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JAC、「ATR 42-600」型機の初号機が鹿児島空港に到着
本拠地の鹿児島空港で放水アーチがお出迎え
2017年1月27日 21:37
- 2017年1月26日 到着
JAC(日本エアコミューター)の新機材となるATR42-600型機の初号機(登録記号:JA01JC)が1月26日、鹿児島空港に到着した。1月21日にフランスのトゥールーズで受領、その後現地を飛び立ち、数日間のフェリーフライトを経て鹿児島空港に降り立った。お出迎えセレモニーが行なわれたので、その模様をお届けする。
午前中に台北を飛び立ち鹿児島空港には12時40分に着陸
ATR 42-600型機の初号機は、1月21日にATRの本拠地であるフランス・トゥールーズで機体を受領し、ATRのパイロットによるフェリーフライトで日本に向けて飛び立った。5日間かけて7つの空港を経由し、晴れて鹿児島の地に降り立った。
最後のフライトとなる到着当日の朝は、台湾の桃園空港を8時59分(現地時間)に飛び立ち、鹿児島空港に12時40分に着陸。消防車の放水アーチの歓迎を受けて、18番駐機場には12時45分にスポットインした。
当機には、操縦を担当したATRのパイロット2名、JAC側はスタッフ1名と整備スタッフ2名、機材担当者1名の合計6名が搭乗していた。
18番駐機場の前にあるJAC格納庫前にはおよそ150名の社員が出迎えた。エンジン停止とともに植物検疫の担当者が乗り込み、5分ほどで検査が終了し降機。続いてATRのパイロットが姿を現すと、JAC社長の加藤洋樹氏が感謝とねぎらいの言葉を贈った。さらにCA(客室乗務員)からパイロットへ花束が贈呈され、JAC社員とともに初号機の前で記念撮影を行なった。
ATR42-600型機の初号機は、4月26日より鹿児島~屋久島線と鹿児島~沖永良部線で運航が開始される予定となっているが、2019年度を目処に、合計9機のATR42-600型機の導入を目指している。
すでに所有している9機のSAAB 340B型機と、順次置き換えられていくこととなる。4月の運航開始までにパイロットや客室乗務員、メカニックのトレーニングが行なわれるので、しばらくはボンバルディア Q400型機を含めて3機種を所有する。ちなみにフェリーフライトを担当したATRのパイロットの1名は、1週間ほどトレーニングスタッフとして日本に残り、JACのパイロットに指導を行なうとのこと。
加藤社長は、「2015年に導入を決めてから約1年半、JACと日本航空グループが協力しあって本日を迎えられました。感無量です。私どもは“島の足”として設立されました。今後も地域に密着した路線展開をしていきたいと考えています。このATRは滑走路の短い離島に最適な機体です。乗り心地のよさと居住性も島の皆さまのご期待に沿えると思います。そして、今までの機体と比較して静かなのもよいですね。燃費もよくなっていますので、皆さまに総合的に評価いただけると思います」と、コメントした。
ハイビスカスと水引が用いられたグラフィックのATR 42-600型機の初号機
この初号機を含む9機のATR42-600型機が導入予定となっており、次の2号機までが、ハイビスカスと、水引のデザインを採用するとのこと。ちなみにハイビスカスは鹿児島の離島の多くで「市町村の花」となっている。
当機のグラフィックだが、機体左側の7つのハイビスカスの花が離島を表現しており、水引の5本のラインは、地域同士や人間同士、さらに子供たちの夢や想いを未来につなげる、などの意味合いを持たせたという。デザインは地元鹿児島のタラデザイン専門学校とJACのコラボレーションによるもの。
このATR42-600型機の特徴として、余裕のある機内空間による収納スペースの大きさや、JAL国内線で採用されている「JAL SKY NEXT」仕様に準じた革張りシートが挙げられる。そのほか室内照明にLEDを採用している。