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熱海温泉「ホテルニューアカオ」に泊まってみた! 昭和情緒あふれる客室と絶景の露天風呂でまったり、夜は地酒×フレンチに舌鼓
2023年7月14日 19:44
- 2023年7月12日 グランドオープン
熱海の老舗リゾート「ホテルニューアカオ」(静岡県熱海市熱海1993-65)が、約2年の改装工事を終えついに全館グランドオープンしました。
7月12日に行なわれたオープニング式典の模様は既報のとおりですが、新しくなった「オーシャン・ウイング」棟にさっそく宿泊する機会を得ました。滞在の楽しみ方を一部ご紹介しましょう。
さて、旧ホテルニューアカオは昭和48年の創業以来、当時の“熱海旅行ブーム”をリードしてきた名宿で、熱海のランドマーク的存在。2021年11月に一旦はその役目を終えて閉館しますが、その後、旧ホテルニューアカオの名称と古き良き昭和の味わいを残しつつ、現在はマイステイズ・ホテル・マネジメントが運営を引き継いでいます。
建物は、日本ジオパークにも認定されている景勝地「錦ヶ浦」の先端にあり、その岸壁に沿って建つ「オーシャン・ウイング」「ホライゾン・ウイング」「スパリウムニシキ」の大きく3棟で構成。各棟は館内の連絡通路とエレベーターを使って行き来が可能です。
2022年12月に先行オープンしたホライゾン・ウイング棟は、崖の上にそびえる白亜の洋館で、全100室の客室と2つのレストラン、浴場などを擁します。
一方今回オープンしたオーシャン・ウイング棟は、海抜0m地帯のほぼ海洋上に建つ、旧本館にあたる施設。エントランス外観にカタカナのロゴで「ニューアカオ」と掲げられるネオンサインは昭和情緒たっぷりで、キャッチコピーのまさに“熱海のシンボル蘇る”光景そのもの。
オーシャン・ウイング棟の客室は全250室。また、今回の目玉の1つである超巨大レストラン「メインダイニング錦」も合わせてオープンとなりました。大きな窓から錦ヶ浦の絶景を眺めながら、新鮮な海の幸やシェフが目の前で切り分けるローストビーフ、富士山麓で採れた野菜をふんだんに使った和洋中の料理など、豪華バイキングを楽しめます。
お風呂は棟1階に、海までわずか5mの露天風呂「波音」があり、その名のとおり押し寄せる潮の音を聞きながら岩造りの湯船で天然温泉を堪能できます。
また、宿泊客なら15階にある絶景大浴場のスパリウムニシキを使うこともできますし、同じく15階の連絡通路を進んだ先、ホライゾン・ウイング棟にある檜造りの大浴場「彩海」を使うのも、最高層11~12階に位置する貸切風呂「宙」「月」でプライベートを確保しつつ、贅沢に湯浴みするのも自由です。
今回泊まったのは、オーシャン・ウイング棟の和室タイプ。決して新築、最新設備というわけではありませんが、バスルーム、トイレ、テレビ、冷蔵庫、金庫、館内着、タオル、ドライヤー、各種アメニティと、必要なものはすべて揃っていて、Wi-Fiや3in1の充電コードも完備されています。
畳に敷かれた布団で眠るというのも新鮮で、昔ながらのムードたっぷりなお部屋です。
何といっても素晴らしいのはオーシャンビュー。今回泊まった7階の和室だけでなく、3~14階の全階、全タイプの客室に小テーブルとイスが窓際に配され、ゆったりと海の景色を眺めることができます。
ほかにも和室二間、和室ツイン、和洋室、洋室と、好みのスタイルに合わせてセレクト可能。さらに、限定1室メゾネットタイプのスイートルーム「インペリアルスイート」も新たに登場したとのこと。その広さはなんと203m2で、全350客室のなかで最大です。
インペリアルスイートの吹き抜けのリビングからは美しい相模灘を見渡し、2つのベッドルーム、和室、茶室まで備わるという贅沢さ。
最大11名(推奨は6名)まで泊まれるので、3世代での家族旅行やグループ旅行する人は、ここで特別な日を過ごすのもいいかもしれません。
続いては宿のお楽しみ、夕食です。食事付き宿泊プランを予約すると、前述した「メインダイニング錦」でのバイキングか、ホライゾン・ウイング棟にある日本料理「舞扇」もしくはフレンチ「ボヌール」の3つから夕食を選べます。
熱海は静岡県の伊豆半島に位置し、伊勢海老やキンメダイなどの新鮮な魚介類はもちろん、ブランド肉から山麓野菜、フルーツまでなんでもある食材の宝庫。地酒も豊富なので、湯上りにはぜひ和洋お好きな食事処を選んでペアリングを楽しんでください。
今回は、ボヌールでフレンチコースをいただきました。今は夏のメニューで、前菜の地鯵のカルパッチョからはじまり、静岡県産サヤムスメ(枝豆)と胡瓜の冷製スープ、メインディッシュは国産牛リブロースステーキと付け合わせの地元野菜グリル。最後は旬のサクランボを使ったデザートのババロアケーキも。
厳選食材で作るこだわりの品々はどれもハイクオリティ。見た目にも美しい料理が供され、お腹いっぱいになりました。
群青色に統一された店内はオシャレな雰囲気で、大きなガラス窓からは相模灘の大パノラマを一望。夕方から夜にかけてゆっくりと日が落ちていくマジックアワーとともに、地ビール「静岡麦酒 ふじのくに限定」や特産のニューサマーオレンジを使ったモヒートなどの銘酒に酔いしれました。
もちろんワインメニューもスパークリング、赤、白と豊富に揃っています。
まわりを見渡すと、往年のニューアカオを懐かしむように食事を楽しむご年配の夫婦をはじめ、女子旅や子供連れファミリー、海外からの観光客とさまざま。高級感あふれるサービスながら、肩ひじを張らず気軽に本格フレンチを味わえるという点も魅力の1つかもしれません。
夜が更けると、昼間のオーシャンビューから一転、今度は漁港と温泉街の夜景が煌々と映ります。お風呂上りは、昭和レトロな「にぎわい横丁」へ。
ここには好きな缶詰を選んで角打ちできるバー「缶蔵」をはじめ、昔ながらの射的やゲームコーナー、卓球、カラオケなどの遊びが充実。若い世代には新鮮で、当時を知る大人も童心に帰って夜長を楽しめます。
翌朝は、清々しい空気のなかホテル敷地にある「錦崎庭園」を散策したり、ラウンジで目覚めのコーヒーを飲んだり、大海原に抱かれるようなインフィニティ風呂に浸かったりと、リフレッシュするのがお勧め。
大浴場に併設のサウナに入って絶景を眺めながら外気浴すれば、“朝ととのい”も可能です。
朝食はメインダイニング錦でのビュッフェ、もしくはボヌールで和食中心のセットメニューのどちらかを選べます。それぞれ三島西麓野菜を使用したサラダや静岡県産こしひかりの炊きたてごはん、新鮮な地鶏卵を使った卵料理、アジの干物など滋味あふれるメニューをいただけます。
それから熱海土産を買うのも忘れずに。館内のショップでは銘菓や珍味などの名物を多数販売しているので、滞在中にチェックしてみてください。
10時までにチェックアウトを済ませたら、ホテルエントランスから発着する無料の送迎バスに乗ってJR熱海駅へ。もし熱海観光で分からないことがあれば、スタッフが丁寧に教えてくれます。
約50年前の創業当時から変わらないのは、熱海温泉のブランド力やロケーションを活かした建物だけでなく、スタッフのアツいおもてなしや心遣いも同じ。最初から最後まで、ゆるく、楽しく過ごすことができました。
東京から新幹線に乗ってわずか40分ちょっと。ぜひ、懐かしくも新しい「ホテルニューアカオ」で夏の温泉旅行を満喫してはいかがでしょう。