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沖縄観光コンベンションビューロー新会長の下地芳郎氏が「これまで以上に評価されるビューロー」を目指す3つの抱負語る

2019年6月19日 実施

就任のあいさつをするOCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)新会長の下地芳郎氏

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は6月19日、令和元年度第2回目となる臨時理事会を開催した。

 議案は、代表理事(会長)の選定について。OCVBの会長は、定款第22条により「理事のうち1名を会長とする」とされており、会長は法人法上の代表理事となる。今回、27名の理事から前・琉球大学 国際地域創造学部 教授の下地芳郎氏が会長に推薦され、全会一致で承認を受けた。前会長の平良朝敬氏は2期4年間を務め上げ退任する。

全会一致で下地氏が新会長に承認された
新会長に就任する下地芳郎氏

 新会長の下地氏は、「就任にあたり3つの抱負を申し上げたい。1つは観光ネットワークのさらなる強化。観光業界のみならず、農林水産業、製造業、商工業などさまざまな業界と一緒に観光を盛り上げたい。

 次に、ICTの活用の強化。昨年(2018年)は沖縄ITイノベーション戦略センターが設立された。今後も県内外の情報関連企業と積極的に連携を取りながら推し進めていきたい。

 3つ目は、観光人材の育成強化。私自身が大学に勤務していたこともあり、これは特に強調したい。観光の国際化がますます進むなか、質の高い人材育成に取り組みたい。観光産業が夢の持てる産業として、これまで以上に評価されるビューローにしていきたい」とあいさつした。

 下地氏のあいさつをもって臨時理事会は閉会となったが、その後、下地新会長および前会長の平良朝敬氏による質疑応答が行なわれた。

 下地氏は今後の目標について、あいさつでの3つの抱負に加え次のように答えた。

「OCVBの事業は、自主事業と県や国からの受託事業から成っている。収益を上げるために自主事業の強化は必要と考える。運営する施設や指定管理を受託している施設を有効活用し、企画展などもやっていきたい」。

 また、「OCVBだけでできることではないが、二次交通や多言語表記、リピーター、クルーズ客の対応など、取り組むべきことはいろいろある。観光客数は伸びていくが、そのなかで質を高めることがわれわれの役目。県民の観光への理解を高めることも必要」と語った。

 退任する平良氏は4年間を振り返り、「この4年間で観光客数が飛躍的に伸びた。これは沖縄県に限らず、国が政策として観光に力を入れた結果だが、沖縄県は地域的優位性もあり順調に伸びたと考える。そのなかでわれわれがするべきことは受け入れと誘客。課題も残った。消費単価が上げられなかったこと。県民所得に反映させられるよう、経済的な面も意識しながら観光産業を盛り立てていかなければならない」と語った。

記者からの質疑に応える平良前会長(左)と下地新会長(右)

 最後に両氏は、沖縄観光産業のさらなる発展へ向けてがっちりと握手をしてバトンタッチした。

新旧会長が握手でバトンタッチ