旅レポ
マリメッコづくしのフィンエアーで行くルスカシーズンのフィンランド旅(その4)
カヌーにファットバイクにベリー摘み、ラストは癒やしのハスキーファーム編
2018年2月10日 00:00
9月上旬に開催されたフィンエアー主催のプレスツアーレポートもいよいよ最終回。北極圏でオーロラ鑑賞にサウナ三昧の前回に引き続き、大自然のなかで楽しんださまざまなアクティビティをご紹介します。
ルスカ(紅葉)がラップランド地方を彩り始めた美しいシーズンの風景をたっぷりとお楽しみください。
マリメッコづくしのフィンエアーで行くルスカシーズンのフィンランド旅 記事一覧
メールもSNSもない世界! 俗世から切り離された森で迎える朝
泊まっていたトラシエッピ湖のほとりにあるホリデー・キャビン。朝食はレセプションハウスにあるレストランまで歩いていきます。ちなみにこちらの宿泊施設、Wi-Fiはこのレセプションにしかなく、各自部屋にはテレビもないという徹底ぶり。いわゆる「デジタルデトックス体験」ができますの。
その唯一Wi-Fiが拾えるレストランの脇に小さな売店があって、ポストカードやアクセサリーなどが売られていたのですが、私はそこで見つけたハスキー犬形のリュックに一目惚れ。くたっとしたユルさの割りには毛並みのクオリティが半端ないハスキーリュック。20ユーロ(約2640円、1ユーロ=約132円換算)でお買上げして日本に連れて帰ることにしました。
一体どこまで行くですの~!? トラシエッピ湖でガチのカヌー体験
朝食を食べたらさっそくこの日のアクテビティスタート。目の前のトラシエッピ湖でカヌーをやるということで、内心「寒いしサウナに入っていたいですわ~」と思っていた私ゆきぴゅーですが、インストラクターがワイルド系のイケメンで俄然やる気が出ました。
2人乗りということで、男女を混ぜたり経験者と未経験者をペアにしたりと4班に分かれてスタートです。で、このカヌー体験、目の前の湖の見える範囲をぐるっと漕ぐ程度かなと思っていたら大間違い! 細長いトラシエッピ湖をどんどん北上して、水草が生えた蛇行する水路を通ってその先の湖まで行き、こんなに遠くまで来たのだから帰りは向こう岸で送迎車が待機していて、ぴゅ~んと送ってもらえるに違いないですわ~! という淡い期待は見事に外れて、腕をプルプルさせながら同じルートを再び戻るという、かな~りハードな“カヌーの旅”だったのでした。疲れたっ!
でもご覧のとおり、周りはとっても絵になる景色で、写真だけ見ればまるでアウトドア雑誌のグラビアのよう! 青空が出ていたら黄色く色づいた針葉樹がもっと映えたことでしょう。
カヌーのあとは、イメケン先生自らが作ってくれたスープランチを食べて生き返りました。食べたのは先住民・サーミ人の住居「コタ」を模した小屋のなか。フィンランドをはじめノルウェー、スウェーデン、ロシアに住んでいるサーミの人たち。「コタ」はその昔、サーミ人の呪術医が儀式を行なっていた場所なのだそうですよ。形はアメリカインディアンのティピにも似ていますよね。
カヌーの先生が「疲れたかい? さぁ召し上がれ」と(言ったかどうかは忘れましたが)手渡してくれたのは、あったかスープが入った「ククサ」。ククサとは、白樺の木のコブの部分をくりぬいて作られるラップランド地方の伝統工芸で、お土産屋さんでよく見かけます。材質によって価格はピンきりですが、本物はかなりよいお値段。いつか私も欲しいなぁと思っています。
ファットバイクでダートな森のなかを駆け抜ける爽快感
次なるアクティビティはファットバイク。今回私は初めて乗りましたが、ファットバイクというのはタイヤが太い自転車のこと。ダート道や雪道を走りやすいように作られたものだそうで、多少のデコボコや石などはまったく気にならずに走れますの。しかも身体に伝わる衝撃が抑えられるのでふわふわした乗り心地なのです。これは楽しい♪ ヘルメットを装着してさっそく森へレッツゴー!
途中、湿地帯があって引き返したり、抜け落ちたトナカイの角を見つけたりとフィンランドならではの森を感じることができたファットバイク体験。カヌー旅の後でなかなかハードでしたがとっても楽しかったです。
フィンランドに行ったらやっぱりベリー摘み体験しなくっちゃ!
フィンランドの森といえばベリー。「自由に歩き回って好きなものを採取してよい」という自然享受権があるこの国では、腰を下ろして草をかき分けてみるとブルーベリー、リンゴンベリーなどあちこちに黒や赤の小さなベリーを見つけることができます。「スーパーフード」として注目を集めるそれらは、ジャムやソースなどに使われ、フィンランドならではの「森の恵み」なのです。
ハスキーファームで大興奮! 冬は僕らがソリを引くよ!
続いて向かったのはハスキーファーム。そうなのです! 超りりしいハスキー犬がたくさんいるファームが、泊まっていたキャビンから歩いていける距離にあったのです! ココ、犬好きの私としては今回一番楽しみにしていた場所の一つでした。
実はここのハスキー犬たちは、雪の中でソリを引くワンちゃんたち。訪れた9月中旬はまだシーズン前なので“休職中”とのことでしたが、雪が降れば大興奮で走ってくれそうな頼もしい子たちばかり。あぁ、真冬にまた行って雪景色の中で彼らを見たいっ!
ラップランドではこのようなハスキーファームが各地にあって、ウィンターシーズンに人気のアクティビティがこの「犬ぞり」です。気軽に申し込める2、3時間の体験もあれば、5日間で約160kmを走るなんていうハスキーサファリなんていうツアーもあるのだそう。5日間も一緒にいたら、お別れのとき絶対に泣いちゃいそうですわ~。
ラップランド最後の夜はオーロラドームに宿泊
滞在していたトラシエッピ湖のほとりのホリデー・キャビンにはオーロラドームが4つあって、じゃんけんに勝った私は最終日にそのうちの一つに泊まることができました。
オーロラドームといっても、前回ご紹介した天井がガラス張りになっているゴージャスタイプではなく、手作り感満載のウッディなドーム型ルームといったところ。トイレ付きではないので夜中に行きたくなったら真っ暗な夜道を200mくらい歩かないといけないのが難ですが、その素朴さがトラシエッピらしくてよかったなと今になってみれば思います。
キッティラ空港からヘルシンキ経由で日本へ
大自然のなかでアクティビティ満載だった「ルスカのスローシーズンに巡るラップランド旅」もいよいよ終わり。着いたときと同じキッティラ空港からヘルシンキ・ヴァンター空港を経由して帰路に就きました。
17時15分発のAY073便で成田空港へ。この復路フライト、夜の飛行なので左側席なら運がよければ機内からオーロラが見えることがあります。出発して数時間後、機内食を食べ終えたころに窓の外を覗いてみましょう。この日は何度も外を見たのですが出ていませんでした。
写真がないのですが、帰りのフライトで往路でプレオーダーしておいたフィンランド産のジン「NAPUE48」を受け取りました。支払いもクレジットカードで楽々。飲みやすかったジンは、1カ月もしないうちに終わってしまいましたとさ。
美味しい機内食を食べて、あとはフラットシートでぐっすり眠ってしまえば、起きたら朝9時の日本という帰りのフライト。所要時間は9時間30分です。マリメッコに囲まれたフィンエアーのビジネスクラスでの旅なら、最終日に感じる疲れ度がまったく違うのです。