旅レポ
ラスベガスではカジュアルな食も映(ば)える!
2019年3月30日 00:00
前回まで、ラスベガスでの豪華なディナーやアート、自然などのアクティビティを紹介してきました。
近年のラスベガスの魅力となっているのが有名シェフのレストランですが、それだけでなく“映える”カジュアルな食を楽しめるのもラスベガスの特色です。今回は、そういったカジュアルな食を中心に紹介したいと思います。
ド派手なシェイクとグルメバーガーが魅力の「Holsteins」
最近は日本でもアメリカ発のグルメバーガーが人気ですが、本場アメリカでは、グルメバーガーにド派手な見た目のシェイクを組み合わせて楽しむというのがはやっているそうです。そのグルメバーガーとド派手なシェイクが楽しめるお店が、シティセンター地区にある高級ホテル「The Cosmopolitan Las Vegas」のなかにある「Holsteins」です。
店内には、赤白ホルスタイン柄の牛が鎮座し、壁面にはコミカライズされた牛のイラストが多数飾られているなど、なかなか派手な雰囲気です。そして、ここHolsteinsの最大の特徴が、何と言っても超ド派手なシェイクの数々です。
ハンバーガーとシェイクの組み合わせ自体は、それほどめずらしいものではないでしょう。しかし、ここHolsteinsのシェイクは、とにかく巨大かつド派手で、それが“インスタ映え”を狙う人たちから大いに注目を集めているそうなのです。
今回は、4種類のシェイクを頼んでみたのですが、どれも本当に超ド派手。グラス周囲には派手な色合いのチョコチップなどが貼り付けられていて、なかには濃厚なシェイクが満載に。そしてシェイクの上にはこちらもカラフルな綿菓子やアイスクリーム、ドーナツなどがこれでもかと盛り付けられています。どれも高さが30cm以上あるかのような巨大さで、いずれも確かにインスタ映えするとしか思えないような見た目です。
味は、甘みの強い、アメリカらしい由緒正しいシェイクといった感じです。甘いシェイク好きなら、ゴクゴクと飲めてしまうはずです。また、上に乗せられた直径10cm以上あるドーナツやクッキーアイスクリームなども、単体でとても美味しく食べられます。ただし、量の多さはかなり圧倒されてしまいます。日本人なら、2~3人で1つあれば十分といった感じですので、注文するときには注意が必要そうです。
そして、メインのグルメバーガー。今回はお店イチオシの「Gold Standard」を注文しましたが、もちろんそちらも巨大です。しかし、熟成サーロイン肉を使ったパティはミディアムレアに焼かれていて、歯応えのある食感ながらジューシーですし、レタスやトマト、オニオンなどの野菜も新鮮で、見た目の派手さに対してかなり繊細な味わいに驚かされました。ド派手なシェイクと本格的なグルメバーガーの組み合わせは、かなり気に入りました。
Holsteinsでは、これら以外にもディップやバッファローウイングなどのアペタイザーも充実していますし、もちろんビールなどのアルコール類もありますので、ランチだけでなくディナーに訪れるとしても問題ありません。ハンバーガーもさまざまな種類がありますし、またラスベガスを訪れた際には足を運びたいと思います。
オープンテラスで優雅な朝食を楽しめる「Primrose」
ラスベガスといえども、静かな時間帯が存在します。それは朝です。朝はカジノ客が少ないですし、ホテル内も比較的静かな雰囲気です。そして、そんな静かな雰囲気で朝食を楽しめるレストランも数多く存在しています。その1つが、ホテル「Park MGM Las Vegas」にある「Primrose」です。
Primroseは、朝食からディナー、カフェ、デザートなどを楽しめるレストランです。田舎風の家をモチーフとした店内もかなりよい雰囲気ですが、お勧めは何と言ってもプールに面した中庭のオープンテラス席。午前中のオープンテラス席は静かな環境かつすがすがしい雰囲気となりますので、朝食を楽しむのに最適なのです。
そんなPrimroseで提供される朝食は、卵を使った料理やサンドイッチ、ヨーグルト、フルーツなどを盛り合わせたプレートなどが用意されています。今回は、定番卵料理のエッグベネディクトを頼みました。
イングリッシュマフィンではなく、カリッと焼き上げられたトーストが使われている点が特徴でしたが、黄身がとろとろのポーチドエッグに香ばしいベーコン、濃厚なオランディーズソースの組み合わせは完ぺきで、あとを引きます。付け合わせのポテトも朝食らしい味わいで、比較的ボリュームはありますが、ペロッと平らげられました。爽やかなテラス席の雰囲気と合わせて、気分もお腹も大満足できました。
そして、Primroseには象徴的なメニューがあります。それが「Buttermilk Pancake」です。いわゆるパンケーキなのですが、こんもりと盛り上がったドーム状となっていて、ふわふわな食感が特徴です。そして、このパンケーキには、ブルーベリージャムを添えるのがお店のお勧めとなっているのですが、これがよい感じの甘さと酸味が加わって、なんとも言えない美味しさとなります。もちろん、その独特な容姿はインスタ映えするはずです。Primroseでティータイムを楽しむ場合には、このButtermilk Pancakeもぜひ一緒に楽しんでもらいたいと思います。
カリスマシェフのデリで絶品のイタリアン軽食を楽しむ
ラスベガスに滞在しているときでも、気取らず簡単に食事を取りたいこともあるでしょう。そんなときには、ファーストフード店を利用することが多いと思いますが、せっかくのラスベガスですから、そんなときでも美味しく、またおシャレに食事を楽しみたいものです。そんなときにお勧めしたいのが、ラグジュアリーホテル「Ceasars Palace Las Vegas」にあるイタリアンデリ「Pront by Giada」です。
このお店は、アメリカを中心として活躍している、イタリア・ローマ出身のセレブリティシェフ、Giada De Laurentiisさんが営むデリです。Giadaさんは、フードスタイリストとして活躍する一方、アメリカで彼女の名前を冠した料理番組などで大人気のシェフです。彼女の料理番組は日本でも放送されていましたので、ご存じの方も多いかもしれません。
そんなGiadaさんが営むPront by Giadaでは、彼女が監修、制作した軽食やパン、デザートなどを楽しめます。デリですので、テイクアウトメニューが中心ですが、店内にはイートインスペースも用意されていますので、ファーストフード感覚で料理を楽しめます。
提供されるメニューはイタリアンが中心です。ショーケースには、新鮮なトマトとチーズを使ったカプレーゼサラダやオリーブのサラダ、新鮮な野菜のグリル、パスタを使ったサラダなどが並んでいて、非常に食欲をそそります。また、牛肉や鶏肉、サーモンのグリル、さまざまな野菜やお肉、チーズなどを使ったパニーニなどのメニューも数多く用意されています。もちろん、グリルやパニーニは、温めてもらうことも可能です。
お店のお勧めは、グリルとサラダなどを盛り付けたランチボックスです。今回は、サーモンとチキンのグリルに、お勧めのサラダを詰めてもらいましたが、どれもアメリカのデリで出される料理とは思えないほどの美味しさに驚きました。
正直、アメリカで食べるイタリアンはかなり残念な場合が多いのですが、Pront by Giadaの料理は、パスタはちょうどよいアルデンテのゆで加減ですし、アメリカっぽい大味な味付けではなく、ハーブやオリーブオイルを主体とした繊細な味わいなのです。もちろん、デリですので基本的には作り置きの料理が中心ではあるのですが、それがここまで美味しいとは驚きでした。
また、パニーニは熱々に温めてくれますので、できたてのような味わが楽しめます。もちろん、こちらも本格的なイタリアンといった味わいで、大満足です。
この美味しさは、Giadaさんのこだわりなのだそうです。使われている食材は、品質や無農薬といった部分にこだわっているそうですし、素材の味を活かした無添加の調理という点にもこだわりがあるのだそうです。なので、やさしいながら本格的な美味しさが楽しめるのでしょう。
そんなGiadaさん自身も大好きなデザートが、このお店には用意されています。それが「Italian Rainbow Cake」です。イタリア国旗を模したカラフルな色合いのケーキですが、実はこの緑や赤といった色も添加物を使わず、食材の色のみで再現しているのだそうです。見た目には、アメリカの大味なケーキのように見えますが、素材が持つちょうどよい甘さが引き出されて、見た目とは反して繊細な味わいなのです。見た目と味わいとのギャップに驚かされるとともに、Geadaさんのこだわりがひしひしと感じ取れる美味しさと言えます。
このようにPront by Giadaは、セレブリティシェフが運営するデリ形式のファーストフード店ではありますが、その中身は本格的で安心、安全な料理を提供する、お勧めのレストランと言えます。ファーストフードチェーンに足を運ぶぐらいなら、断然こちらをお勧めしたいと思います。
静かなカクテルラウンジで大人の夜を楽しむ
近年、ラスベガスではナイトクラブが大いにはやっているそうです。大勢でにぎやかにお酒を飲んで楽しむには、ナイトクラブは最適でしょう。しかし、時には静かに、ゆったりとお酒を飲みたいときもあるかしれません。そんなときにお勧めなのがホテルのカクテルラウンジです。日本のホテルにも、ゆっくり静かにお酒を楽しむ場としてカクテルラウンジがありますが、ラスベガスのホテルにもちゃんと存在しているのです。
そんなカクテルラウンジの1つが、ホテル「Park MGM Las Vegas」にある「Juniper Cocktail Lounge」です。照明を落として落ち着いた雰囲気の店内には、バーカウンターと、ゆったりとリラックスして座れるソファ席が用意されています。やはり、ゆっくりとお酒を楽しみたいなら、ソファ席がお勧めです。
そして、このJuniper Cocktail Loungeには、象徴的なカクテルがあります。それが「A Little Birdie」です。ジン、ドライベルモット、ストロベリー、レモンを使った、鮮やかなオレンジ色が特徴のカクテルです。このカクテルの最大の特徴となるのが、小鳥の形をしたかわいいオリジナルグラスを使っているところです。尾の部分尻尾をイメージしたハーブが差し込まれていて、見た目にもかなりかわいいです。筆者はほとんどアルコールがだめなのですが、このカクテルは口当たりのよさもあって、飲みやすい印象でした。特に女性にぴったりなカクテルと言ってよいでしょう。
このほかにも、ジンをベースにライムとサンジェルマンを加えて、グラスの上に綿菓子を乗せた甘いカクテル「Carnival」や、鮮やかな食用花が飾られた「Cucumber Cooler」など、見た目に鮮やかなカクテルがたくさん用意されています。当然、いずれもインスタ映えするかわいい見た目ですので、映えるという点でも、大いにお勧めです。
もちろん、定番カクテルも多数用意されていますので、ラスベガスの喧噪から離れて、ゆったり静かにお酒を楽しみたいという場面に最適でしょう。
古代ローマ帝国をモチーフとしたリゾートホテル「Caesars Palace Las Vegas Hotel&Casino」
ところで、今回のツアーでは2軒のホテルに滞在しました。1軒目は「Vdara Hotel&Spa」でしたが、ここでは、2軒目に滞在した「Caesars Palace Las Vegas Hotel&Casino」を紹介します。
Caesars Palace Las Vegas Hotel&Casinoはラスベガス中心地のなかでも、最も栄えている場所とされている、ラスベガス通り、通称ストリップの「フォーコーナー」と呼ばれる角に位置する老舗リゾートホテルです。その名前からもピンと来るかもしれませんが、古代ローマ帝国をモチーフとしたリゾートホテルで、外観や調度品などから古代ローマ帝国の雰囲気が伝わってきます。今回は、このCaesars Palace Las Vegas Hotel&Casinoのなかでも、「Palace Tower」と呼ばれる棟の一室「Palece Tower Premium Room」に宿泊しました。
ラスベガスのホテルは広い客室が特徴ですが、このPalace Tower Premium Roomも非常にゆったりとした作りです。スイートルーム仕様ではありませんが、部屋にはテーブルやソファが用意され、ミニバーや冷蔵庫、コーヒーメーカーなど、一般的なラスベガスのホテルでは用意されていないアメニティが揃っています。
また、バスルームはゆったりと浸かれる大きなバスタブと、独立したシャワーブースが用意されていますので、浸かれた身体もお湯でゆったりほぐせます。しかも洗面台はシンクが2つ用意されていますので、カップルや家族で宿泊しても、それぞれが洗面台を使えますので、快適に滞在できるでしょう。合わせて、ベッドルーム横にはバウダースペースも用意されています。椅子に座ってゆっくりとお化粧ができますので、女性にも優しい部屋と言ってよいでしょう。そして、近年部屋はリノベーションされたそうで、室内のきれいさも申し分ありません。
ラスベガスのリゾートホテルのなかでも老舗ですが、部屋のきれいさや充実したアメニティなどはさすがの一言です。安心して滞在できるリゾートホテルとして、お勧めしたいです。