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物価高なハワイでもテイクアウト&部屋食なら気ままに過ごせる。日本人にうれしい水まわり充実の「ハイアット セントリック ワイキキ ビーチ」泊まってみた
2025年12月30日 12:00
海外で宿泊先を選ぶとき、空港からのアクセス性や目的地までの距離、宿泊代金の妥当さ、Googleマップなどに投稿された写真・口コミ評価など、調べておきたい項目はきっと誰でもほぼ同じだろう。しかし個人的に大きく加点したくなるのが、水まわりの充実度だ。
日本なら当たり前だが、蛇口をひねって飲料水が出てきたり、お風呂で暖かい浴槽に浸かれたり、寒い朝でも温水洗浄便座で快適に用を足せたりするのは、海外では普通のことではない。飲み水はあらかじめ確保する必要があるし、浴室はたいていシャワーのみ。ひんやりする便座には、朝は意を決して座る必要がある。そんなわけもあって、海外のホテルで水まわりが充実していると、それだけで評価をぐっと高くしたくなる。
ワイキキ中心部へもアクセスしやすいクヒオ通り沿いのホテル
今回宿泊したハワイ・ホノルルのホテル「ハイアット セントリック ワイキキ ビーチ」(349 Seaside Ave, Honolulu, HI)は、カラカウア通りの喧噪からアラ・ワイ運河の方へ向かって1本奥に入ったクヒオ通り沿い。
通りにはいくつかスーパーマーケットが並び、ローカルの生活を垣間見れる落ち着いたエリアだが、ホテル横のシーサイド・アベニューをワイキキの海に向かって歩くと、「ワイキキ ショッピング プラザ」や「ロイヤル ハワイアン センター」にわずか2~3分で行き当たり、いかにもハワイらしいにぎやかさにもすぐ出会える立地になっている。
内部に入ってしまうとあまりそうは見えないが、以前はオフィスビルだったということもあって、建物の形状は少々独特。低層から自走式の立体駐車場、ロビーフロアまでは四角で、客室のある上層は三角形の断面になっている。一部スイートルームなどはその角を活かした設えになっており、大きな窓から開放感のある視界を確保している。
客室は230室。1階の車寄せからエレベーターで8階のフロント・ロビーまで上がり、チェックインを済ませて後ろを振り向くと、さっそく特徴的な光景が広がっていた。
実はハイアット セントリック ワイキキ ビーチにはレストランがない。その代わりに1階にはテイクアウト可能な飲食店(後述)が充実していて、ロビー階には持ち帰った食事を取るための自由な着席エリアが広く用意してある。電子レンジや(カップ麺にも対応する)お湯と水の出るサーバーもあるので、時間を問わず気ままに食欲を満たすことができる。ちなみにフロントではカップ麺も販売していた。
ロビー階でもう一つ目を引くのが、屋外の「スプラッシュラウンジ」だ。施設の都合上、水深のある“プール”は設置できないため、浅めの水遊びエリア(40cm)とホットバス(90cm)を組み合わせた空間になっており、その周囲を取り巻くビーチベッドやカバナも宿泊者なら無料で利用できる。ここも飲食類の持ち込みが許可されているので、ワイキキ滞在中、ビーチまで行く気分じゃない日はここでのんびり過ごすのもよさそうだ。
全客室に温水洗浄便座付きで水まわり充実
客室階(7~22階)へ向かうには、エレベーターでカードキーをタッチして操作する。元オフィスビルのメリットとしては、約3mという天井の高さも挙げられる。
今回滞在した「オーシャンビュー デラックス1キング」に限らず、客室面積は平均40m2を確保している。ワイキキのホテルとしてはかなり広めで、さらに天井が高いこともあって開放感が高い。スペースにゆとりがあるので、スーツケースを開きっぱなしにしても何ら不便ないというのは、特に滞在初日や最終日の荷解き・パッキングの際にうれしいポイントだ。
海外のホテルだとおしゃれな壁紙が貼ってあったりして(あれはあれでリゾート感あってよいが)、時間帯によっては薄暗く感じることもある。ハイアット セントリック ワイキキ ビーチは、白い壁と多めに据え付けられた照明によって、部屋全体が大変明るい。この点も開放感に一役買っているようだ。
「オーシャンビュー デラックス1キング」は12階以上に設定しており、定員は2名。設備はキングベッド1台、Chromecastに対応した壁掛けの大型スマートテレビ、PC作業も行なえるデスク、ソファとテーブル、大型のクローゼット、照明付きの鏡のある洗面台、シャワーブース、独立した浴槽(設定なしの部屋も)、温水洗浄便座(TOTOのウォシュレット)のトイレ。
クローゼットのなかにはウォーターボトルが用意してあり、エレベーターホールの近くにウォーターサーバーが設置してあるので、24時間いつでも(ホテルを出ずに)飲み水を確保できる。実際、ハワイのホテルではこの形式はもう当たり前になっていて、空港からワイキキに着いたらまずはコンビニで水のペットボトルをまとめ買いして……という認識はもう古くなっている。
せっかくなので踏み込んで紹介すると、ハイアット セントリック ワイキキ ビーチのウォーターボトルはかなり出来がよかった。同じハワイでもステンレスでスクリューキャップを採用した重厚なボトルを用意するところもあるが、このホテルでは透明な本体に可倒式のストロー、指を引っかけられるハンドル付きの樹脂製ボトルで、水を入れても重くないし、オレンジのクリアボディで華やか(ただし熱湯は入れられない)。
ウォーターボトルはリゾートフィーに含まれているので持ち帰り可。前述のスプラッシュラウンジなどもリゾートフィーに含むサービスで、このほかについては楽天トラベルの施設ページに詳細な記述があったので、確認してみてほしい。
お風呂はガラス張りのシャワーブースで、この客室には独立した浴槽も付いていた。そして、なにがうれしいって温水洗浄便座付きのトイレの存在だ。ハイアット セントリック ワイキキ ビーチではTOTOのウォシュレットを導入していて、もちろんおなじみの使い勝手。これだけで海外旅行の水まわりのストレスが8~9割はなくなる。
汚い話で恐縮だが、個人的に海外のホテルではトイレが詰まりやすいと感じていて、これは単純に紙を使い過ぎてしまうからだが、温水洗浄便座なら紙の使用量は最小限で済むので、詰まらせるリスクも小さくなる。なにより、朝イチのトイレで便座に座るときにヒヤッとしないのが本当に助かる。
そのほかの客室も紹介
宿泊したオーシャンビュー デラックス1キング以外の客室も見せてもらうことができた。
白基調の色使いや細部の装飾、照明などデザイン面は基本的に共通の要素が多いが、例えば「オーシャンビュー スイート 1キング」は前述した“建物の角を活かした”大きな開口部を設けた特別な作り。構造上の制約でラナイ(ベランダ)こそないが、広い採光で客室内は明るく、ワイキキビーチを臨むリビングルームは高い天井と大きな窓に背の低いソファの組み合わせで、視線が奥まで通る。
ベッドルームにも見られる特徴的な丸い窓は以前からの名残ということだが、これを逆手にとって客室では円形の意匠をふんだんに取り入れており、洗面台の大きな丸い鏡(女優ミラー的にリング状の照明が埋め込んである)や客室の壁掛け鏡、円柱状の照明、丸いサイドテーブルなど、連鎖的にデザインに落とし込まれている。
食事は1階のレストラン群ですぐ調達できる
1階の飲食店は、シェイブアイス(かき氷)×2店舗、スターバックスコーヒー、生活雑貨店、複合フードホールというラインアップ。
本命はABC Storeが手掛ける複合フードホールの「Dukes Lane(デュークス レーン)」で、テイクアウト中心のロティサリー&フラットブレッド、ジェラート、パンなど、1週間くらい滞在しても選択肢が尽きないほどのメニューがずらり揃っている。ABC Store本来の機能も含んでいるので、軽食や飲料、スナックなどの取り扱いはもちろん、アパレルや生活雑貨、スマホ関連アイテムなども用意している。
せっかくの海外リゾートだから食事を奮発したい、という気持ちを否定するつもりはないが、なにも1日3食すべてを豪華にすることはないし、テイクアウトなら15~25%のチップを払う必要がない(4.712%の消費税は発生するが)。抑えられるところは抑えるのが賢い旅程の組み方と言えるだろう。円安のご時世、こうしたテイクアウト店舗が充実して、リーズナブルに済ませる選択肢があるのは心強い限りだ。





















































































