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【新幹線のフシギ】新型コロナで車内清掃はどう変わった?

新幹線の車内清掃でも「次亜塩素酸」が活躍。車掌は消毒液を持って車内巡回

2020年5月28日 公開

新しい生活様式のなかで新幹線はどのようなコロナ対策をしているのか

 JR東海(東海旅客鉄道)は、東海道新幹線の車両や駅における新型コロナウイルス感染症対策について東京駅と大井車両基地(東京都品川区)で公開した。本稿では車内清掃についてお伝えする。

 我慢の時期が長く続いたが、今後は出張や旅行などで新幹線に乗る機会もまた増えるだろう。しかしこれまでと違い、ふとつかんだ手すり、座席の肘掛け、駅弁を楽しむテーブル、トイレのドアノブや水を流すボタンなど、手が触れるあらゆるところに「目に見えない敵」が潜んでいないか、どうしても気になってしまうところだ。

出張や旅行などで新幹線に乗る機会もまた増えるだろう
ちなみに取材時にN700S(R0)が入線してきた

 JR東海では、新幹線が営業運行に向かう前には、1編成を23人のスタッフが45分かけて車内清掃している。従来から車内清掃で使う水にはアルカリイオン水を使っているが、それに加えてトイレの清掃などにはコロナ禍ですっかり有名になった「次亜塩素酸」やアルコール消毒も組み合わせて清掃を行なっている。

1編成を23人のスタッフが45分かけて車内清掃している
従来から車内清掃で使う水にはアルカリイオン水を使っている
肘掛けを拭いて
窓枠を拭いて
テーブルを拭いて
細かなところも拭いて完了
トイレは次亜塩素酸やアルコール消毒も組み合わせて清掃

 また、営業運行中は車掌が消毒液を携帯しており、車内巡回時にはトイレのドアノブなど人が触れやすい箇所を定期的に消毒している。これは在来線の主な特急列車でも実施しているという。東京駅で取材に対応したJR東海 東京第二運輸所の薗部氏は、「また多くの方に東京駅をご利用いただけることを心待ちにしております。そのためにも、1人でも多くのお客さまが笑顔で快適にご利用いただけるよう、感染防止の取り組みをしっかり行なってまいります」と話していた。

営業運行中は車掌が消毒液を携帯しており、車内巡回時にはトイレのドアノブなど人が触れやすい箇所を定期的に消毒している
JR東海 東京第二運輸所の薗部氏
JR東海のコロナウイルス対策の報道公開は、東京駅と大井車両基地で実施された。大井基地は敷地面積が約38万4000m2と東京ドーム約8倍の広さ。1日平均135本の列車が出入りする「新幹線の東のターミナル」だ