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JALが12月に運用開始した電動ハイリフトローダーと電動ベルトローダーを見てきた! 空港ではたらくクルマも脱酸素を目指してEV化
2025年1月30日 12:30
- 2025年1月27日 公開
JALは1月27日、日本の航空会社で初めて電動化し2024年12月より羽田空港で本格運用されている電動ハイリフトローダーと電動ベルトローダーを報道関係者に公開した。
この日は、実際の到着便作業をEV化された車両で行う様子を見学できたほか、既に配備済みの電動トーイングトラクターや、2025年3月以降に運用開始予定の電動リモコン式トーバレストラクターも見ることができた。
航空機以外からの脱炭素の取組みが本格化
JALグループでは現在、2030年度に事業全体で想定されるCO2排出量1100万トンから、2019年度対比で10%削減する目標に取り組んでいる。
CO2排出量の内訳は、航空機からの直接排出が全体の約99%を占めており、残る1%は「地上施設・地上車両」などの航空機以外からのもの。同社ではその1%についても2019年度対比で35%減という目標を掲げており、具体的な取り組みのひとつが、空港で使用する車両のEV化だ。
同社では羽田空港と成田空港にはすでに電動トーイングカーを導入済みで、那覇空港においては昨年8月から電動航空機牽引車の運用を開始している。この日お披露目された電動ハイリフトローダー(2台)や電動ベルトローラー(1台)は、空港ではたらくクルマの中でも大型車両という位置づけだ。
導入した電動ハイリフトローダーは、ドイツ製(TREPEL社)の「CHAMP 70Se NEO」というもので、車両にオンボードチャージャー(リチウムイオン電池)を搭載していることが大きな特徴。フル充電で約半日のハンドリングが可能で、フル充電にかかる時間は約4~5時間とのこと。
ハイリフトローダーとは、航空機専用のコンテナやパレットを牽引するトーイングトラクターと連携して、航空機の中へコンテナやパレットを搬入・搬出する特殊車両。
電動になったことでCO2排出量をゼロに削減でき、且つ静音性が向上し、作業スタッフ同士のコミュニケーションがしやすくなったという。電動化はオペレーターの労働条件の改善にもつながっている。
空港で使用する車両のEV化を進めるには空港インフラの拡充が不可欠ということで、第1ターミナルの3番スポットにある充電設備で、実際の充電シーンも見ることができた。
JALの担当者によると、年度末までに羽田空港では電動ハイリフトローダー4台、電動ベルトローダー2台体制になる予定とのこと。今後のEV車両の導入については、既存のディーゼル車両の老朽化更新が合致するタイミングなどで全国の空港への配備も進めていきたいとしている。