イベントレポート

【ファンボロー航空ショー 2018】ピーチ、エアバスと共同会見。中距離事業向けにエアバス A321LRを2機購入

2020年度受領。A321LRの導入はアジア初

2018年7月16日~22日(現地時間)開催

ピーチはエアバス A321LR型機を2機導入することを発表した

 イギリス・ファンボロー空港で7月16日から22日(現地時間)、世界最大規模の航空ショー「ファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)2018」が開催されている。会期前半の16日から20日は航空業界向けのトレードショー、後半21日と22日は一般向け公開日となっている。会場では、民間向け/軍用の航空機の静的展示や展示飛行、カンファレンス、航空機購入についてのアナウンスなどが行なわれる。

 会期2日目の17日、ピーチ(Peach Aviation)はエアバスとともに会見を開き、A321LR型機を2機導入することを発表、エアバス CCOのエリック・シュルツ(Eric Schulz)氏とピーチ 代表取締役CEOの井上慎一氏が合意書に署名した。A321LR型機の導入はアジアの航空会社では初めて。

 A321LR型機はナローボディ(単通路)のA320ファミリーの最新派生型で、パリ~ニューヨーク間のノンストップフライトを成功させた実績もある中長距離向けの機体。日本からはアジア全域をカバーする。標準仕様の座席数は200~250程度だが、ピーチが導入する機材での仕様は未定。もともとピーチは2016年11月にA320neo型機10機の購入契約を結んでいたが、2020年度に進出する中距離LCC事業向けの機材として、その10機中2機をA321LR型機に変更した。2020年度第3四半期に初号機を、同年度内に2号機を受領する予定という。

 井上氏は会見で、「ピーチの次のチャレンジは2020年度の中距離LCC事業への進出。今後バニラエアを統合し、今回購入契約を締結したA321LRを含む保有機数は50機以上、就航路線数を50以上へと拡大する。バニラエアの統合はピーチが本格的に世界へ羽ばたくための準備が整うことを意味する」と説明した。

会見に臨む両社。右からPeach Aviation株式会社 代表取締役CEO 井上慎一氏、エアバス CCO エリック・シュルツ(Eric Schulz)氏、エアバス・ジャパン 代表取締役社長 ステファン・ジヌー(Stephane Ginoux)氏
Peach Aviation株式会社 代表取締役CEO 井上慎一氏
合意書に署名する井上氏
エアバスが用意したピーチ塗装のA321LR型機のイメージ図