ニュース

シンガポール航空、日本支社・新社長ウォン氏が機内サービスを紹介。スーパーフードの機内食や「けいすけ」とのコラボラーメンなどが登場

2019年10月18日 開催

シンガポール航空 日本支社長 ウォン テック フイ氏

 シンガポール航空は10月18日、羽田空港にあるティエフケー 羽田支店でメディア懇親会を開き、9月に日本支社長に就任したばかりのウォン テック フイ氏が同社が提供するサービスを紹介した。

 ティエフケーは各航空会社に機内食を供給する企業で、「菊乃井」主人の村田吉弘氏が監修したメニューなど、シンガポール航空の日本発便の機内食を手がけている。

 ウォン氏は2000年にシンガポール航空に入社。パキスタン、ロシア、イタリアなどの支社長を歴任し、9月16日付けで日本支社長に就任した。会の冒頭にウォン氏は、シンガポール航空の世界に広がるネットワークにおいて最新鋭のボーイング 787-10型機を最初に就航したのが日本路線であることなど、会社として重要視している日本の支社長に着任できたことをとてもうれしく思うとあいさつし、同社の取り組みについて紹介した。

 シンガポール航空は1947年5月設立。日本には1968年8月に羽田線を週4便就航してから51年。その後、1970年代に大阪、1980年代に名古屋や福岡線を就航し、今では週87便の日本路線を運航している。

 ウォン氏は同社のこだわりのなかで特に3点を挙げている。1つ目はキャビンの快適さ。ボーイング 787-10型機や777-300ER型機、エアバス A350型機やA380型機など最新鋭機を導入し、機内仕様も頻繁にアップデートしている。現在の保有機は126機で、平均機齢は約6年ととても新しい。

 また、世界最長(約1万5700km~1万6600km)となるシンガポール~ニューヨーク線にはエアバス A350-900ULR型機という特注の機材を使用し、ノンストップで運航。約18時間から20時間という長時間の運航になるため、米国のウェルネス企業「キャニオンランチ」とコラボレーションして、機内や時差による体への負荷を少しでも抑制できるよう、機内食を含めた機内での過ごし方、眠りやすさに関するソリューションを提供している。

ボーイング 787-10型機や777-300ER型機、エアバス A350型機やA380型機など最新鋭機を導入し、機内使用も頻繁にアップデートしている。現在の保有機は126機で、平均機齢は約6年ととても新しい

 2つ目のポイントは機内エンタテイメントシステム。シンガポール航空の機内エンタテイメントシステム「KrisWorld(クリスワールド)」は、もちろん日本語対応。映画、テレビ、音楽、ゲームなど1800種類以上を収録しているという。日本の映画やテレビ番組といった日本語コンテンツ、日本語字幕も積極的に進めている。

 KrisWorldが備える機能に、乗客のスマートフォンなどと連動する「コンパニオンアプリ」がある。搭乗前に専用アプリをインストールすると、搭乗予定の機内で楽しめる映画などの予告編を視聴でき、機内で見たいと思うコンテンツをあらかじめ登録できる。搭乗後に自席のシステムと自分のスマホをリンクすることで、スマホがリモコンとして機能するほか、お気に入り登録したコンテンツが簡単に呼び出せるようになる。

 また、マイル会員でビジネスクラス以上の場合、「my KrisWorld(マイクリスワールド)」という機能を利用できる。これは例えばフライトが東京~シンガポール~モルディブと同社のネットワークを乗り継ぐ際、前回のフライトで途中だった映画の途切れた箇所から引き続き視聴できるというもの。また、視聴履歴からお勧めのコンテンツを提案する機能なども備えている。

シンガポール航空の機内エンタテイメントシステム「KrisWorld(クリスワールド)」は、もちろん日本語対応。映画、テレビ、音楽、ゲームなど1800種類以上を収録しているという。日本の映画やテレビ番組といった日本語コンテンツ、日本語字幕も積極的に進めている

 3つ目のポイントは機内食。「菊乃井」主人の村田吉弘氏が監修したファーストクラス/ビジネスクラスのメニューや、スーパーフードを取り入れたエコノミークラスのメニュー、日本はもちろんシンガポールでも人気の高いラーメン店「けいすけ」(グランキュイジーヌ)とコラボレーションしたラーメンをビジネスクラスで提供するなど、顧客満足度向上に取り組んでいる。

ファーストクラスのメニュー例(京懐石)
ビジネスクラスのメニュー例(花恋暦)
スーパーフードを取り入れたエコノミークラスのメニュー
ラーメン店「けいすけ」(グランキュイジーヌ)とコラボレーションしたラーメンをビジネスクラスで提供

 そのほかに、シンガポール航空がJNTO(日本政府観光局)と訪日観光促進のための協力覚書を7月に締結したことや、11月30日から2020年1月7日までの期間、新千歳(札幌)空港~シンガポール・チャンギ国際空港線を季節定期便で運航することなどを紹介したウォン氏は、「日本政府が掲げる訪日外国人旅客4000万人という目標に少しでも貢献できるよう、日本の皆さまと世界の皆さまを結び付けることに少しでも貢献できるよう、できるかぎりのことをさせていただきたい」と述べた。

シンガポール航空はJNTO(日本政府観光局)と訪日観光促進のための協力覚書を7月に締結している