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神戸市、JR新神戸駅前を再整備。新幹線~公共交通の乗り換え利便性向上など。神戸空港方面を結ぶ連節バス導入も

2021年7月8日 発表

神戸市はJR新神戸駅前広場を再整備。基本方針案などを発表した

 神戸市は7月8日、JR新神戸駅前の再整備を実施することともに、基本方針案などを取りまとめた「新神戸駅前広場再整備の進め方(案)」を公表した。併せて、本案に対する意見募集を開始する。

 1972年に神戸市内で唯一の新幹線駅として開業した新神戸駅は、広域的な交通における神戸の玄関口であるとともに、地下鉄やバス、タクシーといった公共交通機関の重要な結節点となっているほか、観光スポットへのアクセスの起点にもなっている。

 一方で、駅前広場はバスの乗り場が点在、周辺観光スポットへのアクセスが分かりにくい、神戸を感じられる雰囲気でないなどの意見があり、都市ブランド向上などを図るプロジェクト「リノベーション・神戸」の一環として再整備を決定。

現在の新神戸駅
再整備の対象範囲
現在の新神戸駅の課題

 整備の方向性として「公共交通の利便性向上(交通機能の再編)」「周辺エリアへの歩行者動線の改善」「玄関口としてふさわしい空間の創出」の3点を掲げている。

 公共交通の利便性向上については、新幹線改札口と同じ2階にバスやタクシーの乗降場所を集約するとともに、待合環境を向上。また、1階と2階で一般車と公共交通を分離することで交通の円滑化を図る。

 バス乗降場は、将来的に連節バスを用いた神戸空港方面などを結ぶBRT導入にも対応するものとしている。

 周辺エリアへの歩行者動線の改善は、目的地へスムーズに移動できるよう、新幹線改札前の出入口部に、あらゆる方面への歩行者動線の起点となる結節点を整備。視認性の高い空間づくりや分かりやすい案内表示設置などを計画している。

 併せて、北野エリアや布引の滝などの周辺エリアへのアクセス改善を図るため、案内サインの整備や高架下空間のリニューアルを含めた改良も行なう。

 玄関口としてふさわしい空間の創出については、駐車場上部にデッキを整備し、新幹線改札から駅前広場南側の生田川公園にかけて一体とった、神戸らしさを感じられるシンボル空間を整備する。生田川公園の再整備も予定している。

 デッキ上のシンボル空間やバスの待合環境、歩行者動線などにおいては公募型プロポーザル方式による業務発注を実施。7月13日~8月12日に市内外から意見を募集。はがき、FAX、電子メールなどで受け付ける。2022年1~2月ごろには全体整備計画を公表し、2024年度末の供用開始を目指す。

公共交通の利便性向上について。1階と2階で一般車とバス・タクシーを分離し、新幹線改札のある2階に公共交通の乗降場を集約する
周辺エリアにアクセスしやすい歩行者動線にするとともに、神戸の玄関口にふさわしいシンボル空間を整備
公共交通機能再編とシンボル空間の配置イメージ