで、座席そのものは、よくもわるくも“国際線のエコノミー”という印象そのものだ。

 ただ、日本を夕方に飛び立つ便はパープルのムーディな照明、ニュージーランドを朝飛び立つ便は白い壁と黒いシートのコントラスト、と乗った瞬間のビジュアルがどちらも印象的で、魅せられた。

ニュージーランド航空のボーイング 787-9型機のエコノミークラス
こちらは夜に出発する日本発便の機内。ムーディなライティング
横3-3-3のレイアウトで、前後は中央3列をややずらして配置している
エコノミークラスのシートには、枕とブランケット、イヤフォンが用意されていた

 また、ニュージーランド航空のエコノミークラスにはエコノミー「スカイカウチ」と呼ばれるサービスがあるのも特徴だ。これは3席をひとまとめし、レッグレストを水平にすることでカウチソファのようなフラットシートを作れる座席で、このボーイング 787-9型機の場合は36~43列目のABC席、36~41列目のHJK席が対応している。

 スカイカウチにはさまざまなパターンがあり、例えば大人1名で3席を独占してしまうリッチな使い方ができるほか、大人2名+幼児1名(購入座席数は2席)でファミリーのベッドのように使う方法、大人3名で2列を購入することもできる。追加料金は利用者数(購入している元々の座席数)などによって異なるので、興味がある人は予約時に確認してほしい。

3席をベッドのように使えるエコノミー「スカイカウチ」。対応座席には背もたれ用に加えて、フットレスト用の固定解除ボタンも備える
対応シートの前方席には、専用のシートベルトを固定するための金具を用意
座席の使い方を説明したブローシャーもシートポケットに備わっていた

 座席まわりでは、全座席のシートモニターにUSB、3座席につき2個のユニバーサルACコンセントが付いているのはうれしい。フルサービスキャリアの国際線機材では当たり前になりつつあるが、とくに長時間フライトでは電源の有無が時間の使い方を変える要素の一つなので重要だ。

 便利だと思ったのはACコンセントの位置。エコノミークラスのコンセントは自席側の足下に付いていることが多く、男性の記者としては隣が女性だったりすると(一声はかけるが)覗くのは失礼だろうと手探りでコンセントを探すわけだが、それはそれで端から見るとかえって怪しい人に見えてしまいそうという逃げ場のない状況になりがちだ。ニュージーランド航空のボーイング 787-9型機のコンセントは、前の席の後方部に用意されており、位置も確認しやすく使いやすい。

前席の後ろに付いているユニバーサルACコンセント。使いやすい!
シートテーブルは1枚板タイプ
シートモニター

 普及しつつある機内インターネットサービスがないのは惜しいところだったが、機内エンタテイメントの機能が非常に充実しており、(仕事などを忘れられれば)それだけで楽しい時間を過ごせるだろう。字幕などで日本語に対応する動画コンテンツや、日本のアーティストの楽曲も多い。

 また、観光地の情報もかなり詳細で、国や街の情報に加え、英文ではあるのだが各都市の観光地情報も充実していた。例えばオークランドであれば「オークランド動物園」「フェリーターミナル」「スカイタワー」「MOTAT(交通技術博物館)」など10カ所を超えるスポットが登録されており、詳細な地図で場所を確認することもできる。とくに往路で楽しめるコンテンツで、意外な発見があるかもしれない。

 このほかユニークなものとしては、シート番号を指定して離れた席の人とチャットできる機能がある。特にグループでツアーに参加して、親しい人の席が離れてしまったような場合に便利な機能で、目の前のシートモニターで会話できるので、席を立ったり大きな声を出したりすることなく連絡を取り合える。

 フライト中には、スナック類やドリンクのオーダーをシートモニターで行なえる。一般的にはCA(客室乗務員)を呼んで注文するわけだが、特に海外エアラインに乗っていると「日本語を話せないCAさんが来たらどうしよう……」と抵抗を感じる人もいると思う。画面で注文できればそのような心配はいらないし、注文できるアイテムが写真付きで紹介されているので一目瞭然で簡単だ。

機内エンタテイメントシステムは日本語のコンテンツが充実
機内食やワインの紹介のほか、機内販売の宅配サービスやほかの人と画面と共有して同じコンテンツを楽しむユニークなサービスも
観光地紹介は一つの都市だけでも多数のスポットが登録されている。読み応えがあるし、実際参考になる

 機内食は往復それぞれ2回。往路は離陸後すぐの夕食、着陸前の朝食。復路は離陸後すぐの昼食、着陸前の夕食が提供された。実際の量はそれほど多くないのだが、やや濃いめの味で食べ応えがあり、ボリューミーな印象だ。

 個人的に美味しかったのは、復路の2回目の食事に食べたチキンの煮込み。グリーンピースとジャガイモのペーストが一緒になっており、見た目はジャンキーなアメリカ風だが、味はアジアの雰囲気があって口に合い、日本に着く前の腹ごしらえにピッタリだった。

往路の1回目の食事。甘辛い味付けの唐揚げがメイン
往路の2回目の食事。スクランブルエッグとハッシュドポテトという王道の組み合わせ
復路の1回目の食事。鮭の照り焼きをメインとした和食
復路の2回目の食事。チキンの煮込みと大量のグリーンピース
往路の飛行機から見たニュージーランドの地形

ニュージーランド航空のハブ「オークランド空港」

オークランド空港

 日本との直行便が飛んでいるニュージーランド唯一の空港であるオークランド空港は、ニュージーランド空港のハブ空港となるが、初めて降り立ってみると「思ったよりコンパクト」な印象を受けた。朝早めの到着だったこともあるかもしれないが、飛行機を降りて入国審査→税関を抜けるのに要した時間は約15分と、ストレスなくニュージーランド国内へ。

 ただ、復路は手荷物検査と出国手続きで30分強を要した。後述するラウンジの混雑も考えると、成田便が出発するのはほかの便との兼ね合いなどでわりと混雑する時間帯なのかもしれない。とはいえ、一般的には出発時刻の2~3時間前には空港に着いている人が多いと思うので、30分程度の待ちなら乗り遅れる心配はないが、免税店をゆっくり見てまわりたいなど、空港でゆっくりと過ごしたいなら多少余裕をもって空港を訪れた方がよさそうだ。

 ちなみに、オークランド空港とオークランド市街地を結ぶ交通アクセスとしては、大人片道17ニュージーランドドル(約1360円、1ニュージーランドドル=約80円換算)のスカイバスが便利だそうだ。45分~1時間ほどで結んでいる。記者は今回、ニュージーランド政府観光局が手配したクルマに乗っての移動だったため、イメージとしてはタクシー移動に近いが、途中、わずかな渋滞があったが空港からオークランド市街地へは40分ほどで到着した。

降機直後からさっそくニュージーランドの文化を感じさせる光景
到着時の免税店
ニュージーランド航空の国際線チェックインカウンター
こちらはプレミアム・チェックインカウンター

 オークランド空港には、ニュージーランド航空の国際線ラウンジも設置されており、ビジネスクラス利用者のほか、AirpointsのElite、Gold、Elite Partner上級会員や、スターアライアンスのゴールド会員などが利用できる。入った瞬間に広さを感じる、300席以上が用意されたラウンジ。アルコールを含むドリンクのほか、温かい食事なども用意されている。

 ラウンジ内はデザインが異なるいくつかのセクションに分かれている。記者はセクションごとになんとなく四季をイメージしているように思え、ニュージーランドの土地柄に合った雰囲気に感じられた。雰囲気の違いだけでなく、ソファやデスクなどもセクションによって異なっているので、好みのスタイルでくつろいだり、仕事をしたりできるだろう。

ニュージーランド航空の国際線ラウンジ
ラウンジ内はデザインが異なる複数のセクションに分かれており、思い思いの雰囲気、スタイルで時間を過ごせる
ラウンジの食事
ドリンクはニュージーランドワインやビールなども提供

編集部:多和田新也