旅レポ
三鷹の森ジブリ美術館で開幕した「未来少年コナン展」に行ってみた!コナンの顔つきは宮崎監督そのもの?!
思わず全26話を見返したくなる企画展示
2022年5月31日 07:00
- 2023年5月まで開催予定
三鷹の森ジブリ美術館(東京都三鷹市下連雀1-1-83)で、5月28日から新企画展示「未来少年コナン展」がスタートしました。開催期間は2023年5月まで予定。前日に行なわれた報道向けの内覧会で一足先に鑑賞してきましたのでレポートします。
© NIPPON ANIMATION CO.,LTD. © Museo d'Arte Ghibli © Studio Ghibli
「未来少年コナン」はNHK総合で1978年4月~10月に放送されていたテレビアニメーションシリーズで、宮崎駿氏の初監督作品として知られています。今回は“漫画映画の魅力にせまる!”をテーマに、全26話の解説パネルや、劇中に登場する機械や乗り物などの模型を見ることができます。
ちなみに、「テレビアニメ」という言葉がまだ一般的ではなかった当時は、本作のような子供向け番組は「漫画映画」や「テレビ漫画」などと呼ばれていました。展示の冒頭では、宮崎流の漫画映画として8つの特徴を挙げて紹介しています。
© Museo d'Arte Ghibli © Studio Ghibli
2つの展示室では全26話のストーリーを、各話の印象的なカットやセリフとともに紹介しています。動きがポイントの部分は、短い動画がモニターに流れているので「そうそう、このシーンいいよね!」と思わず立ち止まって2回3回と観たくなってしまいます。展示物は「のこされ島」からはじまり「バラクーダ号」、「インダストリア」、「ハイハーバー」とストーリーに沿って紹介。物語のワクワク&ドキドキする展開を追体験できます。
制作にあたり、頭に浮かんだキャラクターやシーンを具体化するため宮崎監督が描いたというイメージボードやキャラクター設定も多数展示されており、それらパネル類の数は55枚にもおよびます。すべて見終わったあとは間違いなく全26話を見返したくなるはず!この日は映像展示室にて第1話(約30分)が上映されたのですが、のびのびとしたコナンの動きに改めて魅了されてしまいました。
© NIPPON ANIMATION CO.,LTD. © Museo d'Arte Ghibli © Studio Ghibli
当時の制作スタッフをゲストに迎えて座談会も
内覧会の前には、三鷹の森ジブリ美術館の安西香月館長やアニメーター、制作進行役として作品に携わったスタッフ陣による座談会も行なわれました。
同時期の1970年代に作られた「アルプスの少女ハイジ」や「母をたずねて三千里」などの名作路線、そして「宇宙戦艦ヤマト」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」などSF路線の名前を挙げつつ、そのなかで「未来少年コナン」はちょっと異質な作品だったと明かした制作陣。44年経った今だから話せる思い出やエピソードを笑いや冗談を交えながら語り、大いに盛り上がった座談会となりました。
宮崎駿監督のエッセンスが詰まった「未来少年コナン」を、ぜひ今の子供たちに観てほしいと述べていた安西香月館長。子供時代に観たという世代にとっても、改めて作品を見返すよい機会になるのではないでしょうか。
三鷹の森ジブリ美術館の入場チケットは日時指定の事前予約制。毎月10日に翌月入場分のチケットをローチケWEBで発売しています。
© Museo d'Arte Ghibli © Studio Ghibli