沖縄観光コンベンションビューロー、教育旅行民泊コーディネーター研修などを実施

一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー 会長 平良朝敬氏（手前）と事務局長 目島憲弘氏（奥）

　OCVB（沖縄観光コンベンションビューロー）は2月25日、定例記者懇談会で取り組んでいる事業や開催予定のイベントなどを発表した。

　その内容は次のとおり。

教育旅行民泊コーディネーター研修を実施

　沖縄県とOCVBは、民泊を伴う体験学習を安全・安心に提供するため、「教育旅行民泊コーディネーター研修」を実施する。

　教育旅行を受け入れる民家の総合窓口となる地域観光協会などの担当職員を対象に、関係法令の講習や安全対策、事故などへの対応に係る必要な事項に関する知識および資格取得を目指す。

　2日間にわたる講習を経て、自然体験活動に必要な専門知識と技術を持つ「自然体験活動指導者（NEALリーダー）」の認定および救急法認定が受けられる。

　OCVBでは県内の地域観光協会など全36団体に声かけを実施し、21団体の参加が決定したとのこと。教育旅行民泊のコーディネーター研修は全国でも初めての実施であり、OCVB会長の平良朝敬氏は、「県内の各地域にコーディネーターがいれば、安心・安全なプログラムの提供が確保でき、沖縄教育旅行の強みの一つになる」と期待を述べた。

「観光従事者向け 病気！ケガ！の外国人観光客対応セミナー」を本島北部にて開催

　沖縄県とOCVBは、外国人観光客の不慮の病気やケガについて、すみやかに対応できる方法の習得を目的とした「病気！ケガ！の外国人観光客対応セミナー」を開催している。これまでに那覇市、宮古島、八重山（石垣島）にて開催したのに続き、3月6日に名護市にて開催する。本島北部での開催は初めて。

　2018年に観光庁が実施した「訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査」によると、訪日観光客の約6％が予期せぬ病気やケガに見舞われたとの統計がある。沖縄県での調査でも、急病や自然災害などによりケアが必要な外国人観光客は6.1％（調査人数＝945名）だったとのこと。

　名護市消防本部、沖縄県立北部病院協力のもと、沖縄県とOCVBが制作している「病気！ケガ！の外国人観光客対応ハンドブック」を教材に、座学と事例動画、救命講習などで実践的な対応方法を習得できる内容となっている。

「病気！ケガ！の外国人観光客対応セミナー」

日時：2019年3月6日14時～16時45分（受付13時30分）
会場：ホテルゆがふいんおきなわ
入場料：無料（定員30名）

教材となる「病気！ケガ！の外国人観光客対応ハンドブック」と「多言語コミュニケーションシート」

「旅行会社カウンタースタッフ向け沖縄観光セミナー＆相談会」を全国12店舗で実施

　沖縄県とOCVBは、沖縄県外の旅行社向けに「旅行会社カウンタースタッフ向け沖縄観光セミナー＆相談会」を1月から開催している。福岡、愛知、大阪、東京、広島、山口、香川、岡山の西鉄旅行、名鉄観光、阪急交通社、JTB、近畿日本ツーリスト、H.I.S.（エイチ・アイ・エス）など、全12店舗にて開催し、全156名の参加があったという。

　事前に、どのような問い合わせが多いか、どのような情報が知りたいのかなどをヒアリングし、セミオーダーメイド式の仕組みでセミナーを実施。オンライン予約が伸びているなかでもカウンターでの相談・予約もまだ多い現状で、カウンタースタッフがよりスムーズに魅力のある沖縄旅行商品の販売につなげてもらいたいとしている。

　今回は大手を対象に行なったが、今後は地方の小規模な旅行会社なども対象にしていきたいとのことだった。

「SDGs×沖縄インバウンド観光ワークショップ」を開催

　沖縄県とOCVBは、次世代に残す持続可能な沖縄観光について考え実行できる観光事業者育成を目指して、「SDGs×沖縄インバウンド観光ワークショップ」を開催する。

　2015年に国連サミットで採択された「人類が取り組むべき持続可能な開発目標：SDGs（Sustainable Development Goals）」の視点から、沖縄観光の「持続可能」を実現するために何をすればよいのか。カードゲーム「2030SDGs」を用い、実際に意見交換などをとおして考える機会とする。

　講師およびファシリテーターは、「2030SDGs」カードゲーム公認ファシリテーターの平井雅氏（協働促進社）が務める。また、JTB総合研究所の熊田順一氏をゲストに迎え、「SDGs×インバウンド観光の世界の取り組み事例（仮）」についてのミニレクチャーも行なう。