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OCVB、新型コロナウイルス関連の対応報告。「沖縄への来県は控えていただきたい」

YouTubeで「ミス沖縄のカチャーシー講座」配信

2020年4月23日 開催

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 下地芳郎氏

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は4月23日、定例記者懇談会を開き、新型コロナウイルス感染症関連の対応、国内線の運航状況やデジタルツールを活用した情報発信などを報告した。

 また、会冒頭では4月3日から専務理事に就任した前原正人氏が紹介された。前原氏は、「現在沖縄はこれまで経験したことのないような状況にあるが、職員と一丸となって会長を支えてこの難局を乗り越えていきたい」とあいさつした。

OCVB「ミス沖縄のお家でチャレンジ!カチャーシー講座」
一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 専務理事 前原正人氏

 案件「沖縄観光の今後の見通しについて」では、4月1日~5月6日の国内線運航便数が報告された。離島も含めた主要18路線の合計は、4月1日~30日が4137便から2456便に減少。5月1日~6日が851便から597便に減少している。この数字は4月23日現在のもので、運航状況は週ごとに変わるためいっそうの減便が予想されるとのこと。

 ゴールデンウィーク時期の沖縄関連路線の予約状況は、JALグループが前年比17.7%、ANAグループが13.5%になっており、OCVB 会長の下地芳朗氏は、「政府からもゴールデンウィーク中の旅行などは控えるようにとのメッセージもあり、今は感染を防止することが最大の課題である。沖縄への来県は控えていただきたい」と述べた。

 案件「観光業界向け支援策について」では、OCVB賛助会員向けに事業継続支援のための相談窓口設置が発表された。沖縄県社会保険労務士会との連携により、県内観光関連事業者への雇用調整助成金申請のアドバイスなどを無料で受けられるもの。

 4月30日のみの開催となるが、今後の継続的な設置を検討し、取り組んでいくとのこと。下地会長は、「雇用調整助成金について、手続きの方法など課題も多いという声に対する支援対策。社会保険労務士の方々も多くの業務を抱えており今回は1日限定の開催だが、窓口は1つでも多いほうがよいので、OCVB内にも窓口機能を設置することとした」と説明した。

 案件「情報の発信について」では、デジタルツールを活用した情報発信コンテンツが紹介された。国内客向けには、沖縄観光情報Webサイト「おきなわ物語」や、各種SNSを用いての自粛要請呼びかけ、イベントの中止・延期の情報、施設の休館情報などを発信。海外向けの情報発信のサイト「VISIT OKINAWA JAPAN」は、現在8言語対応となっている。さらに県内観光事業者向けには、OCVBのコーポレートサイトやFacebookを用いて自粛要請呼びかけのほか、県内感染者情報、国・県による事業者支援情報などを発信。YouTubeでは、ミス沖縄によるカチャーシー講座や沖縄料理レシピなどを順次公開している。

 また新たな取り組みとして、特設Webサイト「おうちでおきなわ気分(仮称)」を開設し、イメージ映像や短編映画、写真などを公開して沖縄への関心を持続してもらえるような取り組みを行なうとのこと。共通ハッシュタグは「#OkinawaatHome」で、公開日は5月1日を予定している。

YouTubeで公開しているミス沖縄によるカチャーシー講座

 下地会長は、「感染がまだ収束していない状態なので、先を見通すことは難しい。県内県外海外すべての地域で収束しないと観光は回復できない。県外や海外の旅行業界の皆さんとは現段階でもコミュニケーションはとっているので、そのなかで先の見通しを考えていきたい。

 この期間はこれまでできなかったことを見直し、将来的に観光が回復したときには今までよりサービスを高めることが必要になってくるのではないか」とし、支援策については観光関連業者からの声を県へ届けていきたいと述べた。