ニュース

富山県、新観光ルート名称「黒部宇奈月キャニオンルート」に決定。2024年度に一般開放へ

2022年9月27日 発表

7000件以上の応募のなかから新観光ルートの名称が決定

 富山県は、2024年度から一般開放する新観光ルート(通称、黒部ルート)の名称を「黒部宇奈月キャニオンルート」に決定した。

「黒部宇奈月キャニオンルート」は、黒部峡谷鉄道の終点「欅平」と黒部ダムを結ぶ約18kmのルート。発電所の建設に伴い昭和初期から活用されてきた工事用トロッコやインクライン、竪坑エレベーターといった重機を乗り継ぎながら、高熱隧道など地底に造られたさまざまな電源施設を見学できる。

 富山県と関西電力が締結した協定により、現在一般開放に向けて安全対策工事を進めている。

蓄電池機関車で通過する「高熱隧道」。昭和初期の掘削時は岩盤が160℃を超える温度に達したという難所で、現在でも約40℃を保っている
黒四発電所の建設に必要な資材や機材を輸送するため、昭和34年に建設された「インクライン」。長さ815m、斜度34度の急傾斜を20分かけて昇降する
新ルートでは大自然の景観も見どころ。トンネルの横穴の1つであるタル沢横坑からは「裏剱」と呼ばれる平地では見られない剱岳の姿を望む
電源開発の歴史を体感できる「黒部宇奈月キャニオンルート」