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東京ディズニーランドで「大規模開発 起工式」を実施。2020年春オープン予定の新エリアの要素も発表

「美女と野獣」や「ベイマックス」のアトラクションなど

2017年4月5日 起工

起工式に参加したミッキーマウスとミニーマウス

 オリエンタルランドは4月5日に東京ディズニーリゾートの東京ディズニーランド新エリア開発予定地で工事の着工を記念し、「東京ディズニーランド大規模開発 起工式」を実施した。会場には同社代表取締役会長(兼)CEOの加賀見俊夫氏、代表取締役社長(兼)COOの上西京一郎氏らが出席。ミッキーマウスたちもお祝いに駆けつけ、工事が無事に進み、新エリアがたくさんのゲストの笑顔であふれることを願った。

2020年春に向け新たな夢が始動。ミッキーマウスたちもセレモニーに登場

セレモニーの司会を務めた東京ディズニーリゾート・アンバサダー福本望氏
オリエンタルランド 代表取締役社長(兼)COOの上西京一郎氏
ウォルト・ディズニー・パーク&リゾート プレジデント/マネージング・ディレクター,アジア ビル・アーネスト氏

 東京ディズニーランド新エリア開発予定地で行なわれた「東京ディズニーランド大規模開発 起工式」。司会の東京ディズニーリゾート・アンバサダー福本望氏が冒頭で、ディズニー映画「美女と野獣」の世界を体験できる新エリアや、ライブエンターテイメントシアターをはじめとする2020年春にオープンする大規模開発エリアの着工を祝して、セレモニーを行なうことを伝えた。

 セレモニーでは、まずはじめに上西京一郎氏がステージに。今回の大規模開発に対し、高い満足度を伴った3000万人レベルのゲストを恒常的に迎えることができるようにプロジェクトを進めてきたことを説明。2017年5月12日には東京ディズニーシーに「ニモ&フレンズ・シーライダー」がオープン、そして2018年は東京ディズニーランドが開園35周年に。さらに2019年には東京ディズニーシーに大型アトラクション「ソアリン(仮称)」の導入、そして2020年春に新エリアが誕生と、「東京ディズニーリゾートが新たな夢へと向け動き出し、ゲストの皆さまにたくさんの笑顔とハピネスをお届けできると確信している」と挨拶した。

 今回のプロジェクトは東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの2パークが開園して以来最大規模の750億円レベルの投資。新エリアのファンタジーランドには、ディズニー映画「美女と野獣」の約30mの野獣の城や映画の名シーンを巡るロマンティックなアトラクション。そして東京ディズニーランド初の屋内型シアター。さらにトゥモローランドにはディズニー映画「ベイマックス」をテーマにしたアトラクション、トゥーンタウンにはミニーマウスとのグリーティング施設などが新規オープンすることを紹介。まさに新しい夢へとリゾート全体が動き出していることを強調した。

 そして「“テーマパークは永遠に完成しない”というように、我々の挑戦に限界や完成形はございません。東京ディズニーリゾートは、世界で唯一の魅力に満ちあふれた場所を目指し、これまで以上に夢や感動、一つでも多くの笑顔を生み出し続けてまいります。これからの東京ディズニーリゾートのさらなる成長と進化にご期待ください」と挨拶を締めた。

 続いて、ウォルト・ディズニー・パーク&リゾート プレジデント/マネージング・ディレクター, アジア ビル・アーネスト氏がステージに。「東京ディズニーリゾートの節目のお祝いができることを光栄に思います」とお祝いの言葉を贈るとともに、「皆さまの力強い協力と当リゾートへの献身により、30年間以上に渡り、ゲストの皆さまが夢のような瞬間と一生に残る思い出を作ってきました。

 本日の起工式は当リゾートとゲストの皆さまにとって心が踊る次のショーへの幕開けです。東京ディズニーリゾートで開始する工事により、ゲストの皆さまはお気に入りの物語に命が宿るのを目にします。大好きなキャラクターたちと出会い、新しい世界を体験する機会がさらに増えるでしょう。それを可能にするのがディズニーのストーリーテリングの手法なのです。今回の拡張により、世界有数の人気旅行先としての東京ディズニーリゾートの地位がさらに確かなものとなると確信しています」と新エリアへの期待の高さがうかがえるスピーチを行なった。

 着工の宣言では、夢の幕開けを一緒に手伝いたいとミッキーマウスとミニーマウスが起工式の会場に登場。加賀見俊夫氏、上西京一郎氏、ビル・アーネスト氏とともに東京ディズニーランド大規模開発の全容が描かれたイメージ画のアンベールを行なった。ディズニー映画「美女と野獣」の楽曲「Be Our Guest」のサウンドともに紙吹雪も美しく舞い上がり、新たな夢へ向かってのスタートを祝福した。

ミッキーマウス、ミニーマウスと一緒にアンベール。完成イメージ画がお披露目された
左より、ミニーマウス、ウォルト・ディズニー・パーク&リゾート プレジデント/マネージング・ディレクター,アジア ビル・アーネスト氏、株式会社オリエンタルランド 代表取締役会長(兼)CEOの加賀見俊夫氏、同 代表取締役社長(兼)COOの上西京一郎氏、ミッキーマウス
ミニーマウスとミッキーマウスもお祝いに駆けつけた
設計や施行を担当する大成建設株式会社 代表取締役会長の山内隆司氏、川崎重工業株式会社 代表取締役社長 金花芳則氏も記念撮影に参加した

 なお、起工式後のインタビューで上西京一郎氏は、2016年度の入園者数は2015年度に比べると減少傾向にあったが、同社としては4年連続で3000万人ものゲストが来園した部分に注目。10年近く年月をかけて当初は満足度の高い3000万人のゲストを迎えていくことを目標としていたことを挙げ、今回のプロジェクトをしっかり完成させることでゲストの満足度を確実に上げ、リピーターを増やすための力にしていきたいと語った。

 チケット価格に対しては、同社自身がパークの価値が上がったと確信できたタイミングと、来園者の価格に対しての受け入れ具合を調査し、適宜決定していくと話した。

 なお、大規模開発エリアがオープンする2020年には、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される。リゾートを訪れるゲストが増えることも踏まえ、今後キャスト育成において語学を学ぶ機会の提供などパーク内での対策を、すでに一部実行し、今後も導入予定であることを紹介した。

会場では、新エリア完成の模型を展示。初公開のショップや街並のイメージ画もお披露目

 起工式の会場には約4万7000m2(約4.7ヘクタール)の場所に新たに誕生するエリアの全体模型を特別展示。建物の配置や形状をはじめ、今までヴェールに包まれていたエリアの全貌が分かるようになっていた。

会場に展示された全体イメージの模型

 ファンタジーランドの「美女と野獣エリア(仮称)」は1月11日にクローズした「グランドサーキット・レースウェイ」跡地周辺をメインに。そして10月10日にクローズ予定の「スタージェット」「ライトバイト・サテライト」「ソーラー・レイズ・ライトサプライ」周辺に「『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション(名称未定)」や、今回新たに発表された「ポップコーンの専門ショップ(名称未定)」がオープンするなど、現在のパークと未来のパークのイメージを模型がつないた。

 また、トゥーンタウンのエントランスも変化。現在は曲線と鮮やかなカラーがポイントの大きな屋根だが、“TOONTOWN”と描かれた看板が、ミニーマウスに会える「新キャラクターグリーティング施設(名称未定)」の近くに設置されているのが分かる。

俯瞰して上から見たイメージ。現在のパークと未来のパークのイメージが掴みやすい

 2020年春にオープンが予定されているアトラクション、グリーティング施設、ショップ、レストランは以下のとおり。

 ファンタジーランドの「美女と野獣エリア(仮称)」はディズニー映画「美女と野獣」の世界を体感できるエリア。野獣の住む城やベルたちの住む村などがある。お城には日本オリジナルの大型アトラクションを導入。村にはショップやレストランがオープンする。

ベルたちが住む村の街並みを再現。まるで物語の世界のなかへ入ったような感覚に

「大型アトラクション(名称未定)」

 ディズニー映画「美女と野獣」の名曲に合わせて動くライドに乗り込み、ルミエールやチップなどのおなじみのキャラクターたちとの晩餐会のシーンなどを楽しめる。また野獣とベルのロマンティックな世界も広がる。ライドタイプ。体験時間約8分。投資額約320億円予定。

新アトラクションの外観と体験シーン。高さ約30mの野獣の城で物語がスタートする

「ショップ(名称未定)」

 ディズニー映画「美女と野獣」に登場するシーンや名曲をイメージしたショップ。古い本が並べられたベルが通うお店をイメージするなど「ベル・ビレッジ(ベルの住む村)」の商人らの個性を反映。趣の異なる3つのショップで構成している。

「ショップ(名称未定)」では「ベル・ビレッジ(ベルの住む村)」の住人のような気分に

「レストラン(名称未定)」

 映画に登場するキャラクター、ガストンがゲストをもてなす素朴な酒場をイメージしたカウンターサービスレストラン。座席は約200席を予定。

ヴィランズのガストンがもてなしてくれる酒場をイメージした「レストラン(名称未定)」

「ライブエンターテイメントシアター(名称未定)」

 ライブエンターテイメントが繰り広げられる東京ディズニーランド初の屋内型シアター。ファンタジーランドに誕生。ディズニーキャラクターたちによる東京ディズニーランドオリジナルのショーが楽しめる。クラシックなディズニー映画に登場する印象的な森をイメージしたシアター。内装は木調で温かみを感じる雰囲気。定員約1500名。投資額約170億円予定。

クラシックなディズニー作品をはじめ物語では重要な役割を持つ森をイメージ
内装は木調でゆったりと落ち着いている

 トゥモローランドにはディズニー映画「ベイマックス」をテーマにしたアトラクションや、東京ディズニーリゾート初のポップコーン専門店が登場。お気に入りのフレーバーとの出会いが待っている!?

「『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション(名称未定)」

 ベイマックスが見守るなかで軽快なサウンドに合わせて予想不可能な動きをするライドに乗り込み、ゲストそれぞれの“ケア・ロボット”と一緒に楽しい時間を過ごせる、ライドタイプのアトラクション。体験時間約1分30秒。投資額約60億円予定。

「『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション(名称未定)」。乗ればきっとケアしてもらえるはず

「ポップコーンの専門ショップ(名称未定)」

 東京ディズニーリゾートで初めてのポップコーン専門店。ずらりと並んだポップコーンバケットとお気に入りのフレーバーとの組み合わせを楽しめる。

「ポップコーンの専門ショップ(名称未定)」の外観。場所は「『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション(名称未定)」のお隣

「新キャラクターグリーティング施設(名称未定)」

 トゥーンタウンには、東京ディズニーランド初のミニーマウスとグリーティングが楽しめる新施設がオープン。ファッションデザイナーである彼女のスタジオにゲストが訪問。デザインした愉快に洋服が作られる様子や、おかしな仕事道具を見たり触れたりしながらフォトスタジオへ。スタジオに着いたら、モデル気分で一緒に素敵な1枚を! 投資額約20億円予定。

「新キャラクターグリーティング施設(名称未定)」の外観と体験シーン

 会場には上記の新アトラクションやショップ、レストランのイメージ画を展示。同時に建設予定地もお披露目され、3年後にこの場所に誕生する新エリアとゲストを笑顔にする魔法の一部を一足早く見ることができた。次にこの場所に訪れることができるのは完成後の2020年春。

 2017年、2018年、2019年と新規アトラクションやイベントの開催が予定されている東京ディズニーリゾートでは、現在スペシャルイベント「ディズニー・イースター」を開催中。その様子も「“うさたま”が東京ディズニーランドで大騒ぎ!?『ディズニー・イースター』がスタート」「イースターモチーフの美味しいメニューが勢揃い! ディズニーホテルの『ディズニー・イースター』」などの記事でお伝えしている。3年後の新エリアオープンに想いを馳せながら、春の訪れをパークで感じてみては。

会場では、模型を中心にイメージ画も展示
建設予定地の現在の様子。3年後にはまったく異なる風景に