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渋谷の再開発、駅の東西をつなぐ歩行者デッキ「東口4階スカイウェイ」からの眺望を見てきた

村上俊一

2025年7月9日 17:30

2025年7月8日公開

まだ工事中の渋谷駅東西をつなぐ歩行者デッキ「東口4階スカイウェイ（仮称）」予定地からの眺望が公開された。「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」が間近に見える

　東急は、現在渋谷で「100年に一度」と呼ばれる再開発を進めている。そのまちづくりの未来像と進行中の大規模プロジェクトについては以前の記事で紹介しているが、現在も工事中の渋谷駅東西をつなぐ歩行者デッキ「東口4階スカイウェイ（仮称）」予定地からの眺望を公開した。

「渋谷駅街区計画」の主要プロジェクトとなる「渋谷スクランブルスクエア第II期（中央棟・西棟）」や「JR渋谷駅改良工事」の現況を見ることができた。工事は着工したばかりで、まだ建物の雰囲気を掴むことができないため、あくまでも現況での報告になる。

「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」はすでに完成していて、「第II期（中央棟・西棟）」で全体が完成する。一連のJR渋谷駅周辺再開発も最終局面になりつつある。

現在の渋谷駅ハチ公口。渋谷スクランブル交差点を背にして見ている。中央が「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」、左が「渋谷ヒカリエ」で右が「渋谷サクラステージ」。「渋谷スクランブルスクエア第II期（中央棟・西棟）」が工事中だ

渋谷駅宮益坂口の東口広場。今回眺望が公開された「東口4階スカイウェイ」予定地と「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」が見える

渋谷駅の将来像が見える模型。中央が「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」と「第II期（中央棟・西棟）」

西口駅前広場の完成予想模型。左の奥に続くデッキが「東口4階スカイウェイ」

現在の渋谷駅周辺案内図。「現在地」から右方向の銀座線上に「東口4階スカイウェイ」が伸びる予定

「東口4階スカイウェイ」が完成すると、「現在地」から4階で渋谷ヒカリエと渋谷スクランブルスクエアがつながる

「東口4階スカイウェイ」予定地を「渋谷ヒカリエ」デッキ4階から見たところ。下は東京メトロ銀座線

「渋谷ヒカリエ」との4階の接続部。工事中なので仕切りがあるが完成後は突き抜ける

「東口4階スカイウェイ」上からの眺望。宮益坂口やスクランブル交差点方面を見ている

渋谷ヒカリエ方向を見返したところ。渋谷ストリームが見える

「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」の2面にわたる迫力の巨大ビジョンが目立つ

「渋谷スクランブルスクエア第I期（東棟）」と「渋谷ヒカリエ」

渋谷駅東口広場方面と宮益坂交差点

宮益坂交差点の一角は「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」となっている

最西端まで来た。スクランブル交差点方面を見ている。左側のビルは「渋谷マークシティ」

このあたりに「4階パビリオン（仮称）」ができる予定

スクランブル交差点が見える。このあたりはJR渋谷駅改良工事が行なわれている

現在「東口4階スカイウェイ」はここで途切れているが、今後「西口アーバン・コア」などとつながる

銀座線渋谷駅移設工事で車庫に入る線路を付け替えられる予定

JR渋谷駅改良工事が見える。「渋谷スクランブルスクエア第II期（中央棟）」になる土台がある

「渋谷スクランブルスクエア第II期（中央棟）」土台部分を「渋谷ストリーム」側から見たところ。下はJR線が通っている

東急・JR東日本・東京メトロが渋谷再開発の先を語る

　現場見学会に先だって説明会も開催された。まず東急都市開発本部渋谷開発事業部開発推進グループ企画開発担当課長の大塚要氏が「渋谷駅街区計画」の概要について説明した。

東急株式会社都市開発本部渋谷開発事業部開発推進グループ企画開発担当課長大塚要氏

　計画は、東急、JR東日本、東京メトロの3社が連携しながら、5つの事業を同時平行で進められている。2030年度に渋谷駅を中心とした歩行者ネットワークが改善し、2031年度に「渋谷ススクランブルスクエア第II期（中央棟・西棟）」が完成すると報告があった。

「渋谷ススクランブルスクエア第II期（中央棟・西棟）」は主に商業施設として使われ、都心型駅直上ショッピングセンターとしては日本最大級になるという。第I期と第II期を併せると1フロアで最大6000m2になる。中央棟の10階には、グローバルな文化交流体験ができる国際交流施設を、4階には最先端技術を体験できる「4階パビリオン（仮称）」が整備される。

　続いて、JR東日本マーケティング本部まちづくり部門開発戦略ユニットマネージャーの石坂謙治氏が、JR渋谷駅改良事業の計画概要について説明した。「渋谷ススクランブルスクエア第II期（中央棟）」2階部分にはJR山手線と埼京線のホームが位置することになる。3階に改札口とコンコースが作られ、1階には東西をつなぐ最大幅員20mの自由通路も作られるとのこと。「駅と街が一体になった開発を実現して、渋谷の街にふさわしい駅に生まれかわります」という。

東日本旅客鉄道株式会社マーケティング本部まちづくり部門開発戦略ユニットマネージャー石坂謙治氏

　最後に、東京メトロ都市・生活創造本部不動産開発部工事第一担当課長の桑名勝氏が、東京メトロ銀座線渋谷駅移設工事について説明。銀座線渋谷駅は2009年に移設工事を開始し、ホーム拡幅による混雑の緩和、バリアフリー化、トイレ整備などを行ない、2020年に新駅舎の供用を開始した。2030年度に、銀座線渋谷駅と立体構造となっている東口4階スカイウェイが完成し、周辺へのアクセスが飛躍的に向上するという。「巡り歩いて楽しい、駅まち一体開発の実現に向け、3社協力して事業を推進していきます」と語っていた。