ニュース

三菱みなとみらい技術館がリニューアルオープン。MRJの実物大模型やフライトシミュレータなどを展示

2019年2月24日 リニューアルオープン

神奈川県横浜市西区にある「三菱みなとみらい技術館」

 三菱重工グループが運営する三菱みなとみらい技術館が、2月24日にリニューアルオープンした。

 同館は1994年6月に横浜で開設された科学技術館。三菱重工グループが手がける最先端の科学技術や製品を、実物、模型、映像、パネルなどさまざまな展示で分かりやすく紹介している。

 今回リニューアルしたのは「交通・輸送ゾーン」。2月22日、新展示空間「MHI FUTURE GATE(エムエイチアイ フューチャー ゲート)」を取材する機会を得たので、レポートする。

入り口の様子。入館料は大人500円、中高生300円、小学生200円
三菱みなとみらい技術館 館長 久保庭章夫氏

創業から未来までを一望する「MHIフューチャーゲート」

 従来「交通・輸送ゾーン」とされていた一角を「MHI FUTURE GATE」としてリニューアル。三菱重工グループの創業からの歴史、幅広い活動、そして未来までを一望・体感できるテーマ展示空間とした。

 同館は自由見学なのでどこからでも見学できるが、「同館の入り口」を強く意識。「三菱重工の活動の概要や歴史を知っていただきたい」という狙いがあるという。

 文字どおり扉をイメージした円形の「ウエルカムゲート」をくぐると、「フューチャーストリーム」と呼ばれる壁面で創業からの歴史を年表や模型、写真などで知ることができる。また、「テクノロジー&プロダクツ」として、「SPACE(宇宙)」「SKY(空)」「LAND(陸)」「SEA(海)」それぞれの領域で活躍する製品や技術などを模型やパネル展示で紹介している。

従来「交通・輸送ゾーン」があった一角を「MHI FUTURE GATE(エムエイチアイ フューチャー ゲート)」へとリニューアルした
文字どおり扉をイメージした「ウエルカムゲート」。イメージキャラクターの「テクノくん」が描かれており、撮影スポットとしての活用も意識して透明な椅子が置かれている
三菱重工グループの創業からの未来までの歴史を年表や模型で紹介する「フューチャーストリーム」
地球の映像に重ねて、子供たちのメッセージ(未来の地球はどうなってほしいか)、来館者の映像を表示する「チャレンジアース」
三菱重工造船所とみなとみらい21地区の歩みを紹介する「横浜と三菱重工グループ」。1922年(大正11年)、1956年(昭和31年)、2014年(平成26年)の同地区を航空写真で比較できる
「テクノロジー&プロダクツ」では、「SPACE(宇宙)」「SKY(空)」「LAND(陸)」「SEA(海)」それぞれの領域で活躍する製品や技術などを模型やパネル展示で紹介している
MHIフューチャーゲートのほかの展示

ロビーに9面パネルを設置、浦和レッズコーナーも

 今回のリニューアルに伴い、従来からある各テーマゾーンも整理され、それぞれ「陸」「海」「空」「宇宙」と、シンプルな名称に改められている。

 また、三菱重工がトップパートナーとなっている浦和レッドダイヤモンズの展示コーナーを新設。現在は一部準備中だが、今後選手のユニフォームの展示など、内容を充実させていくという。

 ロビーには新たに大型の9面パネルを設置。同社はこれまでもロケット打ち上げなどの際には2階部分に大型プロジェクタを使ったパブリックビューイングイベントを実施しているが、そういった用途への活用も予定しているという。

浦和レッズコーナーを新設。現在は一部準備中だが、近日中に選手のユニフォームを展示するなど、内容を充実させていくという
ロビーには新たに大型の9面パネルを設置した
ロケット打ち上げの際のパブリックビューイングイベントなどの実施が検討されている
大型プロジェクタの様子
館内には、親子で一緒にブロックで遊びながら物作りを体験できる「キッズグラウンド」もある
キッズグラウンド近くには蒸気機関車の模型などを展示している

陸ゾーン

 陸ゾーンは2階にある。風力、地熱、太陽光、原子力などさまざまな発電方法の特徴やそこに生かされる最新の技術、世界のエネルギー事情などについての展示が行なわれている。

陸ゾーンの展示

海ゾーン

 海ゾーンでは、6500mの深海まで潜水することができる世界最高水準の有人潜水調査船「しんかい6500」の実物大分解展示のほか、地球深部探査船「ちきゅう」の紹介、超深海での資源探索を体験できるシミュレータ「SUPER SHINKAI」など、海洋資源、海洋開発に関する展示を見ることができる。

海ゾーンの展示

空ゾーンの展示

 空ゾーンには、開発中の国産リージョナルジェット「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の実物大模型や、実際に装備されるシート、操縦を体験できるフライトシミュレータなどを展示している。

空ゾーンの展示

宇宙ゾーン

 国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の実物大模型で船内の様子を再現。ミッションスペシャリストが行なうロボットアーム操作を体験できるゲームも用意されている。

 また、三菱重工が開発した「H-IIA」「H-IIB」と開発中の「H3」ロケットの模型を展示。さらに「H-IIA」「H-IIB」に搭載されている「LE-7A」エンジンとその前身である「LE-7」の実物展示を見ることができる。

宇宙ゾーンの展示