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三菱、スペースジェットの開発中止を正式発表

2023年2月7日 発表

国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット」の開発中止が正式発表

 三菱重工業は2月7日、2022年度第3四半期決算において、三菱航空機の国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット」の開発中止を正式に発表した。

 2020年10月30日の決算会見では、スペースジェットの開発を「いったん立ち止まる」と表現し、資金配分計画を2018~2020年度の3700億円から、2021年~2023年度は200億円へと大幅にカットしていた(関連記事「三菱重工、スペースジェット(SpaceJet)の開発を『いったん立ち止まる』。資金配分計画を『3700億円』から『200億円』に削減」)。

 同社は開発中止に至った理由について、開発の長期化による技術的な見直しが生まれたこと、脱炭素への対応が必要であること、海外パートナーからの協力の確保が困難になったこと、型式証明(TC)の取得に巨額の資金が必要で事業性が見通せないことなどを挙げている。また、北米のスコープクローズ(航空会社とパイロットの労使協定。大手航空会社のパイロットの職域が侵されないよう、リージョナル機の総重量や座席数を制限するもの)の緩和が進まず、現状の機体(スペースジェット M90)では市場に適合しないことも理由としている。

決算資料のなかで「開発中止」を説明
写真は2019年のパリ航空ショーにて