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日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション

訪中日本人旅客の増加には「よいツアーを作ることが大事」と藤田副社長

2017年11月3日 開催

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション JALが大連線就航20周年を記念するパーティを開催した
JALが大連線就航20周年を記念するパーティを開催した

 JAL(日本航空)は11月3日、同社の大連線が就航20周年を迎えたことを記念して、中国・大連市内のホテルで祝賀パーティを開催した。会場には同社大連支店はもちろん、日系企業、大連市人民政府をはじめとする地元関係者など約200名が集まり、JAL大連支店のOB/OGも日本や中国各地から駆けつけた。

 なお、前日の11月2日には大連国際空港の搭乗ゲート前でセレモニーを実施しているが、その詳細は関連記事「デイリーで最新仕様の787-9型機(SS9II)が飛ぶJALの大連路線が20周年を迎える」をご覧いただきたい。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 会場前にはレッドカーペットと贈られた花が並ぶ
会場前にはレッドカーペットと贈られた花が並ぶ
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 日本のデスティネーションを紹介するJNTO(日本国家旅游局/日本政府観光局)のブースも
日本のデスティネーションを紹介するJNTO(日本国家旅游局/日本政府観光局)のブースも
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 約200人の関係者が日本と中国の各地から集まった
約200人の関係者が日本と中国の各地から集まった

 会の冒頭ではJAL 代表取締役 副社長 藤田直志氏が登壇し、2017年は日中国交正常化45周年、JALの大連就航20周年の節目であり、この20年で大連線を約200万人が利用したと説明。そして、藤田氏自身が和歌山県の高野山を最近訪問したことを紹介すると、「高野山は弘法大師・空海が開いた山ですが、空海は遣唐使として中国に渡り、密教を学び、これを体系化して日本に真言宗を広め、大切な心の文化として今に伝わっています。

 昔は遣唐使の船が大きな危険を冒して、中国から日本に文化を運んできました。今は飛行機が安全に両国をつなぎ、理解と友情、文化と経済の橋渡し役を担っています。今後も私たちは航空事業を通じて、日中両国の平和で豊かな未来をつなげていきたいと考えています」と述べ、さらに会場に集まったOB/OGにも謝意を伝えた。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 日本航空株式会社 代表取締役 副社長 藤田直志氏
日本航空株式会社 代表取締役 副社長 藤田直志氏

 続いて登壇した大連市人民政府 副市長の盧林氏は、藤田氏が大連支店のOB/OGに感謝を述べたことを挙げて、私からも感謝を伝えたいと述べ、「今でこそ大連に路線を開くのは簡単になったが、20年前は難しかったはず。この20年、大連路線は日中の人的交流、特に経済や観光などで重要な役割を果たしてきた。大連の経済発展や社会振興に尽力してきた皆さんにお礼を申し上げたい」と挨拶。盧林氏は、2016年に大連を訪れた観光客は104.4万人で、うち日本人は約30万人であったこと、大連からの訪日客は17万人以上であったことなどを説明した。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 大連市人民政府 副市長 盧林氏
大連市人民政府 副市長 盧林氏

 在瀋陽日本国総領事館 総領事 石塚英樹氏は、北京、上海に次いで中国3番目の都市として大連にJALが就航したことに触れて、「日本と大連の経済交流がいかに早くから始まっていたかが分かる」と指摘。多くの日本企業が大連で活動してこられたのは、大連市政府関係者の協力のおかげであると感謝を伝えた。また、現在大連の金州湾に新しい空港が建設されていることについては、多くの日本人も利用するはずで、空港までの交通アクセスにも取り組んでほしいと期待を伝えた。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 在瀋陽日本国総領事館 総領事 石塚英樹氏
在瀋陽日本国総領事館 総領事 石塚英樹氏

 遼寧省外事(僑務)辦公室 副主任の兪磊氏は、「遼寧省は日本との友好・交流事業を重視しており、省・市レベルの友好姉妹関係がこれまでに19も生まれている」と説明。すでに日本の半数以上の地域と交流のルートを築いており、相互の経済・文化・科学技術などで人的交流があり、目覚ましい成果を上げていると述べた。また、2016年の遼寧省と日本との貿易総額は127億米ドルに達したことを紹介した。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 遼寧省外事(僑務)辦公室 副主任 兪磊氏
遼寧省外事(僑務)辦公室 副主任 兪磊氏

 乾杯の音頭を取ったのは大連国際空港 総経理の楊加東氏で、会の途中には自らも黒帯の段位を持つJAL 執行役員 中国地区総代表の江利川宗光氏も加わって、横浜からこのために訪中した空手道場の面々による演武や、JAL大連支店スタッフによる感謝のダンスなどを披露。最後に江利川氏と大連支店 支店長の笹原信氏が参加者とOB/OGらに改めて感謝を述べて、パーティは閉幕した。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 乾杯の音頭は大連国際空港集団有限公司 総経理 楊加東氏
乾杯の音頭は大連国際空港集団有限公司 総経理 楊加東氏
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 日本航空株式会社 執行役員 中国地区総代表 江利川宗光氏が加わった空手の演武
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 日本航空株式会社 執行役員 中国地区総代表 江利川宗光氏が加わった空手の演武
日本航空株式会社 執行役員 中国地区総代表 江利川宗光氏が加わった空手の演武
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 蹴りを受けきる江利川氏
蹴りを受けきる江利川氏
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 大連支店スタッフによるダンスを披露
大連支店スタッフによるダンスを披露
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 閉幕の挨拶をする江利川氏
閉幕の挨拶をする江利川氏
日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション 日本航空株式会社 大連支店 支店長 笹原信氏が最後にもう一度乾杯の挨拶
日本航空株式会社 大連支店 支店長 笹原信氏が最後にもう一度乾杯の挨拶

 閉幕後、JAL 代表取締役 副社長の藤田氏がインタビューに応じた。この20年での大連の変化について、当時は日本からは7割、中国からは3割くらいの比率だったものが、現在は逆転するくらいに中国からの訪日旅客が増えていると前置きして、「今取り組まなければならないのは、日本人に中国に来てもらうこと」だという。旅行会社を交えて、中国の魅力をもう一度しっかり日本人に認識してもらう必要があり、そのための素材として中国には長い歴史があると指摘。大連なら半島先端の旅順、あるいは三国志など、火が付けば大きく盛り上がるはずと期待を込めた。事実、2016年は訪中日本人旅客が増加傾向にあったとのこと。「よいツアーを作ることが何より大事」と強調した。

 最新仕様のボーイング 787-9型機(SS9II)をデイリーで投入していることについては、「個人客が増えていることもあって、現地に到着してからの過ごし方も含めて、価格志向ではなくプレミアムなものを求める層が増えつつある。最新機材に搭乗することで日本航空によいイメージを持ってもらって、日本から乗り継いでヨーロッパやアメリカに日本航空で行くというお客さまも出てきているので、大事にしたい」とした。

日本と中国各地からOB/OGも駆けつけたJAL大連線20周年レセプション