【イベントレポート】パリ航空ショー2015

JAC、48席仕様の小型プロペラ機「ATR 42-600」を2017年より導入

2015年6月15日(現地時間)発表

 航空宇宙産業の展示会「パリ航空ショー(International Paris Air Show)2015」の開幕日となる6月15日、フランスに拠点を置く航空機メーカーであるATRがプレスカンファレンスを実施した。この場において、JAL(日本航空)グループで鹿児島を拠点に西日本地方間や離島生活路線を中心に運航しているJAC(日本エアコミューター)が、8機の「ATR 42-600」型機を導入することを発表。導入は2017年1月を予定しており、確定8機、オプション1機、14機の購入権を持つ契約になっている。

JACによるATR 42-600導入を発表

 ATRは日本では馴染みが薄い航空機メーカーだが、ターボプロップ(プロペラ)機に特化している点が特徴でで、90席以下のリージョナル機としては最大のシェアを誇り、国際的に見ると、運航している航空会社数が非常に多い。

 そのラインアップは、50席クラスの「ATR 42-600」と、70席クラスの「ATR 72-600」で、今回JACが導入を決めたのは小型のATR 42-600で48席仕様の客室となる。国内では、熊本県に拠点を置く天草エアラインが2015年後半からリースによるATR 42-600型機の導入を決めており、JACはこれに次ぐ国内の導入会社ということになる。

 JACは現在、10機のSAAB340型機(36席仕様)、11機のボンバルディアDHC-8-Q400型機(74席仕様)を運航している。JAC代表取締役社長の安嶋 新氏は「SAAB340が20年を超える機齢になってきたことから新機材導入のニーズがあった。また、JACは距離の短い、多頻度な路線が多いので、それに合った飛行機ということで今回の選択となった」と説明。基本的には新規路線開拓のための機材導入ではなく、既存機材の置き換えのために導入するものとした。

日本エアコミューター株式会社 代表取締役社長 安嶋 新氏
JAL/JACのパイロット、客室乗務員(CA)、整備士もセレモニーに参加
JACを紹介するうちわが参加者に配布された
契約書の調印セレモニー。奥が日本エアコミューター株式会社 代表取締役社長 安嶋 新氏。手前はATR CEOのPatrick de Castelbajac氏
調印を終え、JACカラーのモデルプレーンを手に握手を交わす両氏
ATRはパリ航空ショーに、ニュージーランド航空塗装の「ATR 72-600」を展示。6色のプロペラが目を惹く
ATR機のコックピットで記念撮影に応じる安嶋社長
スタッフもATR機のキャビンで記念撮影

編集部:多和田新也