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帝国ホテル 京都、1泊300万円のテラス付きスイート含む内装を公開。全55室で今秋予約開始
2025年6月4日 11:00
- 2025年6月4日 発表
帝国ホテルは6月4日、2026年春に開業を予定している「帝国ホテル 京都」(京都府京都市東山区祇園町南側570-2)について、内装デザインや予約開始時期などを発表した。
帝国ホテル 京都は、国の登録有形文化財であり京都市の歴史的風致形成建造物の「弥栄会館」の一部を保存・活用して開業するもので、帝国ホテルブランドを冠する施設は東京、上高地、大阪に次ぐ4軒目。
外観については既報のとおり、既存の外壁や構造体の保存、外壁タイル・テラコッタの保存と再利用、銅板屋根や飾り金物の復元などにより、約90年前に竣工した弥栄会館の風景を復元していく。
一方で、客室はテラス付きスイートを含む全55室。弥栄会館を保存するエリア、改築するエリア、北棟として増築するエリアの3つに分かれており、構造や眺望によって異なる特徴を持つという。
本棟南西面にあたる保存エリアは、祇園甲部歌舞練場や花見小路に面しており、柱や梁、窓枠などに弥栄会館の面影の残る作りになる。一部にはバルコニーも備える。
本棟の北東面で改築するエリアは、弥栄会館のシルエットを継承しつつ、開口の大きな窓を備えるモダンな設えとなる。その窓からは、祇園の早朝や夜の風情を味わえるという。
北棟に増築するエリアは、景観保全修景地区の整備方針に則っており、街並みと協調するよう畳をしつらえた客室とし、滞在中に祇園の町に入り込んだような体験ができるとしている。
ブランド名を冠し最上位に位置するインペリアルスイートは改築エリアに設置し、北東2面のテラスからの眺望を特徴とする。祇園・お茶屋の街並みや祇園甲部歌舞練場本館、東山の山並みなどがすべて眺められるようになっており、弥栄会館時代からの鐘塔での特別な体験も提供予定という。面積は193m2(客室128m2+テラス65m2)、料金は1泊300万円(税、サービス料含む)。
竣工は10月予定、予約開始は今秋を予定している。
客室デザインを担当した新素材研究所 建築家の榊田倫之氏は、インペリアルスイートについて「普遍的な景色と東山の月を眺める贅沢」と特徴を挙げ、眼下には町家の風景があり、東山全体を見るようなホテルはほかにもあるが、祇園の中心に立ち、近景として眺められる施設はなかなかないのではないかと説明している。