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第39代「ミス沖縄」お披露目と初仕事。復興目指す首里城の守礼門前で決意新たに

2020年4月1日 実施

OCVBが第39代ミス沖縄をお披露目

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は4月1日、沖縄観光親善使節「第39代ミス沖縄」3名のお披露目セレモニーを実施した。

 例年、ミス沖縄のお披露目はOCVBが1月に開催する「新春の宴」で行なっているが、今期39代ミス沖縄から任期が年度単位(4月1日~翌3月31日)に変更されたため、この日が初お披露目となった。

 セレモニー会場となったのは、首里城の守礼門前。沖縄のシンボルであり心の拠り所である首里城は、2019年10月に火災が発生。県全体が悲しみに沈んだが、現在は復興に向けて動き出している。セレモニー開始直前まで曇天で風が強く吹いていたが、開始とともに青空が見え、風も少し収まった。

 式典には、OCVB会長の下地芳郎氏と、新ミス沖縄スカイブルーの岩本華奈さん、コバルトブルーの山里ひかるさん、クリーングリーングレイシャスの新里瑞紀さんが登壇。

お披露目は首里城の守礼門で実施した

 下地会長は、「首里城復興を少しでもお手伝いしたいと思い、この場所を選んだ。ミス沖縄は今年度で39代目になる。これまでさまざまな場面で沖縄のPRをしてきたが、今年1年また新しいミス沖縄に思い切り活動してもらいたい。沖縄観光は今、とても厳しい状況にある。そんななかでも、今日もたくさんの方が首里城を訪れてくれている。そういう皆さんを温かく迎え、また来てもらえるよう努力していく。ミス沖縄の3名にはその先頭に立って沖縄の魅力を国内外にアピールしてほしい」とエールを贈った。

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 下地芳郎氏

 続いて、ミス沖縄が1人ずつ自己紹介と意気込みを語った。

 スカイブルーの岩本さんは、「大学で学んでいる観光の知識と、留学で得た経験から沖縄の魅力を世界に広め、沖縄と世界をつなぐ架け橋となるようなミス沖縄を目指します。沖縄を包み込む青い空、スカイブルーのように晴れやかな明るい笑顔で沖縄の皆さまに元気をお届けします」とあいさつした。

ミス沖縄スカイブルー 岩本華奈さん

 コバルトブルーの山里さんは、「これまで培ってきた経験を活かして、体験型の観光が増えている今こそ沖縄の先人の方々が築いてきた伝統や文化を通して、沖縄の魅力の1つであるウチナーンチュの心を発信していきたい。支えてくださっている方々への感謝を忘れず、1日1日を大切に過ごし、日々成長できるよう努めます」と話した。

ミス沖縄コバルトブルー 山里ひかるさん

 クリーングリーングレイシャスの新里さんは、「沖縄を離れて生活するなかで、沖縄がたくさんの人に愛されていること、また私自身が沖縄が大好きであることを改めて感じました。ゆいまーる、うとぅいむちの精神が作り出す温かく優しい沖縄が大好きです。この素晴らしい沖縄の魅力を1人でも多くの方にお届けできるよう努めます」と述べた。

ミス沖縄クリーングリーングレイシャス 新里瑞紀さん

 彼女たちが身に着けているコスチュームやイヤリングについても紹介があり、衣装はYOKANGの山内カンナ氏とアーティストのPOKKE104氏の共同デザインによるもので、テーマは「LOVE WAVE」という。

「昨年、首里城焼失という悲しい出来事がありましたが、沖縄は県内外そして世界中から復興を願うたくさんの愛に包まれています。悲しみから立ち上がり、受け取った愛へのお返し、そして愛の波を起こし続けることが沖縄の未来を築くうえで大切だと感じています。その思いが込められ、沖縄を代表するでいごの花、ハイビスカス、月桃、サンゴなど豊かな自然に囲まれた首里城が描かれています」とスカイブルーの岩本さんが説明。

 イヤリングについては、「ジョイア・デ・レキオに協賛いただいた琉球ガラスのジュエリーです。私たちのコスチュームに合わせてデザインしていただきました。沖縄の自然を感じることのできるピアスになっています。皆さまから受け取った思いを胸に、私たちの活動テーマを『思い合い、助け合い、和気あいあい、愛を見つけよう愛さ(かなさ)旅』といたしました」と、コバルトブルーの山里さんが活動テーマもあわせて発表した。

 そしてクリーングリーングレイシャスの新里さんが、「本日は私たちの門出をここ首里城公園で迎えることができ大変うれしく思っています。首里城復興への歩みと私たちの活動は皆さまの支えによって成り立っています。この思いを胸に、皆さまへ愛をお届けできるよう精一杯努めてまいります。

 県外や海外の皆さまへ沖縄の魅力をお伝えするだけでなく、私たちうちなーんちゅが当たり前に感じていることこそが価値がある、そのことを沖縄県民の皆さまへもお伝えしたいと思っています。これからの1年間、感謝の気持ちを忘れずに愛を持って一生懸命活動してまいります」とまとめた。

 コスチュームのデザインを手がけたYOKANGの山内カンナ氏からはコメントが寄せられており、「ミス沖縄のコスチュームは、毎年テーマを設けてデザインしています。今年のテーマは『LOVE WAVE』。LOVEということで、ハートの形状からなるケープ型のワンピースに。歩くたびに生地のドレープがWAVE、波のように軽やかで美しいうねりを見せるフォルムになっています。沖縄らしい波のイメージと、ミス沖縄3名のカラーが交じり合ったグラデーションで優しくまとめました。前向きな気持ちとともに愛のウェーブをつなげてほしいです」と、衣装について説明。

首里城がデザインに盛り込まれているコスチューム。さわやかなブルーを基調とした色合いだ

 セレモニー終了後には、新ミス沖縄の初仕事として、首里杜館芝生広場で記念品配布を行なった。

第39代ミス沖縄の初仕事は、来場者への記念品の配布。首里城ピンバッジを配布した
第38代ミス沖縄の玉城真由佳さん、スピーナ瑛利香さん、譜久里美樹さんの姿も。6名揃って記念撮影していた

 第39代ミス沖縄は2021年3月31日までの1年間、国内外における沖縄観光関連公式行事などにおいて観光PRや親善交流を行なっていく。

現在の首里城の様子を龍潭池越しに撮影。北殿の解体が行なわれている