旅レポ
最新の食とショーで満喫する「ラスベガスの今」。Vdara Hotel&Spaで高級スパ「ESPA」を初体験
2018年12月7日 00:00
ラスベガスといえば、どういったイメージを浮かべるでしょうか。おそらく、まだ多くの人が“ギャンブルの街”をイメージするのではないでしょうか。確かに、ラスベガスがカジノとともに発展してきた街というのは間違いないでしょう。しかし現在のラスベガスは、エンタテイメントや食、観光、コンベンションなど、カジノに頼らない街へと変貌を遂げつつあるのです。
筆者は、コンベンション取材で20年近く毎年ラスベガスを訪れていますが、確かに近年のラスベガスの変貌を実感しています。ただ、仕事で訪れているため、なかなかその中身に触れられずにいました。そんななか、ラスベガス観光局主催のプレスツアーに参加してきたので、実際に筆者が触れてきた「ラスベガスの今」を紹介していきたいと思います。
第1回目の今回は、ツアーで宿泊したラスベガスのホテルを紹介します。
カジノがなく静かな雰囲気の長期滞在型ホテル「Vdara Hotel&Spa」
今回のツアーで最初に宿泊したホテルは、「Vdara Hotel&Spa」です。ラスベガスを中心として全世界でホテルやIR(統合型リゾート)施設を運営しているMGM Resorts Internationalが運営する、ラスベガスでも比較的新しいホテルです。
ラスベガスのホテルといえば、きらびやかなネオンや、度肝を抜くようなアトラクション、特定のテーマに沿った外観など、エンタテイメント性に富んだホテルを真っ先に思い浮かべます。実際にVdara Hotel&Spaも、そういったホテルに囲まれています。しかしVdara Hotel&Spaは、そういったいわゆるラスベガスらしいホテルとは一線を画す存在だったりします。
まず、ホテルのエントランスをくぐって最初に感じたのが、非常に静かで落ち着ついた印象のホテルだなあ、というものでした。ラスベガスのホテルの多くは、エントランスをくぐるとすぐにカジノが広がっていて、かなり騒がしいのです。しかし、Vdara Hotel&Spaにはカジノがありません。そのため、エントランスをくぐっても静かで落ち着いた印象だったのです。
近年、ラスベガスでもカジノを併設しないホテルが増えています。カジノ目当てではなくラスベガスを訪れる人が増えているため、静かな雰囲気で滞在できるカジノのないホテルの注目度が高まっていることがその要因だそうです。そして、近年のラスベガスで中心地的な存在となっている「シティ・センター」と呼ばれる地区に位置するVdara Hotel&Spaは、特に注目を集める存在なのだそうです。
そんなVdara Hotel&Spaは、客室もほかのラスベガスのホテルとは大きく異なる特徴があります。その1つが、全室にキッチンとダイニングルームを備えているという点です。実際に部屋のドアを開けると、まずそのキッチンとダイニングルームが目に飛び込んできます。調理スペースに加えて、電子レンジや冷蔵庫も用意されているので、ちょっとした調理なども可能です。一般的なラスベガスのカジノホテルでは、キッチンやダイニングルームはもちろん、冷蔵庫すらない場合もあるので、そういった意味でも非常にめずらしい存在と言えるでしょう。
今回宿泊した部屋は「Studio Fountain View Suite」という名前の客室でした。Vdara Hotel&Spaの隣には、音楽に合わせて“踊る”噴水で日本でもおなじみの、同じ系列のリゾートホテル「Bellagio Las Vegas」がありますが、そのBellagioの噴水を部屋から楽しめることが特徴の客室です。Bellagio側の壁は一面がガラス窓になっていて、Bellagioの噴水はもちろん、夜はラスベガスのきらびやかな景色も楽しめます。ブラインドは電動なので開閉も楽に行なえます。
メインルームはスタジオタイプの広々とした空間となっていて、リビングスペースとベッドスペースが大型のラックでセパレートされています。リビングスペースにはソファとテーブル、50インチの大型テレビが、ベッドスペースにはキングサイズのベッドと、こちらにも50インチの大型テレビが設置されています。部屋中央のラックにはちょっとしたデスクスペースもありますので、ノートPCなどの利用も問題ありません。
そして、広々としたバスルームも大きな特徴です。何よりうれしいのが、独立したシャワーブースに加えて、深々としたバスタブが用意されている点です。ラスベガスに限らず、アメリカのホテルではバスタブがなかったり、あったとしても浅くてお湯に浸かれないことが多いのですが、これなら日本からの長旅の疲れもゆっくり癒やせるでしょう。
このようにVdara Hotel&Spaは、静かな環境でゆったり過ごせます。実際に今回の滞在でも非常にリラックスできました。ラスベガスを楽しみたいけどカジノにはあまり興味がないという人にとって、かなり魅力的なホテルと言えるでしょう。
スパで長旅の疲れを癒す
Vdara Hotel&Spaのもう1つの魅力が、その名前にもあるスパ、「ESPA at Vdara」です。
ラスベガスのホテルには、スパを併設するところも多いですが、Vdara Hotel&Spaのスパは、イギリスの最高級スパとして知られているESPAということで、非常に贅沢な空間となっている点が大きな特徴です。エントランスは明るく、カウンターの奥には滝が流れていて、清潔感あふれるとてもゴージャスな雰囲気となっています。施設としては、ジャグジーやパウダールーム、ハーブティなどを楽しめるティーコーナー、フィットネスルームなどを用意しています。また、エントランスではESPAブランドの化粧品を中心としたグッズも販売しています。
ESPA at Vdaraでは、スパの醍醐味とも言えるボディトリートメントをはじめ、フェイシャルケア、マッサージ、メイクアップ、ネイルケアなど、さまざまなサービスが提供されています。そのなかから今回は、80分のボディトリートメントを体験しました。
実は筆者は、今回のESPA at Vdaraが人生初のスパ体験でした。おそらく、ESPA at Vdaraはラスベガスのスパのなかでも特に高級な部類に入るのではないかと思いますが、初体験ということもあって、エントランスを入って、パウダールームやジャグジーなどの豪華で充実した設備にかなり驚かされました。
まずはジャグジーで身体を温めます。心地よいバブルのはじけるジャクジーに浸かっているだけでも、長時間のフライトの疲れが抜けていきます。そして、しばらくすると係員が迎えに来てくれて、控え室へ移動。そちらでハーブティを楽しんでいると、フルボディケアを担当する施術士が現われて、施術室へと案内されました。
施術室はもちろん個室ですので、他人の目を気にする必要はありません。やや薄暗い施術室は、癒やしのミュージックが流れていて、雰囲気抜群です。ただ、初めての体験だったこともあって、内心はどうすればよいのか分からずドキドキだったのも事実です。それでも、正直に今回が人生初めてのスパということや、よく分からないということも正直に話したこともあってか、施術士が施術の内容や、どうすればよいのかも分かりやすく説明してくれたので、かなり安心できました。フルボディケアということで、オイルを使うかどうかや、使うならどういったオイルがよいかも聞かれたのですが、その辺りはすべて施術士の見立てにお任せすることにしました。
内容については、今回が初めてということもあって、比較ができないのが残念ですが、施術中は、とにかく全身を優しくマッサージしてもらっているかのような印象で、とても気持ちよく過ごせました。台湾などで足裏マッサージを体験したことはありますが、そちらとはまったくといっていいほどの、強すぎず弱すぎず、ちょうどよい力加減でのトリートメントの心地よさは、確かにはまってしまう人が多いのも納得です。心身ともにリフレッシュできるというのは、こういうことを指すんだろうな、と感じつつ、あっという間に80分が過ぎたのでした。最後に施術士に「肌のコンディションは最高でしたよ」と言われたのがかなりうれしかったです。
ちなみに、今回体験した80分のボディトリートメントの料金は、平日(月~木曜)が250ドル(約2万8750円、1ドル=約115円換算)、週末(金~日曜)が270ドル(約3万1000円、いずれも税・サービス料別)です。高級スパということでなかなかの料金ですが、その内容からすると納得です。スパ好きはもちろん、日本からの長旅を経てチェックインした直後のリフレッシュに、特にお勧めしたいです。