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沖縄観光コンベンションビューロー、1月の定例記者懇談会。サイクリングツーリズム関連で韓国スポーツイベントへ出展、トリップアドバイザーとMOUなど

2019年1月29日 実施

2019年1月定例懇談会のようす。左から、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 事務局長 目島憲弘氏、会長 平良朝敬氏、総務部長 下地貴子氏

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は1月29日、1月度の定例記者懇談会を行なった。

 定例懇談会の冒頭、千葉県野田市で生じた女児死亡事件の容疑者として逮捕された父親がOCVB東京事務所の嘱託職員であったことを報告。平良朝敬会長より謝罪と哀悼の意が述べられた。「このたびの事件につきまして、皆さまをお騒がせし、衷心よりお詫び申し上げます。今後は、このような悲しい事件が二度と起こらないよう、役職員一丸となって内部管理体制及び社員教育の強化に一層取り組み、皆さまからの信頼回復に努めてまいります」と述べた。

 続いて、取り組み事業や開催予定イベントの発表、開催終了のイベントの報告などを行なった。発表内容は以下のとおり。

「沖縄観光危機管理シンポジウム」を開催

 沖縄県とOCVBは、平成30年度観光危機管理支援対策事業の一環として「沖縄観光危機管理シンポジウム」を開催する。

 シンポジウムは基調講演、調査報告、パネルディスカッションで構成され、北海道から講師を招いて昨年発生した北海道胆振東部地震時の状況や対応、その後の取り組みなどについて語ってもらう。また、災害時に実施した観光客へのアンケート調査結果、そこから見えた課題なども発表する。

 基調講演の講師には、京王プラザホテル 札幌代表取締役社長の池田純久氏、札幌市経済観光局観光・MICE推進部課長の庄中将人氏を迎える。

 またパネルディスカッションでは、北海道と沖縄の行政および観光関連事業者をパネリストに迎え、沖縄における観光危機管理の在り方を議論していく。

沖縄観光危機管理シンポジウム

開催日時:2019年2月6日13時15分~17時15分
開催場所:沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ
参加費:無料(定員150名、要事前申し込み)

韓国のスポーツイベント「SPOEX2019」に出展

 OCVBは、自転車市場が拡大している韓国からのサイクリスト誘致に向け、サイクリングツーリズムのプロモーションを展開している。

 1月28日~31日の4日間、韓国より自転車専門誌記者2名およびインフルエンサー2名を招聘し、沖縄本島の南部から北部まで海岸線や海中道路などサイクリングにお勧めのスポットを紹介し、冬でも温暖で交通のストレスなくツーリングできる沖縄をアピールする。

 2月28日~3月3日には、韓国ソウルで開催されるスポーツ&レジャーの産業展「SPOEX2019」に出展。モデルコースの紹介や一般観光情報を発信し、沖縄県のサイクリング受入環境をアピールする。同イベントはスポーツレジャー産業関連関係者を中心に6万人が来場する展示会で、今回で19回目を迎える。OCVBでは昨年よりサイクリングに特化した内容で出展している。

SPOEX2019

開催期間:2019年2月28日~3月3日
開催場所:COEXセンター(韓国ソウル特別市)

福岡、大阪、東京で開催した「沖縄ナイト」終了を報告

 沖縄県およびOCVBは、福岡、大阪、東京で「沖縄ナイト」を実施し、盛況のうちに終了したことを報告した。

 同イベントでは、沖縄観光の振興に尽力いただいた関係者を招き、感謝の意を表し、今後の取り組みを発信している。今回の東京開催では、内閣官房長官 菅義偉氏、沖縄及び北方対策担当大臣 宮腰光寬氏、環境大臣 原田義昭氏、スポーツ庁長官 鈴木大地氏などの来賓が来場したとのこと(関連記事「『沖縄ナイト in 東京』開催。『1000万人の倍の人数が来ても大丈夫なインフラ整備を』と菅官房長官」)。

 各会場の来場者数は、福岡開催(1月17日)は250名、大阪開催(1月23日)は500名、東京開催(1月24日)は880名。

 またイベント開催と併せて、主要旅行会社との意見交換会や航空会社の訪問なども行なった。福岡ではスターフライヤー、大阪ではピーチ(Peach Aviation)、東京ではANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)、スカイマーク、バニラエア、ジェットスター・ジャパンを訪問したとのこと。

「公益社団法人日本観光振興協会沖縄支部」および「沖縄ツーリズム産業団体協議会」事務所を開設

 OCVBは、平成30年度の「公益社団法人日本観光振興協会沖縄支部」および「沖縄ツーリズム産業団体協議会」の活動経緯を報告、また事務所も開設することを報告した。

 日観振(日本観光振興協会)沖縄支部は2018年4月1日に発足。7月24日には設立を記念して、「沖縄観光振興シンポジウム&日観振事業説明会」を開催。日観振 理事長の久保成人氏やスポーツ庁審議官の藤江陽子氏らが来沖した。

 沖縄ツーリズム産業団体協議会は、2018年4月26日に「沖縄観光コンベンション推進協議会」として発足。6月7日に「沖縄ツーリズム産業団体協議会」と名称変更した。

「麻しん感染拡大防止策」について内閣府へ提言したほか、沖縄県大型MICE施設整備に係る支援についてなど国への要請活動を実施。11月には、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開会式・閉会式にて沖縄伝統芸能披露の提言や、外国人材の受入推進について提言した。

2018年12月定例懇談会のようす。左から湧川専務理事、平良会長、目島事務部長

 2018年12月の定例記者懇談会も本稿でお届けする。12月の定例懇談会では、PATA(Pacific Asia Travel Association)への入会やトリップアドバイザーとのMOU締結などを発表。また、平良会長より2018年OCVB重大ニュースが発表された。詳細は以下のとおり。

OCVB、PATA(Pacific Asia Travel Association)に入会

 OCVBは、太平洋アジア地域を活動対象とした観光協会であるPATAに2018年11月に入会したと発表した。PATAには95の自治体や地域観光協会、20の航空会社、102の観光関連事業者、70の教育機関を含む800以上の会員が登録(2018年12月発表時点)。

 PATAに入会したことにより、PATA Travel Martなどのイベントや旅行博に参加できるほか、アジア太平洋地域のインバウンド及びアウトバウンドの統計データや分析、将来予測の閲覧が可能となるなど、観光プロモーションの強化や新たな観光戦略の構築に活かすことができる。

OCVBとトリップアドバイザーがMOU締結

 OCVBは、2018年12月4日にトリップアドバイザーとMOUを締結した。

 かねてよりトリップアドバイザー上でのプロモーション展開やテストマーケティングへの協力などを行なっていたOCVBは、今回のMOU締結によりデジタルマーケティングのさらなる強化が図れるとしている。

 トリップアドバイザーのデータに基づいた知見を活用したプロモーション展開、多言語での情報提供、県内事業者向けトリップアドバイザー利用促進など行なっていく。

トリップアドバイザーとの締結書を紹介する平良会長

2018年OCVB重大ニュースを発表

 平良会長より2018年の重大ニュースが発表された。沖縄ツーリズム産業団体協議会の活動では、先に記したように麻しん感染拡大防止についての要請や外国人材の受入推進についての要請などの実施を報告。

「サイクリングシェアサービス ちゅらチャリ」のサービス開始については、さらなるサービス拡充を図り、交通渋滞緩和につなげたいとのこと。

 4月にはOCVBが日本版DMO「広域連携DMO」に正式認定され、内閣府の「DMO稼げる地域づくりの中核リーダー育成プログラム」や、観光庁の「デジタルデータ・ソリューションを活用したデジタルマーケティング実践のための調査業務」などの事業を採択した。

 ツーリズムEXPOジャパン2018においては、3年連続でブースグランプリの準グランプリを獲得したことも明るい話題であった。

 海外プロモーションでは、台湾観光協会、済州特別自治道観光協会とのMOU再調印、フィリピン観光省とのMOU締結、前述のトリップアドバイザーとのMOU締結、PATA入会などが挙げられた。

OCVB制作「亜細亜からの視点」カレンダーの配布を開始

 OCVBが制作している「亜細亜からの視点」カレンダーの2019年版が完成、OCVB交流サロンやOCVB事業所などで配布が開始された。

 同カレンダーには、沖縄を中心とし地図の南北を逆に描いた「逆さ地図」がデザインされており、アジア各国との距離感が視覚的に捉えられるようになっているポスタータイプのもの。今回で3年目の制作となる。

 配布場所は、沖縄県内ではOCVB交流サロン、沖縄コンベンションセンター管理事務所、部セナ海中公園事業所、沖縄空手会館管理事務所、旧海軍司令部壕事業所。3000枚の限定配布となっている。