【ファンボロー航空ショー 2018】三菱航空機、ANA塗装のMRJを航空ショーで初の飛行展示

三菱航空機が開発を進める国産リージョナルジェット「MRJ」が展示飛行を実施

　イギリス・ファンボロー空港で7月16日から22日（現地時間）、世界最大規模の航空ショー「ファンボロー国際航空ショー（Farnborough International Airshow）2018」が開催されている。会期前半の16日から20日は航空業界向けのトレードショー、後半21日と22日は一般向け公開日となっている。会場では、民間向け/軍用の航空機の静的展示や飛行展示、カンファレンス、航空機購入についてのアナウンスなどが行なわれる。

　会期初日の16日には、三菱航空機が開発を進める国産リージョナルジェット「MRJ」が展示飛行（Flying Display）を実施。ANA塗装の3号機（試験機の愛称はDragons、登録記号：JA23MJ）がファンボローの空を舞った。

　三菱航空機は2017年のパリ航空ショーにもMRJ 3号機を持ち込んでいるが、前回は地上展示のみで、飛行展示を行なったのは今回が初めて（関連記事「【パリ航空ショー2017】ANA塗装のMRJやボーイング/エアバス最新モデルが集合、パリ航空ショー2017開幕」）。

　同社が配付した資料によると、飛行展示のプロセスは4段階あり、離陸後すぐに急上昇する「1. HIGH PITCH ANGLE TAKE OFF」、低速で滑走路上を通過する「2. LOW SPEED LOW PASS」、滑走路へ失速して中速度で進入、そのまま通過する「3. STALL APPROACH」、そして着陸「4. LANDING」となっていた。この構成は、6月末に米国ワシントン州モーゼスレイクの試験飛行拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター（Moses Lake Flight Test Center：MFC）」で披露したパターンと同じ（関連記事「ANA塗装の三菱航空機『MRJ』3号機試験飛行。フライトシミュレータも公開」）。

　競合より40％静粛とうたうだけあり、滑走路上を通過する際や着陸時にその静かさを感じられる飛行展示となった。

三菱航空機が配布した飛行展示の流れを示す資料

ファンボロー空港の滑走路に姿を現わしたMRJ 3号機

テイクオフからの急上昇して右旋回

中速度で滑走路上を通過（ローパス）

2度目のアプローチ。ギアを出しているのが分かる（ゴーアラウンド）

3度目のアプローチ

大きく旋回して着陸態勢に

報道陣の前を滑るように着陸。静粛性の高さをもっとも感じた瞬間

飛行展示が無事成功した