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海が見えるスタバ、沖縄にオープン。「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」開店レポート

美ら海水族館に最も近いスターバックス

2019年3月22日 オープン

3月22日にオープンした「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」。グレーのコンクリート壁は、木目の型で成型してあり温かみを演出している

 スターバックス コーヒージャパンは3月22日、沖縄県国頭郡本部町に県内22店舗目となる「スターバックス コーヒー 沖縄本部町(もとぶちょう)店」をオープンした。

 沖縄本部町店は沖縄県最北端の店舗となり、やんばる(沖縄本島北部)の自然に囲まれ、海が一望できるロケーションが大きな特徴だ。なお、同店のある場所は新しいリゾートエリア「アラ マハイナ コンド ホテル」の敷地内で、ホテルやレストラン、ショップなどがある。

「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」の入口には守り神のシーサーが鎮座。このように黒い色調で光沢のあるものは珍しいそう
「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」概要

オープン日: 2019年3月22日
所在地: 沖縄県国頭郡本部町山川1421-4
営業時間: 7時~22時
定休日: 不定休
店舗面積: 255.82m 2
席数: 107席(店内87席、テラス20席
Webサイト: スターバックス コーヒー 沖縄本部町店

 スターバックスが展開する、地元の木材を使用し地元の職人が手掛けるテーブルを設置する「JIMOTO TABLE」プロジェクトの先駆け的な店舗でもあり、沖縄の県木「琉球松」を使用したテーブルを中心に、ゆったりした空間が作られている。

 建物は2階建て鉄筋コンクリート造り。海風や台風に強く塩害にも強いので、沖縄では多くの建物に採用されている。コンクリートの外壁には木目をあしらい温かみを演出し、琉球石灰岩の石垣を基礎部分に設置。また、琉球絣の縫い目をイメージしたコンクリート成型パネルを設置、入口には壺屋焼きのシーサーを鎮座させている。

建物の基礎部分には琉球石灰岩の石垣が
入口

 店舗1階には、中央に琉球松の長テーブルを配し、窓側にはカウンター席を設けている。カウンター席にはコンセントがあるので、PCやスマホを使うときにありがたい。その外はテラス席で、コンクリート製のベンチが置いてある。注文カウンターの下部にも琉球石灰岩を使用しており、素朴ながらスタイリッシュな雰囲気に仕上がっている。

左が注文カウンター、中央が琉球松の長テーブル席、右は窓に接したカウンター席
中央にある琉球松製のメインテーブルは5メートルほどの長さがある。シックで落ち着いた色調がコーヒーに合っている
注文カウンターの下部にも琉球石灰岩を使用。パターンの違う3種類をランダムにあしらっている
2階への階段

 2階は中央に長いソファ席があり、それを囲むようにテーブル席を配置している。海に面した全面ガラス張りの窓からは、東シナ海を一望できる。「スターバックス全店でもなかなかないロケーション」とのこと。テラス席は階段状のベンチとなっており、開放感いっぱいだ。

 海と反対側にはホテルなどがあるが、そちらに面した窓には、同じく琉球絣風デザインのコンクリートパネルが配され、外からの視界や日射を遮る役割も果たしている。

 また、「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」にはドライブスルーも設けており、地元の人はもちろん、レンタカーを使う観光客も気軽に立ち寄ってスターバックスのコーヒーを楽しめるようになっている。

2階は中央に長いソファ席があり、木製のテーブルと椅子を並べている
全面ガラス張りの窓から海を一望
テラス席は階段状になっている
テラス席からの眺望
対面の窓は外側に琉球絣をモチーフにしたコンクリートパネルを設置
2階にも入口があり、ホテルからも直接入店できるようになっている
「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」にはドライブスルーも設けている
ドライブスルーの受け渡し口
ドライブスルー受け渡し口の周辺には、後述する作品の写真が飾られている

「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」のコンセプトは「コーヒーゆんたく」。ゆんたくとは沖縄の方言で、「団らん」や「おしゃべり」という意味。店舗デザインを手がけたスターバックス コーヒージャパンの中川拓真氏は、「地元と店舗がつながり、みんなが集まっておしゃべりするイメージは、スターバックスのコンセプトにぴったり」と話していた。

 地元とつながるための取り組みは、1月までさかのぼる。地元住民や大学生ボランティア、本部町役場職員らとともに地元のビーチクリーンに参加。拾ったプラスチックゴミでアートを作るワークショップを行なった。工作に使えそうな素材は一つ一つつ手洗いして消毒。ワークショップには、地元の子供たちを中心に60名が参加し思い思いの作品を作り上げた。それらの作品は写真に収められ、店内の壁を飾るオリジナルアートになっている。

店舗スタッフもこの日に初めて見るという漂着ゴミを使ったオリジナルアート。ついにお披露目
子供たちが作った作品たちの写真を囲むようにプラスチックゴミで魚をかたどっている。「もとぶフローミー」と題された

「スターバックス コーヒー 沖縄本部町店」店長の金城貴大氏は、「ゴミが宝物になった」と感激しきり。アルバイトからスタートして10年間スターバックスで働いてきた金城氏は、「北部にもスターバックスが欲しいという声をずっと聞いてきた。それが実現してとてもうれしい。地元の方にとっては休まれる場所、観光客の方にとっては思い出の1ページになれる場所にしていきたい」と意気込みを語った。

 デザイナーの中川氏は、「地元と店舗がつながることが一番大切にしたいこと。地元の木材が使われていることで愛着を持ってもらえたらうれしい。オリジナルアートも、店のシンボルとして愛してもらえたら」と述べていた。

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 デザイナーの中川拓真氏(右)と店長の金城貴大氏(左)
コーヒーのテイスティングをしながらのリラックスした発表会だった