ニュース
ブランドUSA、旅行業界向け「ブランドUSA セールス・ミッション 2018 セミナー」実施。前年比ほぼ倍の企業・団体がプレゼン
2018年7月26日 00:00
- 2018年7月10日 実施
アメリカ合衆国公式観光促進団体のブランドUSAは7月10日、日本の旅行会社向けのセミナーイベント「ブランドUSA セールス・ミッション 2018 セミナー」を開催した。アメリカ各地の観光局やサプライヤが現地の最新情報を届けることで、旅行会社が今後のツアー商品の開発に役立つような内容になっている。2018年のプレゼンテーションは前年の11社から大幅に増え、21の政府団体や企業が行なった。それぞれをダイジェストでレポートしよう。
セミナーの冒頭では、ブランドUSA グローバルトレード開発担当 シニア・マネージャーのスザンナ・シェパード氏が次のように解説をした。「ブランドUSAでは旅行業界の方々の販促のお手伝いをするさまざまな施策をご用意しております。
1つ目は旅行業界向けのオンラインツールサイトを開設しました。こちらではモデル日程や画像などを用意していますので、旅行商品の造成のお手伝いができるようになっています。
2つ目は、劇場で公開できる映画『America’s musical Journey』をオリジナルコンテンツとして製作しました。こちらはアメリカの音楽文化に基づいた作品になっています。
3つ目は旅の動画コンテンツを集約したTVチャンネル『Go USA』をローンチしました。これからのプレゼンテーションが皆さまにとって有益になることを願っております」と話した。
アラモレンタカー
アラモレンタカーはアメリカで最大のレンタカー会社グループ「エンタープライズホールディングス」に属する会社であり、顧客満足度でも6年連続で上位にランクインしている。
大きな特徴は、予約した車種グループ内であれば駐車場で乗りたいクルマを自ら選べるシステム。例えば、クルマの色や内装などを自分で選んでチョイスできる。ほかでは、空港周辺の営業所には自動チェックインシステムが導入されており、レンタルする際に日本語で案内表示される機械で受付を行なえるので英会話が苦手な人でも安心だ。こちらのシステムは事前に住所や免許証番号をオンライン登録することもできるので、待ち時間の短縮にも役立つ。
シカゴ観光局
シカゴはアメリカ中西部・イリノイ州のミシガン湖畔にある大都市であり、日本からは1日に5便(JAL/日本航空、ANA/全日本空輸、アメリカン航空、ユナイテッド航空)が運航されている。所要時間は直行便で11時間半~12時間ほど。
ビジネスの街として知られているが、観光スポットも豊富であり、芸術、建築、エンタテイメントの見どころも数多い。芸術では有名なシカゴ美術館、建築ではフランク・ロイド・ライトの建築物や高層ビル、エンタテイメントではシカゴ劇場やシカゴ交響楽団のホームであるシカゴシンフォニーホールがとても人気がある。ちなみに、ルート66の始点はシカゴ美術館近くにあり、こちらは撮影スポットとして知られているそうだ。
シルク・ドゥ・ソレイユ
シルク・ドゥ・ソレイユ・エンタテインメント・グループは1984年に設立され、美しいサーカスで多くの観客を楽しませてきた。現在までに60カ国450都市で公演され、1億9000万人を動員している。ラスベガスにおいては、8つの作品が常時上演されている。
1番人気の作品は「オー」で、オリンピックレベルのアクターたちによって演じられる。「ミステア」もアクロバティックなショーであり、ファミリーに人気の作品となっている。一方で「ズーマニティ」は18歳以上に向けた作品となっており、ヒューマニティをテーマにしている。ほか、ミュージックに特徴のある「マイケル・ジャクソン ONE」などもある。
新たな試みとしては、VIPツアーを開始。これは舞台裏を見学できたり、アーティストと食事ができるといった内容になっている。
ザ・グランド・ホテルサニーベイル&ザ・クパチーノ・ホテル
この2つのホテルはシリコンバレーの中心地に位置し、トリップアドバイザーにおいてそれぞれ高評価を得ている。ザ・クパチーノ・ホテルはビジネス向けとなっており、Apple本社の目の前という好立地を活かして国際会議、企業内研修を目的とした利用も多い。客室はスイートを含めて128室が用意されている。
一方のザ・グランド・ホテルサニーベイルはGoogle本社の隣に立地。こちらも立地を活かしてセミナー開催などに向いている。部屋数はスイートやヴィラを含めて104室となっているが、現在51室を増築中であり、利用客の伸びに今後も対応していくとのことだ。
グレープバイン観光コンベンションビューロー
グレープバインはテキサス州のダラスとフォートワースの間にあり、日本からダラス・フォートワース国際空港までJALとアメリカン航空の直行便が運航されている。観光地としても人気であり、市内には20のホテルと200以上のレストランがある。
ダウンタウンは古い西部劇を思わせる歴史的な建物が残っており、さまざまなショップやアートギャラリーも多く、楽しく街を歩くことができる。市内では世界的に有名なお祭りやイベントも開催され、毎年多くの人が訪れているとのこと。郊外にはワイナリーも多く、見学や試飲も人気のツアーとなっている。
イリノイ・グレート・リバー・ロード観光局
イリノイ・グレート・リバー・ロードは、アメリカ中部を縦断するミシシッピ川沿いの国定景観道路。ミネソタ州北部からメキシコ湾まで続く長大な道路となっており、ミネソタ州、ウィスコンシン州、アイオワ州、イリノイ州、ミズーリ州、ケンタッキー州、テネシー州、アーカンソー州、ミシシッピ州、ルイジアナ州を縦断している。
ミシシッピ川沿いは美しい景観だけでなく、アメリカの歴史や文化、産業と深く関わる観光ポイントが数多くある。そのなかの1つであるガリーナは、シカゴからクルマで約2時間半の場所にある人気の旅行先。ライムストーンとレンガ造りの街並みは建物の85%が歴史指定登録されており、訪れる人を魅了している。また、エイブラハム・リンカーン(第16代大統領)、ユリシーズ・グラント(第18代大統領)などを輩出した街としても知られている。
ラスベガス観光局
ラスベガスは世界的な観光地であり、2017年の訪問者数は4220万人となっている。大多数は観光客であるが、そのうちコンベンションで利用している人も640万人ほどおり、ビジネス目的の渡航先としても有名である。他国からは、カナダ、イギリス、オーストラリアからの来訪が多く、4番目に日本となっており、アジアのなかでは一番多く渡航している。
これだけの来訪者数を受け入れるために、ラスベガスは約15万のホテル客室を用意しているが、特筆すべきは客室の稼働率にある。アメリカ全体では65.9%だが、ラスベガスは88.6%と非常に高い。理由としては、平均客室単価が129ドル(約1万4800円、1ドル=約115円換算)で、ニューヨークの256ドル(約2万9400円)と比べてお手ごろになっており、そのあたりからも人気が高いとしている。
訪問者数はさらに増加傾向であり、2018年度は1.2%増を見込んでいる。現在、新しいホテルの建設やリニューアルが進んでおり、2019年には7368室を新たに供給する予定だ。
そのほか、ラスベガスをホームとするベガス・ゴールデンナイツ(NHL)を発足させ、アメリカンフットボールのオークランド・レイダースが近いうちに移転してくるなど、スポーツを新たなアクティビティとして、さらなる観光の発展が期待されている。
マサチューセッツ州観光局
マサチューセッツ州はアメリカ北東部に位置し、州都はボストン。ニューイングランド6州(メーン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州)のなかでも中心的存在であり、とくにボストンはアメリカの古都といわれり、さまざまな発祥の地として有名だ。アメリカ最初の大学であるハーバード大学、最初の公園であるボストンコモン、バスケットボールの発祥地などがある。ベースボールの人気チームであるボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイパークは最古の球場でもある。
自然にも恵まれており、四季折々の景色は美しく、紅葉時期には観光客も多く訪れる。また、海に面していることからもロブスターやクラムチャウダーといったシーフードも有名だ。
マーベリック・ヘリコプター&エアラインズ
マーベリック・ヘリコプター&エアラインズは、観光向けのヘリコプターで観光地を巡るツアーを提供している。ツアーを提供しているのは、グランドキャニオン、ハワイのマウイ島にカウアイ島、それとラスベガスだ。どのツアーもクルージングの時間やコースが何種類か設定されており、目的や費用に合わせて選ぶことができる。
例えば、カウアイ島なら島の中心まで行って戻ってくる25分のツアーと、島の南から北まで縦断して戻ってくる50分のツアーが設定されている。どれも上空から景勝地を眺めることができ、絶景を満喫できるサービスになっている。
フィラデルフィア観光局
フィラデルフィアはアメリカ東部に位置し、歴史ある街として知られている。ユネスコ世界遺産である独立記念館と自由の鐘がとくに有名だ。芸術と文化の街としても知られ、世界最大規模の後期印象派作品を収蔵する「バーンズ・コレクション」なども見どころとなっている。
センター・シティ地区には4000以上の壁画が描かれており、作品を巡るウォーキングツアーも人気のアクティビティになっている。センター・シティには1000軒以上の飲食店もあり、グルメを楽しむにも最適としている。
タックスフリー・ショッピング・テキサス
タックスフリー・ショッピングとは、テキサス州で買い物をした際に登録申請をすることで税金の還付を受けられるものだ。まずは、テキサス州の対象店舗6500店で買い物をし、還付申請書と購入した商品、オリジナルのレシート、パスポートおよびビザを用意して申請する。認可されれば、手数料を差し引いた還付金が現金や小切手、PayPalで受け取ることができる。申請窓口はダラス・フォトワース国際空港、ガレリアやハイランドパークといった主要なショッピングセンターの中にあり、テキサス州内に17カ所用意されている。
ツアーアメリカ
ツアーアメリカは1997年に設立されたツアー会社であり、グループやビジネス、教育旅行などのサービスを提供している。なかでもMICEマーケットに強く、日本を含めて中国やシンガポール、タイやマレーシアなど、アジアの広い地域において営業実績を持つ。
MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行なう報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行なう国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を取ったものであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称として使われている。本社はロサンゼルスにあり、東京にも営業所がある。
ネバダ州観光局
ネバダ州は世界的な観光都市であるラスベガスを擁することで有名だがそれだけではない。アメリカで7番目に広く、6つの地域に分けられる地理的特徴は多くの景勝地を持つ。乾燥した岩山のエリアがあれば、ウインタースポーツが楽しめる雪山もある。また、美しい湖や川も多く存在する。ゴルフコースも100以上あり、ゴルファーにとっても楽しめる場所になっている。
都市部のラスベガスでは、華やかなショーにスポーツイベントや音楽イベント、ショッピングに食事など、いくつもの楽しみがある。ネバダ州は自然から都会まで、さまざまな観光が楽しめる場所でもある。
オレゴン州観光局
オレゴン州は、北はワシントン州、南はカリフォルニア州に接した西海岸に位置する自然豊かな場所。アメリカのなかでは10番目の面積を持ち、東西は約640km、南北は約580kmの広さになる。州都はセーラムであるが、ポートランドが大きな都市として有名。そのポートランドは北海道の道央部と同じ緯度にあり、平均気温は夏が19℃、冬が5℃と過ごしやすい気候になっている。オレゴン州は気候や地形によって7つの地域に分けられており、それぞれ特徴のあるエリアとなっているそうだ。
そのほかのポイントとしては、消費税がかからないことが挙げられる。アメリカのなかでも消費税がかからない州は数少なく、ショッピングに適したエリアであることも紹介された。ポートランドはアメリカのなかでもっとも住みたい都市としても人気であるそうだ。観光地としては、ポートランドから東に約50kmのコロンビア渓谷、さらに東のマウント・フッドなどが紹介された。
テュアラティン・バレー・ワシントン郡観光局
テュアラティン・バレーはポートランドの西に位置するエリアであり、ワインの産地としても有名である。ワイナリーや果樹園、農場やゴルフコースなど、美しい景観が訪れる人を魅了する。
エリア内には55のホテルがあり、ポートランド市内と比較すると4割ほど費用を抑えることができるので、滞在するにも最適としている。ポートランドからはクルマで簡単に移動できる距離であり、組み合わせて観光するにも便利な場所であるとのことだ。
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド
ロサンゼルスのダウンタウンからクルマで約15~20分ほどの距離にあり、アクセスしやすい場所である。新しいアトラクションを近年も次々にオープンしており、最近の大きなアトラクションで人気のあるものとしては2016年にオープンした「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」がある。同じく2016年にオープンした「ザ・ウォーキング・デッド」は日本にはないのでお勧めとのことだ。
数あるアトラクションのなかでも一番人気があるのはスタジオ・ツアーであり、映画製作スタジオの舞台裏を体験できるようになっている。もっとも新しいアトラクションは6月にオープンした「カンフーパンダ - エンペラーズ・クエスト」で、非常に立体感のある映像が楽しめるそうだ。
カリフォルニア観光局
カリフォルニア州は日本からの観光先としてもポピュラーであり、2017年は55万9000人が訪れている。2016年は54万8000人なので微増となっている。内訳はレジャーでの訪問が56%であり、そのうち子供連れのファミリー旅行が14%を占めている。
最新情報としては、ミシュランガイドに掲載されている3つ星レストランが7軒になるなど、サンフランシスコが全米でナンバーワンの美食の街になっている。
2つ目はヨセミテ国立公園の園内や道路状況を紹介。冬の間は閉鎖されていたグレーシャーポイント・ロードやタイオガ・ロードがオープン。11月末まで期間限定で絶景が楽しめるそうだ。そして、500本以上のジャイアントセコイアが林立するマリポサグローブが6月15日より再開された。ジャイアントセコイアを守るための大規模な改修整備工事や駐車場、ハイキングトレイル、ボードウォークなどの整備が行なわれた。
3つ目はロサンゼルスの新しいホテルとして、ノマド・ロサンゼルス、ザ・ゴッドフリー・ホテルの開業が紹介された。
フロリダ州観光局
フロリダはアメリカでもっとも人気のある観光地として有名であり、オーランドにはユニバーサル・スタジオやウォルト ディズニーワールドなど、大人気のテーマパークもある。2017年に訪れた人は1億1000万人を超え、そのうちアメリカ国内からの旅行者が1億人を数えるなど、国内の人気リゾート地として知られている。
美しいビーチは数多く、フロリダ州には総延長で825マイルに及ぶ砂浜があり、マリンスポーツを楽しむ光景が各所で見られる。沿岸にはイルカも多く生息しており、一緒に泳ぐことも可能である。ほかでは豊かな自然を利用したゴルフも人気であり、1200のゴルフコースが営業している。また、3万8000軒以上のレストランがあり、さまざまな料理を楽しめることも魅力の1つであると紹介された。
シアトル・ワシントン州観光事務所
シアトルはアメリカ本土のなかで、もっとも日本に近い都市といわれており、緑と水に囲まれているので都会と自然の両方を楽しむことができる。生活水準も高いので治安もよく、観光以外でも留学で訪れる人も多くいる。また、グローバル企業も多く、見学や訪問などの視察旅行も多いそうだ。有名な企業としては、マイクロソフト、アマゾン、コストコ、スターバックスコーヒー、ボーイングと名だたる企業が本社を置いている。
そのほかの見どころとしては、市民の台所としてにぎわうパイク・プレイス・マーケットがある。こちらは100年以上続く全米最古の市場であり、毎日オープンしている。