旅レポ

ANAの直行便でクアラルンプールへ! マレーシアで開運&美スポット巡り(その3)

ヒンドゥー教の聖地「Batu Caves」や美肌の神様に会いに行く

「Batu Caves」では戦いの神・ムルガンと巨大洞窟が迎えてくれる

大祭「Thaipusam」直後の「Batu Caves」。272段の階段を登り神秘的な鍾乳洞へ

 マレーシア政府観光局とANA(全日本空輸)が開催したクアラルンプールを中心とした今回のプレスツアー。滞在最終日は、朝から「Batu Caves」へと向かった。マレーシア最大のヒンドゥー教寺院である「Batu Caves」はクアラルンプール郊外にあり、巨大な石灰岩の山の中に3つの洞窟が存在。中央には寺院があり、ヒンドゥー教の聖地となっている。寺院へ向かうためには急勾配の272段の階段を登る必要があり、参拝のためにミルクポットを頭に乗せた信仰者たちがゆっくりと上がっていく姿も。

 ちょうど訪れた時期は、年に一度の大祭「Thaipusam」直後ということで参道も大にぎわい。露天が多く立ち並びお祝いムードにあふれていた。大祭当日は各地から信仰者たちと観光客、そして体中に針を突き刺しカバディを担ぎながら苦行を行なう信仰者らで身動きが取れないほど。前日には道がココナッツが割られ、清められるそうだ。

「Batu Caves」の洞窟へ向かう参道はお供用のバラやマリーゴールドの花輪を販売する露天などがあふれていた
お祝いに欠かせないインドのお菓子もたっぷり

 272段の階段はかなりの急勾配のため、ゆっくり足元を確認しながら登るのがお勧め。途中には野生の猿も生息するため、絶対に食べ物は持たないこと。さらにスマホや手荷物も奪われる可能性があるので貴重品管理も怠らずに。暑さと階段で大量の汗をかきながら登りきると、クアラルンプールの街並が遠くに見え、ご褒美をもらった気分に。

約42mもの戦いの神・ムルガンと272段の階段を越えた先に寺院がある。右手の槍の一撃ですべての戦いに勝利できると言われている
約30分ほどかけて登る。中央は信仰者が利用するので配慮を
ミルクポットを頭に乗せて参拝へと向かう人々がひっきりなしに寺院へ向かっていた
頂上付近で振り返るとクアラルンプールの市内が見えた

 そのまま、洞窟へ。その神秘的な世界観で一気に心が静かになっていく。洞窟内には寺院とともにいたるところに神々が祭られていた。信仰者の場合は朝参拝時に朝食が振る舞われるとのこと。

 さらに奥に進むとぽっかりと開いた自然の穴から光が。4億年もの歳月を経た地球の壮大さと信仰心が織り交った雰囲気に圧倒される。

洞窟の中は高低差で見たことのない景色が広がる
奥の光に導かれるように向かうと寺院が見えて来る
奥へ向かう途中色々な場所に神々が祭られていた
薄暗い洞窟内には照明も完備されているので安心。足元は滴り落ちる水で常に濡れていた
Batu Caves

所在地:Gombak, 68100 Batu Caves, Selangor
Webサイト:Batu Caves(英語)

 続いては、「天后宮」へ。1989年建立のマレーシア最大の中国寺院として多くの参拝者が訪れている。到着するとその大きさと華やかさに目を奪われる。天后ら3体の神像が祭られている本堂前には沢山のランタンが飾られており写真映えすると観光客にも人気だ。靴を脱ぎ、本堂にお参りに向かうと天井には大きなドームが。静かにお参りしたあとにぜひ挑戦していただきたいのがおみくじ(10リンギット:約280円、1リンギット=約28円換算)。数字の書かれた棒を一気につかみ上げ、離すと1本だけ上がってくる。そこに書かれた数字の棚を開ければ結果が書かれた紙が入っているのだ。引いたところ旅行や転居などがよく、望みを叶えるためには複数の挑戦が必要であるなどのアドバイスが書かれていた。

 また、「天后宮」は地下に婚姻登録所があるため縁結びにも効果があるのこと。庭には月下老人がたたずみ、さらに現代的な干支の十二支が鎮座しているので記念に自分の干支と一緒に撮ってみてもよいはず。

「天后宮」の入口は見上げるほどの高さ。2階部分に上がって行くと本堂が見えてくる
真っ赤なランタンが参拝者を迎えてくれる
天后にごあいさつ。天井のドームの美しさもポイントだ
参拝のあとは左右に置いてあるおみくじにトライ
庭には縁結びの神様である月下老人が笑顔で立っていた
十二支もいるので自分の干支と一緒にどうぞ。今年の干支である戌はドーベルマンだった
天后宮

所在地:65, Persiaran Endah, Taman Persiaran Desa, 50460 Kuala Lumpur

市内中心部で美容の神様&ショッピング。女子力アップなエリアをサクッと巡る

 続いては、クアラルンプールで最古の寺院である「仙四師爺宮」へ。葉亜来(ヤップアロイ)により建立されクアラルンプールを内戦から平和へと導いた仙師爺と四師爺が祭られている。美しい伝統的な中国の建築様式が見事で新年の参拝時に本堂のテーブルの下を這ってくぐり抜けると不運がなくなり幸運が訪れるとされる。学問の神様としても信仰され、願いの内容でセロリやニンニク芽などの野菜にお菓子までお供え物が変わるのも興味深い。また、近年では美肌や美容のパワースポットとしても注目を浴びている。

 本堂のサイドには2つの祠があり、女子力アップのほかにも縁結びなどに効果があるとされ訪れる若者も多い。お参りセットは本堂内のカウンターで購入が可能。参拝方法に関しては紙を燃やし窯に入れる作業もあるためスタッフに相談してみよう。

「仙四師爺宮」の入口は周辺に馴染んでいるため見逃さないように
本堂へは鮮やかなレッドで飾られた入口を通り向かう
周囲の喧騒を忘れるかのような静かな空間が広がっていた
ほぼフルのセット。トレイに載せた状態で手渡される。線香のみの簡易バージョンもある
本堂脇の祠の入口には看板がある
本堂向かって左側には祠があり太歳爺が祭られている
お参りが終わったらば紙を燃やして窯へ入れよう
仙四師爺宮

所在地:14A Lebuh Pudu, 50050 Kuala Lumpur

「仙四師爺宮」を訪れたのならば、徒歩1分ほどの場所にある「CENTRAL MARKET」へも足を運んでみよう。1888年に作られた市場は当初市民のための台所として機能していたが、大リニューアルし、現在は300以上ものショップが集まる観光スポットとしてにぎわっている。

 館内は大きく分けて、“マレーストリート”“リトル・インディア”“ストレイツチャイニーズ”と3つの道で分けられており、自分自身のほしいアイテムを探すことができる。プラナカンタイル風の鮮やかな通りは異国情緒漂い、時間を忘れて買い物をしてしまう。人気店も集中しており、スパ関連や定番のナマコ石鹸、錫製品なども揃っているので、時間がない場合でも効率よくショッピングが楽しめる。滞在時間は約40分ほどだったが、ナマコ石鹸や涼しげなパンツなどを購入でき大満足だった。

スコールが降るなか、夕方に「CENTRAL MARKET」を訪れた
「リトル・インディア」は美しい床の装飾で雰囲気も抜群
定番のお土産ナマコ石鹸もあれこれ探すことなく「Nirmala Sari」で手に入る。
CENTRAL MARKET

所在地:Jalan Hang Kasturi, City Centre, 50050 Kuala Lumpur
Webサイト:CENTRAL MARKET(英語)

 さらにそのままクアラルンプール市内の「Kuala Lumpur City Gallery」へ。ここは、マレーシアのお土産の定番である木工アートの「ARCH」が運営するギャラリーで、フォトスポットが満載。美しいコロニアル様式で建てられたギャラリー入口には「I ♥(ハートマーク) KL」と、クアラルンプールへの愛が一目で分かるモニュメントがあり、記念撮影をする人々で大にぎわい。

コロニアル様式の外観が美しい「Kuala Lumpur City Gallery」
「I ♥(ハートマーク) KL」はフォトスポットとして人気

 館内へ入場料(10リンギット:約280円)で入ることができ、クアラルンプールの歴史を学び、巨大なジオラマなどが楽しめる。館内には緑豊かなクアラルンプールを象徴するようなグリーンバージョンの「I ♥(ハートマーク) KL」も。外のレッドバージョンと並べてSNS投稿するのもかわいい。

 さらに「ARCH」の製作現場も間近に見ることができ、その丁寧な仕事と精巧さにスーベニアショップで手に取ってしまう。

入場するとまずはクアラルンプールの歴史がじっくり学べるゾーンが広がる
中心部のビル群を背景に撮影が楽しめるスポットなども用意
緑あふれるクアラルンプールをイメージするようなフォトスポットもあった
ゆったりした雰囲気のため思い思いの1枚をじっくり生み出すことも可能だ
ペナンのリトル・インディアをイメージした写真が撮れるエリアは順番待ちも
ギャラリーの最後の部屋では「ARCH」製品を手作業で丁寧に生み出す様子も見学できる
作品の数々がデコレーションされていた。ギャラリー内のショップで各種製品を購入可能だ
Kuala Lumpur City Gallery(ARCH)

所在地:No. 27, Jalan Raja, Dataran Merdeka,, 50050 Dataran Merdeka, Kuala Lumpur
Webサイト:Kuala Lumpur City Gallery(ARCH)(英語)

絶品インド料理でパワーをプラス。マンゴーデザート&マレー料理で旅をフィニッシュ

 気温30℃を超すなかでの寺院巡りのあとは、インド料理でエネルギーチャージ。ランチに訪れたのはインド料理レストラン「PASSAGE THRU INDIA」。薄暗い店内にはオリエンタルな雰囲気のデコレーションが盛りだくさん。人気レストランながら座席数も多いため落ち着いて食事を楽しむことができる。

 オーダーしたのは「Tandoori Chiken」と「Garden Salada」。パリッと揚げたジャガ芋のサブジ「Ululai Varuval」など。カリフラワーとポテトで仕上げた「Aloo Gobi」やマトンカレー「Panjabi Gosht」と、どれを味わっても絶品。各種カレーは、スパイスが効いているものの食べやすく、まろやかな味わいの中にちょうどよい辛さがうれしい。日本語が少し通じるスタッフもいるのでオススメ料理を聞くこともできた。

PASSAGE THRU INDIA

所在地:No. 4, Jalan Delima, off Jalan Bukit Bintang, 55100, Kuala Lumpur
Webサイト:PASSAGE THRU INDIA(英語)

日本人にも食べやすい絶品インド料理が味わえる「PASSAGE THRU INDIA」
電気も暗めに設定されているのでリラックスしてランチ&ディナーを過ごせる
定番のタンドリーチキンから付け合わせのサブジなどが各種揃う
マトンやオクラ、カリフラワーを使ったインドのカレーたちが一気に楽しめる

 ランチのあとはデザートも味わいところ。ならばと「Mid Valley Megamall」の「Mango Aloha」へ。ショッピングモール内にある同店はアクセスもよく、地元客がお買い物がてらに立ち寄るデザートショップ。内装もマンゴーカラーでキュート。

 味わったのはプルップルのマンゴープリンが中央に、各種フルーツがまわりを囲む「Who’s The Fruitscake」。たっぷりのフルーツに濃厚プリンがベストマッチで、大きめながら1人で余裕の完食。さらに以前タイでハマった「The Classic Mango Sticky Rice」も。もちもちのココナッツライスにジューシーなマンゴーの組み合わせはクセになる美味しさだ。

 ほかにもマンゴーアイスやスムージーなどメニューも豊富なのでクールダウンに利用してみてはいかが。

Mango Aloha

所在地:Level 31 Lingkaran Syed Putra 59200 Kuala Lumpur
Webサイト:Mango Aloha(英語)

「Mid Valley Megamall」の「Mango Aloha」でデザートタイム
マンゴープリンを中心にフルーツが配置された「Who’s The Fruitscake」
ココナッツミルクのデコレーションがダイナミックな「The Classic Mango Sticky Rice」
「Fruits Smoothies」や「Fruits & Sago」に全部載せのプレート「Mango Aloha with Sticky Rice」もお勧め

 旅の締めは、多様な文化的背景を持つマレーシアのグルメが魅力の「Double Tree by Hilton Hotel Kuala Lumpur」内の「Makan Kitchen」へ。80種類ものメニューには、マレー料理、中華、インド料理がラインアップ。旅で訪れたエリアで出会った料理を再び味わえる絶好の機会なのだ。

 さらに同店ではプラナカン料理やクリスタン料理、さらにはインド北部&南部の料理など種類も揃う。350名まで一度に味わえる広々とした店内で、優雅にクアラルンプールの夜景を眺めながらディナーを楽しもう。ビュッフェスタイルのため、自分のペースで好きな味わいを選べるのもうれしいところ。もちろんメインとともにデザートも充実。「ABC」や「Cendle」は目の前でトッピング、作りたてを提供。マレーシアならではの甘めの紅茶「Teh Tarik」も用意されており、食後もくつろげる。

Makan Kitchen(Double Tree by Hilton Hotel Kuala Lumpur)

所在地:The Intermark 348 Jalan Tun Razak, Kuala Lumpur, 50400
Webサイト:n

多彩なマレー料理が一同に介する「Double Tree by Hilton Hotel Kuala Lumpur」内の「Makan Kitchen」
本日のオススメは入口を入ってすぐのボードをチェック
代表的なマレー料理の一つである串刺し料理「Satay」は焼きたてが頬張れる
マレーシアならではのスイーツやひんやりデザートもお任せ
カレー各種が並ぶインド料理のブース。おすすめはオーダーしてから作るチーズナン
中華料理のブースは麺類をシェフが作ってくれる

 クアラルンプールとセランゴールを中心に、マレーシアで信仰される神々の地と開運スポットを巡り、さらに日々お腹を満たしてくれる各種マレーグルメを堪能した今回の旅。

 まだまだ訪れたいエリアやショッピングで手に入れたいアイテムが目白押しで、再び訪れなければと実感。雪の降る寒さの日本を飛び立ち、温かなマレーシアを訪れるにはもってこいのこの時期に、ぜひ足を運んでみては!?

相川真由美

フリーライター/鉄鋼業やIT系やエンタメ関連の雑誌やWeb媒体の編集者を経て、フリーの記者として活動中。海外は一人旅がほとんど。趣味は世界のディズニーのパーク&リゾート巡り。最近は年間パスポート片手に日々舞浜通い。うなぎとチョコレートが好物で、旅の基本は“出されたものは全部食べる”。激辛とうがらしから謎の木の実まで挑戦するのがモットー。