東横イン、プラスチック製「無料シングル宿泊券」を廃止。転売・偽造対策でポイント管理へ一本化

東横インが「無料シングル宿泊券」を廃止

　東横インは、会員特典として発行していたプラスチック製の「無料シングル宿泊券（東横インバウチャー）」を2028年3月31日をもって廃止する。

　同社は「東横INNクラブカード」の会員特典として、10泊でシングル1泊が無料になるサービスを提供しており、希望者にはプラスチック製の無料券を発券していた。しかし近年、転売事案の増加や精巧な偽造券の流通による被害が発生していることから、物理的な券の廃止を決定した。

　今後のスケジュールとして、無料券の新規発券は2026年9月30日で終了する。手持ちの無料券は2028年3月31日まで使用可能だが、翌4月1日以降は一切使用できなくなる。

　廃止に伴い、会員特典の管理は会員カードまたはデジタル会員証の「ポイント」に一本化する。「10回宿泊で1泊無料」の特典自体は継続し、有効期限もない。

　これまで無料券を親族や友人へのプレゼントとして利用していた会員向けには、2026年6月（予定）から、公式サイトでの予約時に会員ポイントを使用して宿泊を贈る仕組みを導入する。なお、ポイント利用による予約受付は日本国内店舗限定となる。

　すでに無料券を持っている会員に対しては、会員ポイントへの返還手続きを12月16日から開始している。返還期限は廃止日と同じ2028年3月31日まで。手続きは、無料券と発券元の会員証を持参のうえ、ホテルフロントで申請する必要がある（ポイント反映まで約1か月）。

　なお、有効期限の記載がない過去の「紙製無料宿泊券」についても、2028年3月31日をもって無効となり、これらはポイントへの返還や払い戻しの対象外となる。

プラスチック製無料シングル宿泊券 廃止スケジュール

2025年12月16日： 無料券の会員ポイント返還申請受付開始
2026年6月（予定）： ポイント利用による宿泊贈呈（予約）システム運用開始
2026年9月30日： 無料券の発券終了
2028年3月31日： 無料券の廃止（利用終了）、ポイント返還受付終了