旅レポ

西武鉄道の旅するレストラン「52席の至福」で行く秩父ワンデートリップ

電車で優雅なブランチはいかが?

 この4月で運行1周年を迎えた西武鉄道のレストラン電車「西武旅するレストラン『52席の至福』」。土日祝を中心に年間約100日だけ運行されている臨時列車です。今回私はこの「52席の至福」に乗車して、ブランチコースをいただけるプレスツアーに参加してまいりました。乗車したのは西武新宿から西武秩父まで。所要時間約3時間のコースです。

動くレストランは想像以上に非日常で優雅な空間だった!

わくわく
入線してきました

 今回は「52席の至福」を降りた後も秩父の魅力をめいっぱい&お腹いっぱい体感してきちゃいました。題して「西武旅するレストラン『52席の至福』で行く秩父観光魅力発見ツアー」。それでは出発進行です!

レッドカーペット!
車両は西武鉄道の4000系車両をリメイクしています

「52席の至福」は4両編成。2号車と4号車が客室車両で、それぞれ26席あり、全部で52席限定の動くレストランなのです。厨房設備のあるキッチン車両は3号車で、1号車はブライダルイベントなどで利用できる多目的スペースとなっています。

まるでホテルみたいな内装。2号車の天井は柿渋和紙を使用しています

 そんな「52席の至福」で食べることができるのは、著名シェフが監修する季節の美味しいコース料理です。3カ月ごとにメニューが変わるそうなので「違う季節にまた乗りたいな」ということになりそうな予感。今回私が乗車したブランチコースの旅行代金は1万円で、もうひとつ1万5000円のディナーコースもあります(運行コースは逆区間)。それぞれの代金に乗車チケット(西武線1日フリーきっぷ)が含まれているので、帰りの電車代まで込みというのはうれしい価格設定ですよね。

 ちなみにアルコール類は別途有料ですが、ソフトドリンク・コーヒー・紅茶などはフリーとなっています。有料ドリンクの支払いはラストオーダーの際に一括で。PASMOやSuicaでの支払いにも対応しています。

アミューズのヴィッテッロ トンナート~深谷牛のローストビーフ ツナソース
私は秩父ルージュという赤ワインをいただくことに
パンも温かくて美味しい
なんという贅沢な時間!
東村山音頭で有名な東村山駅で少々停車

 1車両には何人かのサービススタッフがいて、お料理を各テーブルの食事の進行状況に合わせて持ってきてくれます。動く電車の中で常に温かいお料理がタイミングよく運ばれてくるのはとっても贅沢なサービス。席は全席指定で相席になることはないそうです。2名で申し込めばちゃんと2名用のテーブルに案内されるということですね。

前菜の玉ねぎのオーブン焼き。トリュフが乗ってます
グラタンっぽくなっていて美味!
お次はパスタ。サツマイモのラヴィオリでした
ワインのあとは冷たい狭山茶にしてみました
足元に携帯充電用と書かれたコンセントを発見
今回乗車した4号車の天井は地元埼玉の木材である西川材をあしらっている
3号車はキッチン車両になっています
これはメインのお料理のようです
運ばれてきました
骨付き豚肉のトロトロ煮込み レンズ豆添え。絶品! また食べたい
見える景色が緑になってきました
2人用テーブルもあります
最後はデザート&コーヒー
向こうに見えるのは西武鉄道の新型車両40000系
お土産で持ち帰ることができるコースター
眼下に国道299号を見下ろす第15高麗川橋梁。西武線で最も高い鉄橋なのだそう

 西武新宿を出発して約2時間半、芦ヶ久保(あしがくぼ)駅に到着です。ブランチコースの場合はここで約30分ほどの停車時間が設けられていて、電車の外に出て記念撮影などをすることができますよ。

途中の芦ヶ久保駅でしばし停車
乗車記念のパネルが用意されます
3号車のキッチン車両は秩父連山の紅葉をイメージされたラッピング
緑が美しいときだと、もっと映えるはず!
終点の西武秩父駅はもうすぐ

 この「52席の至福」、思っていた以上に優雅なひとときを味わえて大満足の体験でした。この西武新宿~西武秩父間は飯能駅でのスイッチバックを終えて再び出発すると、一気に景色が緑に変わるので旅情感がアップします。それ以降の山あいはひんぱんにトンネルを通り抜けるのですが、そのたびに車内がテーブルライトのやわらかな灯りに包まれていい雰囲気になったりも。目的地に行くことだけじゃなくて、乗車すること自体が旅の目的っていいものですね。車窓を眺めながらワイングラスを傾ける優雅な時間は、非日常のご褒美のようなひとときでした。

乗車していたクルーさん達が勢揃いで記念写真
西武秩父駅に到着です
駅舎リニューアルで“祭りのまち・秩父”らしい純和風の装飾が新たに!
西武 旅するレストラン 52席の至福

Webサイト:西武 旅するレストラン 52席の至福
TEL:04-2996-2888
営業時間:平日9時~19時、土曜休日9時~17時

満を持してオープンの複合温泉施設「祭の湯」が楽しみすぎる!

 西武秩父駅に到着したあとは、4月24日にオープン予定の「西武秩父駅前温泉 祭の湯」の外観を見学しました。これまで秩父=温泉のイメージが無かったという方も多いと思いますが、この「祭の湯」のオープンで秩父の観光価値はきっと上がるハズ! なぜなら1日滞在してもいいと思うくらいとっても充実した施設になりそうだからです。

4月24日にオープン予定の「西武秩父駅前温泉 祭の湯」の外観(イメージ)

「祭の湯」は、温泉・飲食スペース・物販エリアにわかれる複合型温泉施設で、内湯は男湯が5つ、女湯が6つあり、花見湯や寝ころび湯などの露天はそれぞれ4つあるそう。その他にも岩盤浴やほぐし処、寝ころび処などもあって、温泉好きの私としてはかなり期待度高し、なのです。女湯の内風呂だけに塩サウナがあったり、女性専用プレミアムラウンジがあったりというのも女子にはうれしいサービスです。秩父は山ガールも多いので、きっと喜ばれるハズ!

今月24日のオープンが待ち遠しい♪

 わらじかつや秩父味噌ラーメンなど秩父名物が食べられる「呑喰処 祭の宴」(フードコート)や、秩父の特産品や銘菓などを販売する物販コーナーは入館無料なので、温泉利用をしなくても駅を訪れた人の誰もが気軽に立ち寄れるスポットになりそうですね。

 そして私が一番気になったのは、金曜・土曜・祝前日・特定日だけのようですが宿泊もできるということ。お酒を飲んでしまって帰るのが面倒だなぁ~っていう時に利用しちゃいそうです。

西武秩父駅前温泉 祭の湯

所在地:埼玉県秩父市野坂1-16-15
TEL:0494-22-7111
問い合わせ時間:10時~18時
Webサイト:西武秩父駅前温泉 祭の湯

コース料理を堪能した後はレジャー農園でいちご狩り

紅ほっぺ

 西武秩父駅を後にしてマイクロバスで揺られること15分。次のお楽しみは旬のいちご狩りでした。到着したのは「小松沢レジャー農園」という、広大な敷地にいちごハウスを6棟も持つ農園です。ここではいちご狩りのほかにも、ふどうやしいたけ狩り、バーベキューやマスのつかみ取りなどもできてグループやファミリーに人気とのこと。ちなみにいちご狩りはまだ終わっていません。今年は6月18日まで楽しめるようですよ。

イチゴ狩り農園から武甲山を眺めるの図
広いハウスの中
ハウスによってイチゴの種類が違うそう
つやつやしていてみずみずしい! そして大きい!
小松沢レジャー農園

所在地:埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬1408
TEL:0494-24-4534
Webサイト:小松沢レジャー農園

いちご狩りの次は秩父名物ホルモンで〆♪

 いちご狩りで終わらないのが秩父の魅力! なのかどうかはわかりませんが、この日の最後はなんとホルモン! 向かった先は秩父駅から徒歩5分ほどのところにある「だんござかホルモン」です。秩父って豚味噌漬けが有名なのは知っていましたが、ホルモンが名物というのは初めて知ったような……。「いちごで水っぽくなった胃袋にどうなんだろう?」と半信半疑だったのですが、一切れ食べた瞬間すっかり秩父ホルモンのとりこに! レバー、ハツ、シロ、タン、ナンコツにコブクロ……どれもこれも美味しいのです。う~ん、これはたまりません! これで帰りに温泉に入れたら最高~♪ ということで「祭の湯」のオープンがますます楽しみに。

イチゴ狩りからのホルモンという不思議なツアー
4人あたりに出てきた量がこちら。すごいボリューム!
一日お疲れさまでした、乾杯~♪
ジュージュー
ホルモンは1人前(100g)で400円とリーズナブル
近いうちにまた暖簾をくぐっていそうな予感の「だんござかホルモン」でした

 というわけで、有名シェフのコース料理、甘くて美味しいいちご、そして絶品ホルモンを堪能するという大満足だった今回のプレスツアー。帰りは特急に乗って池袋駅へ。西武秩父から池袋まではレッドアロー号で78分です。シートをリクライニングしてウトウトしていたらあっという間に着いちゃいました。

特急改札口やホームがリニューアルされました
だんござかホルモン

所在地:埼玉県秩父市東町22-11
TEL:0494-23-8922

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。