旅レポ

ピーチの那覇~バンコク初便に乗ってバンコクを弾丸旅行してきた

2月19日、那覇発~バンコク行きのMM989便初便に乗って、初めてのバンコク旅行に出発

 ピーチ(Peach Aviation)は2月19日、ピーチとして初めて、また沖縄からも初めてとなる那覇(沖縄)~バンコク・スワンナプーム線に就航しました。沖縄を夜に出発してバンコクの深夜に到着、またバンコク出発は深夜で、沖縄には朝到着するというスケジュールで運航しています(詳しくは別記事「ピーチ、沖縄とタイを結ぶ唯一の直行便。那覇~バンコク・スワンナプーム線に就航」)。到着翌日の便で帰国する、いわゆる弾丸の日程でもバンコクで20時間以上の滞在時間を確保できますし、往路または復路で沖縄も同時に楽しむという、新しい旅のパターンも実現できますので、南国方面への旅好きにとって要注目の路線といえるでしょう。

 このピーチの那覇~バンコク線を使って実際に弾丸旅行してきましたので、その様子を紹介したいと思います。

往路の機内からいきなりタイを満喫

 搭乗したのは2月19日。満席の乗客を乗せて出発した那覇~バンコク線の初便、MM989便です。初便ということで、出発前にはセレモニーを開催したり、乗客へ記念グッズを配布したり、ピーチ初便でおなじみのハイタッチで乗客をお見送りしたりして、定刻どおり沖縄を出発しました。

 そして、機内でも初便のサプライズプレゼントがありました。それは、タイのビール、シンハービールが20歳以上の乗客全員にプレゼントされたのです。口当たりが軽くてぐいぐい飲めるシンハービールを、行きの機内でいただけるとは思っていませんでしたので、いきなりタイ気分が盛り上がりました。

 ただ、せっかくビールをいただくなら、おつまみも必要でしょう。そこで、ピーチの機内食でおなじみのたこ焼きを注文することに。メニューを見てみると、そこにもまたタイらしいメニューを発見。実はピーチは、那覇~バンコク線就航を記念して、就航記念限定メニューを提供していたのです。提供しているメニューは、「トムヤムクンたこ焼き」(750円)、「カップヌードル トムヤムクン味」(400円)、「シンハービール」(600円)の3種類。当然ここは、トムヤムクンたこ焼きを注文しないわけにはいかないでしょう。

 トムヤムクンたこ焼きは、通常のたこ焼きと違ってソースはかかっていません。しかし、生地にパクチーペーストとトムヤムクンペーストが練り込んであって、そのままでも美味しくいただけるようになっています。しかも、中にはたこに加えてエビも入れられています。食感はたこ焼きそのものですが、口にパクチーやトムヤムクンの独特の風味が広がる新しい美味しさ、こちらもタイ気分をバッチリ盛り上げてくれます。筆者は、今回が初めてのバンコク渡航でしたが、行きの機内から期待度が一気に高まったのでした。

初便の機内では、20歳以上の乗客全員にシンハービールをプレゼント
ピーチ便機内では、那覇~バンコク線就航記念の限定メニューを提供
パクチーペーストとトムヤムクンペーストを練り込んだ「トムヤムクンたこ焼き」
トムヤムクンたこ焼きは、シンハービールとの相性も抜群で、機内からタイ気分が盛り上がる

スワンナプームのトランジットホテルで仮眠を取り、朝から行動開始

 MM989便の初便は、翌2月20日の深夜1時前に無事バンコクのスワンナプーム国際空港に到着しました。その後、入国審査を受けてスワンナプーム国際空港の到着ロビーに出る頃には、深夜2時近くになっていました。それでも、翌日の沖縄便出発までには23時間以上あります。弾丸とはいえ、かなりがっつりとバンコクを楽しめそうです。

 ただ、この深夜の時間帯は、バンコク市内への鉄道は終わっていますので、移動するにはタクシーを使うしかありません。そこで今回は、バンコク市内にホテルを取らず、スワンナプーム国際空港内のトランジットホテルで仮眠することにしました。

 利用したのは「Boxtel」という簡易宿泊施設です。個室にはベッドと小さなテーブルがあるだけで、トイレは空港内のトイレを使い、シャワーもありません。ただ、今回は深夜にバンコク市内へ移動する手間や時間を省きつつ、仮眠が取れればいいと考えて、こちらを選択しました。予約時には、4時間滞在で1250バーツ(約4125円、1バーツ=約3.3円換算)でしたが、1時間単位での延長も可能で、今回は7時間滞在して2150バーツ(約7100円)でした。

 スワンナプーム国際空港は24時間空港で、空港のいたるところに設置されているソファで寝ているトランジット客も大勢いましたが、やはり短時間とはいえ個室のベッドなら安心して、また快適に寝られますので、バンコク弾丸旅行にはお勧めのホテルです。

2月20日午前1時前に、スワンナプーム国際空港に到着。到着ゲートでは、那覇行きMM990便初便のセレモニーに参加するピーチのCA(客室乗務員)に笑顔でお出迎えされた
到着は深夜で、市内行きの鉄道も終わっているため、空港内のトランジットホテル「Boxtel」で朝まで仮眠

 さて、こちらで5時間ほどの仮眠を取って朝8時半頃に起床し、ついに行動開始です。まずはバンコク市内に出るわけですが、その前にもう一つやることがあります。それは、現地通貨のバーツへの両替です。

 スワンナプーム国際空港には、たくさんの両替所があります。しかし、バンコク市内の両替所に比べると、空港内の両替所はレートがややわるくなっています。ただ、最近スワンナプーム国際空港に、バンコク市内とほぼ同等のレートで両替してくれる両替所ができています。それは、空港からバンコク中心部へとつながる鉄道「エアポートリンク」の乗り場付近にある両替所。どうやら、エアポートリンクの乗り場付近は、厳密にはスワンナプーム国際空港の施設外になるため、市内と同等の良レートでの両替ができるようなのです。

 実際に空港内の両替所とレートを比べてみると、1万円の両替で239バーツの違いがありました。この差はかなり大きいので、スワンナプーム国際空港での両替は、必ずエアポートリンクの駅そばの両替所を利用しましょう。

空港の到着ゲートからこのスロープを進んだ先に、エアポートリンクの駅がある
エアポートリンクの駅手前にある両替所は、空港の到着ロビーにある両替所よりもレートがよいので、こちらでの両替がお勧め

名所の寺院を巡るも、暑さにやられる

 さて、筆者は今回が初のバンコク訪問でしたので、なにはともあれ、まずは有名なお寺や王宮を訪ねることにしました。電車や地下鉄、船などを乗り着いで、まず「ワット・アルン」に行き、続いて渡し船で対岸に渡って「ワット・ポー」を訪れ、その後王宮に行くというルートです。ただ、まだ朝ごはんを食べていませんでしたので、かなりお腹も空いていました。そこで、ワット・アルンに向かう道中で、何かタイらしいものを食べることにしました。

 スワンナプーム国際空港からエアポートリンクに乗ってマッカサン駅で地下鉄に乗り換え、シーロム駅に到着。そこから、ワット・アルンへの船の発着所となっているチャオプラヤ川のサトーン港までスカイトレインで移動するのですが、その駅への移動途中で、美味しそうに麺を食べている客がたくさん入ったお店を発見。お腹が空きすぎていたこともあって、即決でその店に入ることにしました。

 残念ながら、私はタイ語ができませんし、タイ語も読めませんので、壁に貼られたメニューを見ても何が書かれているのかまったく分かりません。しかし、店員にいわれるがままテーブルに座ってしばらく待っていると、麺が運ばれてきました。透き通ったスープに、白い米粉の麺、そして魚のつみれや豚肉などが乗ったその食べ物は、タイ好きな方ならおなじみの「クイッティアオムー」です。値段は50バーツ(約165円)。

 鶏ガラで取ったと思われるさっぱりとしたスープに、もちもち食感の麺がよく合います。また、魚つみれや豚肉も、安心できる味わいでした。テーブルの上には、唐辛子の粉やナンプラーなどの薬味があって、それらで少しずつ味を変えながら食べてもよいのですが、今回はお腹が空いていたことと、シンプルですが日本人にも合う味わいで、薬味に目をくれず一気に食べてしまいました。事前の下調べなく、飛び込みで入ったお店でしたが、バンコク1食目からいきなり大満足でした。

エアポートリンクでマッカサン駅まで移動し、地下鉄に乗り換え
マッカサン駅で交差点を覗いてみると、信号がないためか車やバイクが無秩序に入り乱れていた。この雰囲気から、バンコクに来たんだという印象が強く伝わってきた
地下鉄のシーロム駅を降りて地上を歩いていて見かけたお店。美味しそうに麺を食べる姿に、するすると引き込まれた
テーブルに座ると運ばれてきた、「クイッティアオムー」。さっぱりとした鶏ガラスープや豚肉、つみれなどが乗せられている
テーブルには唐辛子やナンプラーなどの薬味があって、味を変えながら楽しめるのもうれしい
もちもちとした米粉の麺は、あっさりとした鶏ガラスープとマッチして、朝からすいすい食べられる

 腹ごしらえができたので、電車と船を乗り継いでワット・アルンへ到着。ワット・アルンは、残念ながら修復作業中で、一部足場が組まれて全体が見えない状況でした。それでも、その独特の形や鮮やかな色彩は十分に堪能できました。

 続いて、渡し船で対岸へ移動し、ワット・ポーの大きな釈迦涅槃像を堪能。ただ、こちらも残念なことに、涅槃像の足の付近に足場が組まれて、修復作業が行なわれていました。ただ、ごく一部に足場が組まれていただけで、その巨大な姿は十分堪能できました。

 その後、王宮へと移動したのですが、このあたりでバンコクの暑さがかなりつらくなってきました。当日のバンコクは、気温が35℃を超える酷暑。冬の日本から飛んできたこともあって、この暑さにかなり参ってしまったのです。加えて、2016年末に前タイ国王のプミポン国王がお亡くなりになって、王宮には喪服を身にまとったタイ人たちが大勢詰めかけていましたし、観光客も非常に多く、中に入るには、炎天下で長時間列に並ぶ必要があったのです。一応、列に並んではみたのですが、このままでは倒れると思って王宮に入るのは断念。途中のお店で冷たいマンゴージュースを飲んだり、涼しいカフェで身体を休めたりすることにしました。

チャオプラヤ川のサトーン港に移動して、船でワット・アルンへ
ワット・アルン到着。残念ながら修復作業中で、全体に足場が組まれていた
足場は組まれていたが、その独特の形や雰囲気は十分に堪能できた
こういった装飾は、日本の寺院ではあまり見られないので、非常に新鮮
続いて、渡し船に乗って対岸のワット・ポーへ
ワット・ポーにも、非常に多数の観光客が詰めかけていた
世界的に有名な、ワット・ポーの釈迦涅槃像。想像以上の大きさに圧倒された
残念ながら、こちらでも修復作業が行なわれていたが、足付近のわずかな場所のみで、釈迦涅槃像は申し分なく堪能できた
続いて、ワット・ポーに隣接する王宮へと移動。この頃から、35℃を超える暑さにかなり参ってきていた
王宮では、プミポン国王を追悼する喪服を着た地元の方々や僧侶の姿が多く見られた
観光客も非常に大勢集まっていて、中に入るには炎天下の中長時間かかりそうだったため今回は断念
途中、詰めたいマンゴージュースを飲んだりしたが、倒れそうになったため、この後涼しいカフェなどで休憩
バンコクではいたるところで猫を見かけたが、猫も暑さにまいっているようだった

本場のブーパッポンカレーを満喫

 王宮にたどり着いた時点で、時間は13時を過ぎていました。しかし、あまりの暑さにまいってしまい、その時点での食欲はほとんどありませんでした。当初は、王宮をまわって昼食、その後タイのマッサージを堪能しようと考えていたのですが、体力的に厳しいと考えて予定を変更。涼しいところで休みながらバンコク市内を軽く散策し、夕方から食事に行くことにしました。

 夕方の食事は、事前にリサーチして、絶対に行こうと決めていたお店です。お店の名前は「ソンブーンシーフード」。日本人にも非常に有名なシーフードのお店です。目当ては、このお店の看板メニューになっているワタリガニを使った「ブーパッポンカレー」です。タイカレーといえば、グリーンカレーやレッドカレーが有名ですが、タイ好きの知人から、「ここのブーパッポンカレーは少し高いけど、初めてなら絶対に行っておくべき」といわれて、当初から行く予定にしていたのです。お店は17時開店ですので、それに合わせて訪れました。

当初から食べに行くことを決めていた「ソンブーンシーフード」。体力を回復させて開店直後に到着
店頭には、看板メニュー「ブーパッポンカレー」に使うワタリガニがたくさん置かれていた

 注文したのは、ブーパッポンカレーのS、青菜の炒め物、そして炒飯です。しばらく休んだおかげで、この頃には体力も回復して、かなりお腹も空いていたので、欲望に任せて注文してしまいました。

 まず最初に運ばれてきたのが、ブーパッポンカレーです。ぶつ切りにしたワタリガニがごろごろ入っています。また、カレーらしい鮮やかなオレンジ色が食欲をそそります。そして一口。見た目から、かなりスパイシーで辛いイメージでしたが、意外にもとても甘い味わいが口に広がります。そして、そのあとからワタリガニの旨みがどっと押し寄せてきます。また、ふわふわにまとめられた卵も、この甘い味わいをさらに引き立ててくれます。ワタリガニは殻ごとなので、ちょっと食べにくい部分もありますが、手づかみでむさぼるように食べてしまいました。とにかくあとを引く美味しさで、人気なのも納得です。

 続いて、青菜の炒め物と炒飯が運ばれてきました。青菜は、いわゆる空心菜のようで、見た目どおりの中華風の味わい。期待通りの美味しさです。そして、炒飯も同様です。パラパラに炒められていて、抜群の美味しさ。そして、この炒飯とブーパッポンカレーとの相性もバッチリで、白飯にしなくて正解でした。

 ただ、さすがに1人で3品は量が多すぎました。なんとかたいらげましたが、最後はかなり苦しくなってしまいました。それでも、これは食べに来て大正解。値段は、飲み物も合わせて775バーツ(約2560円)と、バンコクではかなり高い食事だとは思いますが、個人的には納得の金額で、とにかく大満足でした。

当然、ブーパッポンカレーを注文。1人なのでサイズはSをチョイス
運ばれてきたブーパッポンカレー。Sサイズでもなかなかのボリューム
カニの甘い味わいと、ふわふわ卵、そして全体的にとても甘い味付けで、どんどん箸が進む。人気なのも頷ける美味しさだ
一緒に頼んだ空心菜の炒め物。こちらも見た目どおりの美味しさ
勢いに任せて注文した炒飯。パラパラでブーパッポンカレーとの相性も抜群。1人では厳しい量だったが、頑張ってたいらげた

最後にカオマンガイでダメ押し

 食事を終えて時刻は18時半過ぎ。まだ空港に行くまで3時間以上あります。そこで、日も暮れて暑さも和らいできたので、腹ごなしにバンコク市内を散策しながらお土産を物色することにしました。地元のスーパーや、市内中心部のショッピングモールなどを覗きつつ、いくつかお土産を購入。そうこうしながら2時間少々時間を潰して、バンコク滞在最後の目的地に向かうことにしました。

 数時間前にお腹がはち切れるほど食事したばかりでしたが、実はもう一つ、どうしても食べておきたいものがありました。それが、こちらもタイで定番の名物料理「カオマンガイ」です。ご飯の上に柔らかく蒸し上げられた鶏肉を添えて、スパイシーなたれをかけて食べる、素朴な料理です。まだお腹はかなり膨れたままではありましたが、せっかくバンコクに来たんだから、ということで無理やりにでも食べにいくことにしました。

 向かったのは、“ピンクのカオマンガイ”と呼ばれることで有名な、「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム」です。バンコクで最も有名なカオマンガイ専門店で、今は日本にも支店ができていますが、やはり現地でどうしても行っておきたかったのです。腹ごなしも兼ねて、2kmほどの距離を歩いて移動し、お店に到着。しかし、残念なことに、シャッターが閉まっていたのです。シャッターには「閉店しました」の文字が。せっかく来たのに、一瞬目の前が真っ暗になってしまいました。

 しかし、すぐに気を取り直し、別の店へと向かうことにしました。実は、ラーン・ガイトーン・プラトゥーナムのすぐそばに、もう1軒カオマンガイの有名店があるのです。それが「クワンヘン・ガイトーン・プラトゥーナム」。現在では、ラーン・ガイトーン・プラトゥーナムの方が人気があるようですが、クワンヘン・ガイトーン・プラトゥーナムの方がお店としては歴史が長く、老舗のカオマンガイ専門店だそうです。

 もちろん注文したのはカオマンガイです。こんもり盛られたご飯に、蒸し鶏の切り身が一面盛られています。付け合わせは、きゅうりと冬瓜のスープ。そして、ナンプラーをベースに唐辛子などが入ったたれも付いています。値段は50バーツ(約165円)です。

 まずは、たれを付けずに一口。あっさりと蒸し上げられた鶏肉は柔らかくジューシー。そして、ご飯はタイ米ですが、イヤなクセは一切なく、もちもちとした食感は鶏肉ともバッチリ合います。ご飯は多少クセがあるかと思っていたのですが、いい意味で期待が裏切られて、どんどんと食が進みます。

 そして、たれをかけてみましたが、このたれはかなり辛くて、ちょっとびっくりしました。しかし、この辛みもまた食欲を増進してくれます。そして、チキンスープをベースとした冬瓜のスープが、辛くほてった口をさっぱりと癒してくれます。さすが本場のカオマンガイ、その美味しさは評判どおりでした。夕方の食事でまだお腹はかなり膨らんだ状態でしたが、それでも問題なく食べ切れました。

 このあと、エアポートリンクの最寄り駅「ラーチャプラーロップ駅」まで徒歩で移動し、スワンナプーム空港へと移動。22時15分過ぎに空港に到着してチェックインを済ませ、翌1時15分発のMM990便で帰国の途についたのでした。

ブーパッポンカレーで満腹になったお腹をさすりつつ、バンコク市内を散策
街角には、美味しそうな食べ物を売る屋台やお店もたくさんあるが、余力がないのでスルー
中心部のショッピングモール付近は、ライトアップされた噴水などで華やかな雰囲気となっていた
夜の街角にも猫が。バンコクではとにかくよく猫を見かけた
時間を潰しながら徒歩でカオマンガイの有名店「ラーン・ガイトーン・プラトゥーナム」へ移動。しかし、残念ながら閉店していた
当初の予定とは違ったが、こちらも名店の「クワンヘン・ガイトーン・プラトゥーナム」へ
もちろん注文したのは、オーソドックスなカオマンガイ。スープが付いて50バーツ(約165円)
ご飯は臭みがなく、あっさりとしてジューシーな鶏肉と合わせて、とても美味しくいただけた
たれをかけると風味が変わり、辛さも加わって食欲が増す
チキンスープをベースに冬瓜が入ったスープは、鶏の風味が強く、コク深い
最後の食事を楽しんだあと、最寄り駅のラーチャプラーロップ駅まで徒歩移動し、スワンナプーム空港へ
スワンナプーム国際空港は巨大な24時間空港ということだけあって、22時過ぎでもこの混雑。保安検査場も混んでいるので、時間に余裕を持って空港に到着した方がよさそうだ
2月21日1時15分、定刻どおり帰国便のMM990便は出発した

自由時間約20時間でも、大満足の食べ歩きが可能

 今回は、ピーチの那覇~バンコク便を使った、いわゆる弾丸のバンコク旅行でした。ただ、深夜に到着して深夜に帰国の途につくということで、弾丸とはいえ滞在時間は約25時間、そして20時間以上の自由時間が確保できますので、思っていた以上に充実した旅ができた印象です。今回は、暑さへの対策をやや怠ったことで、途中体力的にへばってしまいましたが、それでも食べ物は思う存分楽しめましたし、メインの観光地は巡れましたので、十分に満足できる旅でした。

 また、途中でも書きましたが、タイは現在、2016年10月に逝去されたプミポン国王の喪に服しています。期間は1年間で、今回の旅でも王宮には喪服を着た方々が多数訪れる姿が見られましたし、街のいたるところにプミポン国王の遺影やモニュメントが飾られていました。しかし、そうはいっても街は非常に活気にあふれていて、欧米人を含めた観光客も非常に多く、観光に支障があるという雰囲気は一切ありませんでした。ですので、普段どおりに観光できると考えて問題ないでしょう。

タイは2016年10月に亡くなったプミポン国王の喪に服しており、街には遺影やモニュメントが多く見られた。ただ、観光に支障はなく、普段どおりに観光地を巡れる

 そして、このピーチの那覇~バンコク便を使うことで、もう一つの楽しみがあります。それは、バンコクだけでなく、沖縄も楽しめるということです。今回の旅で筆者は、ピーチの成田~那覇便を使って沖縄へと飛び、同日のバンコク便に乗り次ぐという行程でしたが、乗り継ぎ時間が4時間ほどありましたので、ゆいレールで那覇市内に移動し、定食屋で沖縄らしいゴーヤ定食を食べてきました。

 残念ながらピーチの成田~那覇線は運休となってしまいましたが、東京から那覇へ行く便はほかにもたくさんあります。沖縄で宿泊すれば、さらにしっかり楽しめます。バンコクと沖縄を同時に楽しむという、これまでにない旅が実現できる点も、ピーチの那覇~バンコク便の大きな魅力でしょう。

今回のバンコク行きでは、沖縄での乗り継ぎの合間に那覇市内で夕食を堪能。宿泊を絡めれば、沖縄もめいっぱい楽しめるだろう

 バンコクをメインに楽しみたいという場合でも、日本国内から沖縄へは多くの路線が就航していますので、どこからでも使いやすいという魅力もあります。座席や手荷物、機内サービスなど、LCCゆえの制約はありますが、それを差し引いても、ピーチの那覇~バンコク便は、バンコクを気楽に楽しみたい人にとって要注目の路線です。今回実際に旅したことで、その思いを強く印象づけられました。

平澤寿康

うどん県生まれ。僚誌PC Watchなど、IT系の執筆を中心に活動。旅&乗りもの&おいしいもの好きで、特に旅先でおいしいものを食べるのに目がない。ただし、うどんにはかなりうるさい。