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沖縄観光コンベンションビューロー、定時理事会で2018年度事業報告、決算報告等を発表

2019年5月28日 実施

OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は、2018年度(平成30年度)の定時理事会を開催した

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は5月28日、2019年度(令和元年度)第1回定時理事会を開催した。

 理事会は平良朝敬OCVB会長が議長を務め、3件の議案について審議が進められた。

 審議に入る前に、平良朝敬氏より3月20日~22日に実施した「北部観光振興プロジェクト」提言書手交式の報告があった。2017年度より進めている同プロジェクトについての提言書を、沖縄県庁、沖縄総合事務局、首相官邸、中央合同庁舎へ手交したとのこと。

議長を務める一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 平良朝敬氏

 また、4月1日より専務理事に就任した親川達男氏が紹介された。親川氏は、「時代が令和に移り、沖縄観光も新たな時代を迎える。OCVB職員一体となり、国内外の誘客と、安心安全な沖縄観光の体制づくりに取り組みたい」とあいさつした。

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 専務理事に就任した親川達男氏

 続いて審議に入った。議案内容は次のとおり。

[第1号議案]平成30年度(2018年度)事業報告(案)について

 2018年度の事業実績について、総括的な報告が行なわれた。

 2018年度の入域観光客数は999万9000人と6年連続で過去最高を記録。外国人観光客数も300万800人と過去最高を記録した。

 国内観光客の誘致対策については、ターゲット・テーマ別のプロモーションやリゾートウェディング、教育旅行などの事業を展開。また、比較的空席の多い各地からの午後発便の活用促進を目的とした「Day 0(デイゼロ)キャンペーン」により搭乗率アップを図れた。

 外国人観光客の誘致対策については、県と連携しての海外航空会社への訪問、主要旅行博覧会への出展等を実施。結果として、計2本の国際線定期便の誘致に成功し、定期便総数は17路線、週234便、年間提供座席数は240万席超(2019年4月現在)となった。また、東南アジアなどからのチャーター便も増加した。

 クルーズ船の寄港回数も増加し、海路客は総計で119万7100人と過去最高を記録した。

 そのほか、スポーツツーリズムによる誘致活動、フィルムコミッションによる魅力発信、観光情報Webサイトでの広報展開、「トリップアドバイザー」を活用したおきなわ観光特集の展開などを実施。

 MICEについては、沖縄MICE推進戦略に基づき、国内外での誘致・プロモーション活動を強化。離島も含めた全県的なMICE振興に向けて取り組んだ。

 外国人観光客の受け入れ体制の整備については、多言語コンタクトセンターの運営、県内事業者のための受け入れツールの作成やキャッシュレス対応のセミナーなどを開催。バイリンガル人材採用の支援などを実施した。

 また沖縄県広域観光協会等会議として、新たに奄美群島の観光協会も加え、幅広く議論を行なった。

 OCVB事業の広報については、月刊「OCVB News」の発行、「OCVBおきなわ観光天気予報」の月2回の発表を引き続き実施。OCVB公式サイトでは、組織情報、年間スケジュール、公募情報、活動報告を公開し、OCVB実施事業の透明化を図った。

 収益事業部門では、ブセナ海中公園、旧海軍司令部壕の運営、沖縄コンベンションセンター、海軍壕公園、沖縄空手会館の指定管理運営を行なった。2018年の台風24号と25号の影響で、ブセナ海中展望桟橋の一部が破損し営業が停止したことによる減収があった。

 そのほかの実施事業として、観光業界(地域観光協会、各種関連団体など)との連携、コーディネート業務、シンクタンク機能、プロデュース機能などの強化を図り、観光危機管理体制の整備等に努めた。2018年年3月30日に認定を受けた日本版DMO法人広域連携DMOとして沖縄型産業中核人材育成事業等を実施した。

[第2号議案]平成30年度決算報告(案)について

 実施事業等会計、その他会計、法人会計を総括した決算報告がなされた。

【貸借対照】
1. 資産の部
(1)流動資産合計:9億9959万0341円(前年度比▲3億7358万1477円)
(2)固定資産合計:21億1227万6991円(前年度比+2603万1268円)
資産合計:31億1186万7332円(前年度比▲3億4755万0209円)

2. 負債の部
(1)流動負債合計:4億6341万4010円(前年度比▲3億5056万7957円)
(2)固定負債合計:1億5560万9718円(前年度比▲362万6101円)
負債合計:6億1902万3728円(前年度比▲3億5419万4058円)

3. 正味財産の部
(1)指定正味財産合計:10億8376万5110円(前年度比0)
(2)一般正味財産:14億0907万8494円(前年度比+664万3849円)
正味財産合計:24億9284万3604円(前年度比+664万3849円)
負債および正味財産合計:31億1186万7332円(前年度比▲3億4755万0209円)

【正味財産増減】
1.経常増減の部
(1)経常収益計:34億0767万3228円(前年度比▲9億8430万9083円)
(2)経常費用計:33億9052万2472円(前年度比▲9億1575万8968円)
(内訳)
事業費:32億3356万5962円(前年度比▲8億5359万7680円)
管理費:1億5695万6510円(前年度比▲6216万1288円)
経常増減額:1715万0756円(前年度比▲6855万0115円)

2.経常外増減の部
税引前当期一般正味財産増減額:1466万8849円(前年度比▲7085万2096円)
正味財産期末残高:24億9284万3604円(前年度比+664万3849円)

 決算の報告のあと、監事の幸家秀男氏より監査報告が述べられ、第1号議案、第2号議案について全会一致で承認を得た。

[第3号議案]評議員会の開催及び決議・報告事項の提案について

 第1回定時評議会の開催が次のように提案された。

1.開催日及び場所について
開催日時: 2019年6月12日 10時~12時(予定)
場所: 沖縄産業支援センター 302・303会議室

 決議事項は、評議員の選任、理事及び監事の選任、平成30年度(2018年度)事業報告及び決算報告(案)について。報告事項は、公益目的支出計画実施報告書について。

 第3号議案について全会一致で承認を得た。

 議案に続いて、OCVB職員定数規程改定について報告があった。

 沖縄コンベンションセンターの配置定数を4名から5名へ変更。それに伴い、本社人員定数を37名から36名に変更した。職員定数49名は変わらないため、会長決済のもと、4月1日より施行しているとのこと。