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「JAL SKY NEXT」仕様を採用した日本トランスオーシャン航空のボーイング 737-800の機内

クラスJには沖縄の伝統工芸「紅型」のヘッドレストカバー

2016年2月2日 開催

日本トランスオーシャン航空の新機材、ボーイング 737-800型機

 日本トランスオーシャン航空(JTA)は2月2日、1月24日に那覇空港に到着した新機材、ボーイング 737-800型機の完成披露式典を、那覇空港内の同社メンテナンスセンターで開催した。本記事では、2月10日の就航を控える新機材の機内外の様子を紹介する。

 JTAはこれまでボーイング 737-400型機を運用してきたが、2016年から新たにボーイング 737-800型機を導入。2019年末までに12機を導入する計画だ。1月24日に到着し、この日お披露目された初号機は「JA01RK」の登録記号で、“RyuKyu(RK)”をイメージした登録記号を採用した1号機という意味を持っている。2月10日に那覇~福岡線のNU050便で定期路線に就航する。

 主な仕様は下記のとおりで、これまでのボーイング 737-400型機と比べ、全長が3.1m、全幅が6.9m、全高が1.4m拡大。これに伴い、座席数もボーイング 737-400型機の145席または150席から、クラスJ 20席、普通席145席の計165席を備える「JAL SKY NEXT」仕様機となった。

 巡航速度は930km/hから955km/hへ、航続距離は約3300kmから約4500km、貨物室は38.5m3から43.2m3へと、それぞれ強化されている。エンジンはGEとSNECMAの合弁会社であるCFMIの「CFM 56-7BE」。燃費は那覇~福岡間の試算で約4%向上するという。

●JTAが導入するボーイング 737-800型機の主な仕様

全長:
39.5m
全幅:
35.8m
全高:
12.5m
巡航速度:
955km/h
航続距離:
約4500km
エンジン:
CFMI「CFM 56-7BE」
貨物室容量:
43.2m3
座席数:
165席(クラスJ 20席、普通席145席)
日本トランスオーシャン航空株式会社 代表取締役社長 丸川潔氏(左)
従来機同様、機首部に“沖縄の翼”を表わす「うちなーの翼」のロゴをあしらう
登録記号は「JA01RK」。「RyuKyu」をテーマにした登録記号を採用した1号機
エンジンは「CFM 56-7BE」。巡航速度、航続距離ともに強化されている
ボーイング 737-400型機との見た目の大きな違いになっているウイングレット
左翼側の翼端灯
主翼の付け根の着陸灯
機尾部
前部貨物室。ボーイング 737-400型機は後部貨物室にのみ搭載していた、荷物を効率よく格納するためのスライディングカーペットを前部貨物室にも搭載。カーボンを使った、より軽量なものとのことで、燃費向上に貢献しているという
後部貨物室
後部貨物室のスライディングカーペットの動作

JAL SKY NEXT仕様の機内、紅型のヘッドレストカバーが特徴

 JTAのボーイング 737-800型機は、JAL SKY NEXT仕様のシートを採用し、20席のクラスJシートを備えるのも特徴となっている。クラスJシートには、沖縄の伝統工芸「紅型(びんがた)」デザインのヘッドレストカバーを備える。

 また、室内照明はLEDを用いたBoeing Sky Interiorを採用。プログラムに沿ってさまざまな色に変化させられ、JTAでは独自プログラムの「Emerald Green(エメラルドグリーン)」も用意し、沖縄らしさを感じられる室内空間を提供する。

沖縄の伝統的な染め物である「紅型(びんがた)」のヘッドレストカバー
2-3の5アブレストを4列で、計20席を備えるクラスJ
145席の普通席。最前列のC席と、最高列のK席に相当部分は席が用意されない。このほか、非常口の前方列となる13列目と14列目はリクライニングしないようになっている
オーバーヘッドコンパートメントは、押しても引いても開けられる開閉レバーを備えた仕様
上部の読書灯やエアコン吹き出し口など
前方のギャレー
ラバトリー(化粧室)はロックをかけると内部の照明の色が変化する
ラバトリーは前方1カ所、後方2カ所。後方の1つの「FLORAL ROOM(フローラルルーム)」と名付けられており、ミラー上方に花柄をあしらって変化を付けている

(編集部:多和田新也)