旅レポ
西武線沿線は秋真っ盛り。「秋の西武沿線観光魅力発見ツアー」で紅葉とイルミネーションを満喫する
観光スポットとして魅力を増す飯能エリアを巡る
2017年11月27日 00:00
寒さが増し、秋も深まる今日この頃。関東地方の山々では紅葉がピークを迎えている。そんななか、西武鉄道が開催した「秋の西武沿線観光魅力発見ツアー」に参加してきたのでその模様をお伝えしよう。今回のツアーは埼玉県の南西部、飯能市を中心に観光名所を巡るもので、晩秋の魅力を満喫できるツアーだった。
飯能市は埼玉県の南西部に位置し、東は狭山市と入間市、西は秩父市、南は東京都青梅市と奥多摩町に接する。地形は山地と丘陵地、台地に分けられ、標高は71mから最高1356mと起伏に富んでいる。人口は約8万人で、古くから林業と織物の町として発展してきた場所だ。最近では「森林文化都市」を宣言し、自然と都市機能が調和したまちづくりを目指している。
2019年に内装をリニューアルする飯能駅
まず到着したのは飯能駅。西武池袋線の始発駅でもある。こちらの駅から北に約2.5kmの場所にある宮沢湖周辺には、北欧スタイルの森林と湖を活かした空間が楽しめるテーマパーク「メッツア」が開業予定となっている。パーク内は、北欧のライフスタイルを体験できる「メッツアビレッジ」(2018年秋開業予定)、ムーミンの物語を主題とした「ムーミンバレーパーク」(2019年春グランドオープン予定)で構成される。その開業に合わせて、飯能駅舎も2019年3月に内装をリニューアルする予定であり、現在フィンランドのデザイナーを対象としたコンペを開催。最終選考案が3つに絞られたそうで、西武鉄道の広報関係者によると近々発表できるとのことだ。
紅葉と東郷平八郎の銅像が有名な東郷公園
飯能駅に到着してから向かった先は紅葉で有名な東郷公園。こちらには信州木曽御嶽山を本山とする御嶽神社と東郷平八郎元帥の銅像が建てられている。建立された1925年(大正14年)の除幕式には元帥自らが出席しており、銅像の建立許可だけでなく、当時としてはまれにみる出来事だったそうだ。ほかにもロシア製の大砲や被弾した戦艦三笠の甲板、バルチック艦隊で使われた砲弾なども残されている。その敷地内は数多く植えられたモミジが紅葉真っ盛りであり、現在は「もみじまつり」が開催中。訪れたときも多くの観光客でにぎわっていた。11月30日までは東郷元帥銅像付近と乃木大将銅像付近がライトアップされるので、幻想的な紅葉も楽しめる。
東郷公園
所在地:埼玉県飯能市坂石580
アクセス:西武鉄道 吾野駅から徒歩25分
Webサイト:東郷公園
老舗旅館の別館で炭火焼きランチを楽しむ
次に向かったのは名栗湖方面。こちらにも紅葉で有名な鳥居観音があるのだが、今年は紅葉が始まるのが早かったそうで、すでに見頃は終わってしまったそうだ。
昼時でもあったので、名栗湖の近くにある「大松閣 山の茶屋」でランチをいただく。こちらの大松閣は100年以上続く歴史のある温泉宿で、館内には露天風呂も用意されている。山の茶屋はその横にある食事処で、炭火焼きで厳選された素材を楽しめる「炭焼きコース」が人気。
この日は埼玉県日高産の三元豚と岩手県の地鶏を炭火焼きでいただいた。豚はクセもなく、抜群の旨みが口の中に広がり、炭火で焼くので脂も適度に落ちてベタつかずに美味しい。鶏は外側はパリッとなかはしっとりと焼けるので、食感と凝縮された旨みにほっぺも緩む美味しさだった。また、地元産のイワナを使った炭火の丸焼きも提供され、川の幸も堪能できた。このほか、ご飯と具沢山の味噌汁、サラダ、先付、デザートが付いたコースとなっており、料金は5000円となっている。
大松閣 山の茶屋
所在地:埼玉県飯能市大字下名栗917
営業時間:11時~15時(ラストオーダー14時30分)、17時~20時(ラストオーダー19時30分)
定休日:毎週水曜と第1、第3火曜(祝日は営業)
TEL:042-979-0505
Webサイト:大松閣 山の茶屋
名栗湖のほとりでウッドカヌーを楽しむ
昼食のあとは名栗湖に向けて出発。次の目的地は名栗湖畔にある「名栗カヌー工房」。こちらでは木製のカヌーを自ら作成し、目の前の名栗湖で楽しめる。飯能市はもともと江戸遷都による城下町発展のために必要な木材産地として発展してきた歴史がある。江戸より西の川から来るので「西川材」と名付けられ、現在に受け継がれている。工房内には、その西川材を用いたカヌーをはじめとし、さまざまな木工製品が販売されている。最近ではスピーカーで有名なフォスター電機と共同で木製キットの販売も考えているそうだ。
メイン商品のカヌーは、完成品(39万円~)も販売されているが、キットは10万円(カナディアンカヌー4m)から用意されており、工房の工作機械は1日3500円で自由に利用できる(半日は2500円)。工房スタッフが親切に指導してくれるので、まったくの初心者でもオリジナルウッドカヌーを製作可能だ。完全オリジナル設計のカヌー製作も相談に乗ってくれるという。
こちらではカヌーを持っていない人でもレンタルして楽しむことができる。カナディアンカヌー4m、同4.8m、カヤックは1日2000円。9時~16時の間、存分に楽しむことができる。ただし、事前予約制なので利用する際は電話で予約をしておこう。
ほか、宮沢湖にはワカサギが放流されているので、そちらのフィッシングも楽しむことができる。船釣りは1日2500円、桟橋釣りは1日1500円。どちらも入漁券を持っていない場合は別途700円かかる。11月1日~3月末まで7時~16時30分までの営業となっており、こちらも事前に予約が必要だ。
名栗カヌー工房
所在地:埼玉県飯能市下名栗1817-9
営業時間:9時~16時30分
TEL:042-979-1117
Webサイト:名栗カヌー工房
夜は西武園ゆうえんちでイルミネーションを満喫する
最後に訪れたのは所沢にある西武園ゆうえんち。こちらでは現在、園内をイルミネーションで彩る「イルミージュ2017-2018」を開催中。メイン劇場では大型スクリーンにメインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」の楽曲が流れ、辺りは色とりどりのLEDがきらびやかに輝く。
このほか、園内は「ワールド・エキスポ・ナイト」と題して、フランス、イタリア、トルコ、中国、日本、マレーシア、オーストラリアの7カ国をテーマにしたイルミネーションスポットが用意されている。例えば、フランスはワイングラスに見立てたものを配置し、トルコはバラとトルコランプをモチーフにした光のアーケードを用意。オーストラリアでは多種多様な花をイメージし、SKE48のメンバーも参加している「イルミ女子部」が女性目線で見栄えのするイルミネーションを演出している。
イルミージュは2018年4月8日まで開催され、これからクリスマスや正月を迎える1月8日までのファーストシーズンは毎日楽しめる。
西武園ゆうえんち
所在地:埼玉県所沢市山口2964
営業時間:10時~21時
TEL:042-922-1371
Webサイト:西武園ゆうえんち
ラストチャンスの紅葉からイルミネーションまでさまざまな観光地を楽しめた今回の西武沿線ツアー。都心からのアクセスも容易なので、まだ紅葉を楽しんでいない人、これからのナイトレジャーを楽しみたい人、そのどちらも楽しみたい人にお勧めしたい。また、飯能エリアはメッツアが開業することでこれからますます魅力的な観光地になると思われるので、今後も注目していきたい。