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バスターミナル東京八重洲 第2期エリア(地下A)は本日開業! 広大な待合スペース、約300のロッカー、計13バースまで拡大した乗り場を見てきた

2026年3月20日 開業
「バスターミナル東京八重洲」第2期(地下A)エリアが開業。人が行き交う待合とバスの車路は分離した作り。京王電鉄バス(左)と高知駅前観光(右)

 UR都市機構(都市再生機構)と京王電鉄バスは3月20日、東京駅八重洲口にて整備を進めている「バスターミナル東京八重洲」第2期(地下A)エリアを開業した。前日の19日に開業式典と内覧会を行なったので、その様子をレポートする。

トフロム ヤエス タワー地下に第2期(地下Aエリア)が誕生。東京ミッドタウン八重洲とあわせて計13バースに

 この地下Aエリアは、地上51階建ての複合ビル「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」(東京都中央区八重洲1-6-1)の地下階となっていて、すでに2022年9月に開業済みの第1期(地下B)エリアは東京ミッドタウン八重洲の地下にあり、乗降用バースはあわせて13バースまで拡大する。

 JR東京駅の八重洲中央口から出て八重洲地下街に進んでいくと、左側に第2期(地下A)エリアが、右側に第1期(地下B)エリアが広がっている。さらに2029年には、地下Bエリアの横に接続する形で第3期(地下C)エリアの開業を予定していて、エリア全体開業時には国内最大級の乗降用20バースを持つバスターミナルとなる。

東京駅の八重洲中央口を出ると、左に地上51階建ての「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」が見える。この地下が「バスターミナル東京八重洲」第2期(地下A)エリアとなっている
八重洲中央口から出て八重洲地下街に進んでいくのがアクセスしやすい
左側に今回開業した第2期(地下A)エリア、右側に第1期(地下B)エリアがある
21番出口でつながっている。八重洲北口からだと16番出口が近い
「バスターミナル東京八重洲」第2期(地下A)エリアの構成図

 要所には大型のサイネージを設置していて、発車時刻と乗り場が一覧できるようになっている。まるで空港にいるような雰囲気がある。また、今回の開業にあわせて各エリアのナンバーサイン(バース番号)を「A/B/Cエリア表記+番線」に統一したとのこと。利用時にはエリアを間違えないように気をつけてほしい。

 待合と車路を隔てるガラスの壁面には、日本の四季折々の自然風景写真が一面に貼られ、地下という閉塞感を感じることのない居心地のいい空間が広がっている。待合スペースも、空間には極力イスを設置しようとした工夫が見受けられる。

八重洲中央口方面側のエントランス。発車時刻や乗り場を表示する大型サイネージがあり、壁面には映像を投影している
八重洲北口方面側のエントランス
発車時刻や乗り場を表示する大型サイネージ。開業前なので時刻や路線はダミー表示
八重洲地下街との接続部分
バースへの出入口にもサイネージ。壁面にサインを表記
こちらは第1期(地下B)のバース出入口。サイン表記を統一している
降車を中心に使用するA05~A07は、壁面に路線図を意識した誘導サインがあり、移動先を判別しやすくしている
チケットカウンター前の待合スペース
ここのベンチだけ、光が透ける透明感のある作り
チケットカウンター
通路はスーツケースを転がしやすい素材を採用
通路壁面は自然の季節を表現した写真で埋められている
一番広い待合スペース
ここの広い壁面には樹海の写真があり、景色を見ているかのよう
待合スペースはところどころにある
ちょっとした空きスペースにもイスが置かれている
ここには、コンビニエンスストアが入る予定

 コインロッカーは、合計283個を設置している。スキーやスノーボードなど長尺物や、スーツケースに対応する大型のロッカーも用意する。トイレの数も多く、個室はスーツケースと一緒に入れるよう大きめのスペースになっていた。

コインロッカーがとても多い。合計283個を設置している
精算機。キャッシュレス払いに対応
上が開いているため、スキーやスノーボードなど長尺物も入れられる
コインロッカー室もある
スーツケースの入るワイドサイズ
男子トイレの洗面台
男子トイレ
男子トイレの個室
個室はスーツケースと一緒に入れるよう大きめ
バリアフリー対応のトイレ
ベビーケアルームも用意している

 人が行き交う待合スペースとバス車路は完全に分離していて、自動ドアで乗降時のみアクセスする作りになっている。バースは7つあり、2つの待機スペースも設け、路上の入庫待ちを減らしている。バスの車路は、2階建てバスや連節バスが走行するのに十分なスペースが取られている。災害時の帰宅困難者受け入れスペースとしての活用も想定しているとのこと。

 運行には、京王電鉄バスとWill Smartが共同開発した運営システム「スマート・ターミナル・システム(STS)」を導入していて、クラウドを活用し案内情報、構内放送、運行情報などを管制室から一元管理ができるようになっている。運転手はリアルタイムにバース状況が分かるほか、乗降場の操作盤を操作して、サイネージ更新、自動ドア開放、案内放送なども行なえるようになっている。

バスが走行する車路。A03とA04バース、右に待機バースが2つある
バスの展示も行なわれた。右はWILLER EXPRESSの車両
京王電鉄バス(左)と高知駅前観光(右)
カーブでは連節バスも曲がることができる
壁面を彩る四季の写真は、バス車路側からも見ることができる
バスが出入りするスロープ。ここも4.1mの高さを確保
スロープを入ってくると、バースの状況をリアルタイムで把握できる
バース乗降場にある操作盤。運転手が操作する
バースの天井ににある運転手に向けて指示を出すモニター

UR都市機構 西野氏「日本最大級の高速バスターミナルで駅前の交通施設機能を強化。国際競争力に寄与する」

 開業式典には、冒頭に主催者としてUR都市機構 東日本都市再生本部長の西野健介氏が登壇。八重洲エリアの3つの再開発事業で整備されるバスターミナルを順次取得し、一体的な保有運営を実現する役割を担っていることを説明した。

 そして、アクセスしやすいチケットカウンター、視認性を考慮した誘導サインや大型サイネージ、排ガスが気にならない大型待合スペース、荷物があっても利用しやすいトイレやコインロッカーなど、使い勝手のよい施設設備を紹介しつつ、今後も整備が続き、3年には第3期エリアが開業予定であることに触れ、「3地区がすべて完成すると、20バースを有する日本最大級の高速バスターミナルとなり、東京駅前の交通施設機能を強化し、地域の活性化と国際競争力の向上に大きく寄与するものと確信しております。今後とも、このバスターミナルの完成に向け全力を上げて取り組んでいきます」と話した。

独立行政法人都市再生機構 東日本都市再生本部長 西野健介氏
京王電鉄バス株式会社 代表取締役社長 宮坂周治氏

 同じく主催者として、京王電鉄バス 代表取締役社長の宮坂周治氏が登壇。京王電鉄バスが開発に参画した運営システム「スマート・ターミナル・システム(STS)」の導入により、少人数でもサービスの質を落とさず、効率的な運営が実現できていることを紹介しつつ、貸切バスや定期観光バスの発着、一時駐車利用なども積極的に受け入れていきたいと語った。

 また、バス事業がコロナ禍により大きな打撃を受け、高速バス業界は回復中ではあるが、以前の状態にまで戻り切っていないという状況であること、さらに人口減少により一般路線バスの経営がきわめて深刻であることといった現状報告があり、高速バスが経営を支えているとしていた。こういった現状を踏まえ、「このバスターミナル東京八重洲を効率的に運営し、多くのお客さまにご利用をいただくことにより、日本のバス業界のさらなる発展に貢献できるよう努力をしていきたい」と述べた。

中央区副区長 田中智彦氏
独立行政法人都市再生機構 東日本都市再生本部 都心業務部 担当部長 天野昇氏
テープカット。写真左から、東京大学大学院 新領域創成科学研究科 特任教授 中村文彦氏、中央区副区長 田中智彦氏、京王電鉄バス株式会社 代表取締役社長 宮坂周治氏、独立行政法人都市再生機構 東日本都市再生本部長 西野健介氏、国土交通省 都市局 街路交通施設課 課長 筒井祐治氏、八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合理事長 加藤一男氏
最後に展示されていたバスが連なって発車していった